社会」カテゴリーアーカイブ

殺人政策と生存戦略


 以前、第一次安倍内閣の時のホワイトカラーエグゼンプションの時にも同じ事を書いたが、再度記しておく。

 アベジョンイルが固執する残業代ゼロ化殺人政策は研究開発職がターゲットの一つになっているが、研究開発こそ5年10年という長期スパンで見なければ成果を測れない職種である。たかだか1年や2年、さらには、この制度の導入の急先鋒になっている某派遣会社が導入しているような1,2ヶ月という超短期で”成果”を決めてしまうようなやり方で、本当に実績に貢献しているかどうかなんて、わかるわけがない。

 わかるとすれば、それは目先の派手なプロモーション的”成果”によって演出されたものに過ぎない。そして実際に成果をを挙げるために裏で支えている人達の功績は、切り捨てられる。

 ”他人を踏みつけにして自己中心的な幸せを追求しましょう。”
 ”才能とは、他人の手柄を横取りすることです。”

 そういう思想の持ち主が、この政策を推進しているのだ。まさに右翼的な発想である。その親玉がアベジョンイルであることは、この殺人政策へのここまでの固執ぶりから明らかだろう。

 こんな思想が法的なお墨付きを得てしまえば、社会は疲弊どころでは無い。破滅だ。

 だが残念なことに、今の日本にはこの思想に賛同するクズ右翼が多いのも、また事実なのだ。その証拠に、安倍内閣の支持率は未だに50~60%を維持し、それを支える自民党も支持率20%台で独走しっぱなしである。

 では、残りの4割はどうすればいいのか。どうすれば生き延びることができるのか。

 昔なら、銃を取って革命を目指すことになっただろう。
 正直、自分も時折それしか無いどうせ死ぬなら戦って死のうという気持ちに陥る。銃どころかノートパソコンも落としかねない体調ではあるけど。

 しかし、これには落とし穴がある。教訓は中東連鎖革命だ。せっかくの民主化運動は保守的な宗教勢力に乗っ取られてしまい、結果軍政のほうがまだマシという結果になってしまった。
 日本でも同じ事が起きる下地が既にある。党派があまりに多すぎるので具体的な名前はいちいち挙げないが、運動の果実を横取りしようと虎視眈々と狙っている勢力がある。いや、既に昨年末横取りされた。

 ならどういう方法があるのか。ここまで書いておいてなんだが、正直答えは見えていない。だが試みる価値のある方策なら幾つかある。
 その一つが、ゼネストだ。
 ゼネストといっても、特定労組の指揮下によるストの為のストでは無い。本物の、国民の4割が参加する職務放棄運動だ。
 先月末、某飲食チェーンに対するストの運動があった、らしい。あれ自体はどうもある極左勢力の指揮によるものだったらしいが、注目すべきはそれに共感する人が少なからずいたという事実だ。
 目標さえ間違えなければ、うまく行く可能性はある、という事だ。…あくまで可能性だが。

 職場放棄は何もしないことである。「何もしない」というのは、実際の所多くの人間にとっては苦痛だ。しかもその間の給料は当然出ない。社会基盤もある程度破壊される。
 それでも、生きのこる手段が他に無いのならば、仕方ないでは無いか。内戦よりはましだろう。

 6割の中から理解を示しこっちに来る人がいるのなら、選挙という手段もあるけどね。でも現状は、「非共産」などという前世紀のイデオロギーを恥ずかしげも無く掲げている連中ばかりだもの。

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今度の標的はサムラコウヤクサトシですか?


 案の定障害者叩きが始まった。公務員、生活保護の次は障害者だ、障害者が標的になるだろうとは思ってたけど。まだ調査も何も行われていない、障害年金の話なんか全く出てない段階から、いきなり厚労相が障害年金叩き始めてたし。

 さすが弱者いじめで定評のあるアベ政権。
 クソ保守やネトウヨはさぞかし歓喜してることだろうね。君らは弱者いじめが大好きでたまらないものね。

 ていうか、障害者手帳と医療助成の区別もついてない馬鹿がいたことには、さすがにびっくりだわ。「障害者手帳」と障害者自立支援(医療費助成)は別物なのに。
 ただでさえ、医療助成が「障害者自立支援」って制度になって、共産党とかが猛抗議してるのに。ああ、クソ保守には共産党やその支持者の声を聞く耳なんか持ち合わせていないか。

 しかも、たまたま見てたTVでアホコメンテーターが「2級に該当するなら障害年金もらえばよかったじゃないか」とか。確かに法律上障害者手帳と障害年金は同じ用件で同じ等級になるって建前になってるけど。現実にはそんな簡単に障害年金なんてもらえないっつーの。ふざけんなよ。無知は黙ってろ、って言いたくなるわ。

 しかも、またしても「我々の税金我々の税金」って。
 あのなあ。確かに年金会計に税投入されてるけど、年金って基本は年金保険料で運営されてるんだぞ。障害年金も例外じゃ無い。俺らが自分らで、働けるうちに払った年金保険料を、働けなくなったらそこから返してもらってるって言う、そういう話だぞ。無知にも程がある。

 ふざけんじゃねえよ。

 人が払った保険料から、人並みに働けなくなったから生活に支障が出る分をいくらか返してもらってるだけの話なのに、税金泥棒呼ばわりとかいちゃもんつけるとか。てめえらの方がよっぽど泥棒じゃねえか。

 テレビ寄生虫といいネトウヨといい保守政治家といい、ほんとこの国は人間のクズが支配する国なんだな。こんな国に未来なんか無いよ。というより、さっさと滅びて欲しいわ。

 自殺に失敗したの、今激しく後悔してる。

 やっぱり暴力革命が必要ですか? この国。

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2/15-16の出来事


馬鹿右翼がまた歴史を改ざんしようとしているようなので
メモ書き程度だが、ちゃんと記録を残しておこうと思う。

2/13
関東が大雪になると言うことで、安倍首相対策を指示。
指示しただけ。以降何もしてない。

2/14
中央西線の名古屋行き特急しなのが立ち往生。
28時間後経過した2/15に運転再開。

2/15の
土曜日
中央高速の様子など、既に大変な事態になっていることがTwitterから伝わってくる。
但しテレビはソチ五輪一色、どこも雪害の情報は伝えない。

官邸は、情報を把握していたのかどうかは不明だが、何の情報も流さない。

2/15午後辺りから、Twitterに山梨県民の悲鳴が流れ出す。
確認してないがFacebookは平穏だったらしい。<ここが分かれ目か?>

テレビはまだ五輪一色。
アベは羽生結弦に祝いの電話を入れるも、雪害にはノータッチ。

日付変わって2/16。

深夜。
この時点で既に、中央高速や碓氷峠が封鎖状態になっていること、中央本線車中泊、孤立集落の発生、コンビニ・スーパーから食料が消えつつあることがTwitterで流れている。山梨だけでは無く群馬県や埼玉県、福島県等の東北地方でも道路封鎖や救援依頼の情報。どう考えても非常事態。

「311」で動いた人達中心に、Twitterを使った情報収集が始まる。
スプレッドシートや救援マップなどが作られる。
ネットTV局が河口湖のホテルの孤立を報じる。

自衛隊は、動いている動いていないの情報が錯綜。
日本政府もマスコミも、何も情報を流そうとしない。

テレビはまだ五輪一色。NHKですら何も報じようとしない。
Twitter民キレ出す。NHKにクレーム入れ出す。

どういう経緯でNHKが気づいたのか不明だが、未明になってようやくNHKが第一報。

朝になってTVもニュースで雪害を取り上げ始めるも、東京の事情ばかり。
官邸Twitterは相変わらず沈黙。

山梨では炊き出しが始まる。
河口湖のホテルに自衛隊の偵察部隊が到着。但し偵察部隊なので救出は出来ず。

官邸相変わらず沈黙。

午後になって、山梨選出の国会議員に突き上げられて、ようやく政府が対策会議を開く。
但し災害対策本部では無く、2/13に首相が指示した、1段低いレベルの会議。安倍首相は出席していない。
しかもその開催情報も、共産党の小池議員の発信でようやく一般人の知るところとなる。

共産党、独自に災害対策本部を設置。

Twitterは立場の左右問わず情報交換して対策にあたる状態。
埋もれていた被害情報が続々と伝わるようになる。

この頃、時事通信や朝日新聞によると、安倍首相は支援者と天ぷらを食べていた。
官邸どころか公邸にすら一度も入っていない。

この一報が入った後から、偽情報や山梨県民に対するデマ誹謗中傷の類が急速に増え出す。

2/17以降は、マスコミもようやく事態を伝えだしたので、わざわざここで書くまでもあるまい。
馬鹿右翼が、間違った情報に基づいて左翼を攻撃し始めた、てことぐらいで。


発電方式の整理


発電方式の整理

原発やら新電力やらが何かと話題になっている昨今なので、発電方式をまとめてみることにしました。

まずは表にまとめてみました。

発電時の電気の種類 使用される主な発電方式
交流 タービン式 火力(石油、石炭、バイオマス)原子力地熱
非タービン式 水力風力波力海洋温度差ディーゼル
直流 太陽光燃料電池(水素)熱電対

表を見て貰えればわかるように、大きく3つに分類することが出来ます。

交流と直流、これ自体の説明は今更不要でしょう。補足すれば、交流電気を生み出す機械を「発電機」、直流電気を生み出す装置を「電池」と呼びます。これは、そういうルールだ、としかいいようがないです(というか物理学科のローカルルールで、工学部だと違うかも?)。

直流:

電池というと、乾電池を想像する人が多いでしょうが、あれは「ボルタ電池」と呼ばれる、金属の電気化学反応を使って直流の電流を取り出す装置の系譜を組む電池の一つで、直流の電気を取り出す装置はみんな電池になります。

それ以外の電池で今一番メジャーなのが、太陽電池でしょう。何か電池と呼ぶのが間違ってると思っているのか、最近は「太陽光」 という言い方をすることが多いようですが。直流電流を生み出す装置なので、電池で合ってます。
太陽電池は、光電効果という、金属結合に光を当てると電流が発生する現象を利用しています。余談ですが、アインシュタインがノーベル賞を取ったのはこの光電効果の研究の成果のためです。相対性理論があまりにも有名なのでこっちでノーベル賞を取ったと思われがちですが、実際は光電効果の研究なのです。

光電効果は金属(金属結合)ならどれでも起こるのですが、発電効率の関係で半導体結晶がよく使われます。最もよく見るのは、シリコン結晶を使った青いタイプです。シリコンは大量にとれるので原価が安いですし、コンピュータ用半導体の材料としても長らく使われてきたため、製造技術が確立されていて、安価に大量生産できます。が、発電効率があまり良くないということで、最近はアモルファス半導体の技術を応用したものが使われ出しています。
この太陽電池、実は発電効率はあまり良くありません。どんなに頑張っても光を電流に変えるエネルギー変換効率が40%を超えることは無いとも言われています。現状は、学習付録につくような安いのだとせいぜい3%程度、メガソーラーに使われるような高級品でも、ようやく10%行くかどうか、といったところです。

それでは、何故太陽光がこれだけもてはやされるのか。理由は二つ。
一つ目は、燃料が要らないこと。晴れてさえいれば太陽の光が勝手に電気を生み出してくれるので、その点に関しては原価0です。
二つ目は、メンテナンスの手間がかからないこと。太陽電池は基本的に金属のパネルで複雑な機械構造とか無いので、基本メンテナンスフリーです。しかも光電効果で材料が劣化するとかは無いので、理論上は半永久的に使えます。実際には表面を覆うコーティングが汚れたりはげたりというのがあるので、完全メンテナンスフリーにはならないのですが。それでも、他の発電方式よりは圧倒的に手間はかかりません。24時間体制で監視しなければいけない大型発電所よりは、ずっと低コストです。
こういった理由があるので、トータルコストで見ると、他の発電方式と十分勝負できるというわけです。

他に最近話題になっているのが、燃料電池です。水を電気分解すると水素と酸素が発生するから、その逆をやれば電気が取り出せるんじゃね? という、一見ホントかよという原理ですが、実際それで自動車が動き出しているのですから。飛行機が空を飛ぶのと同じで、とりあえず信じといて下さい。
ただ、規模がそれほど大きくは無いので、いわゆる送電網に繋ぐ発電方式としてはちょと非力かも知れません。スマートグリッドが完成すれば、これも電力供給網の中に組み入れられるんでしょうけど。

あまり知られていないし普及もしていませんが、熱電対発電という方式もあります。種類の異なる2種類の金属を貼り合わせて熱を与えると電流が発生する、という現象を利用したものです。琉球大学名誉教授の矢ヶ崎克馬先生の専門は、実はこれです。(原子力の専門家だと思っている人が多いようですが。。。)
熱海市で温泉の廃熱を利用した実験が行われているようです。

直流電流全体のメリットとして。蓄電池を同じ直流回路の中に組み込める、というのがあります。現在実用化されている蓄電池は直流で充放電を行うので、変換が必要な交流よりも直流で発電した方が効率はいいです。但し、日本の送電網は交流なので、交流に変換しなければいけない、というのがデメリットでしょうか。

交流(タービン式):

交流電気は、発電機を回して作ります。この発電機、高校で物理を履修した人は習ったでしょうが、直流モータを回すと発電機になります。磁界を高速で変化させることによって起きる電界の変化を位相を持った電流として取り出す、という原理で、センターレベルでは出ないかも知れませんが国立二次ならよく出題されますね。
発電所で使われてるものはだいぶ設計が違いますが、原理自体は同じです。

で、問題は、どうやって発電機を回すか? というところです。究極の方法としては、人力ですね。手回しとか、自転車とか。しかし商用にはとてもなり得ないので、ここでは省きます。

発電機を回す方式として、現在最もよく使われているのが、蒸気タービンです。水を沸騰させて高温の蒸気にして、それをタービンに吹き付けて発電機を回す、という方法です。

表に挙げたように、火力・原子力・地熱が蒸気タービンを使用する方式です。この3つの違いは、どうやって上記を得るか、という違いです。
火力は、「蒸気」として一番イメージしやすい方式です。石油なり石炭なりで火をたいて水を沸騰させて、蒸気を得る方法です。地熱発電は火山で沸騰した地下水をそのまま使う方式です。

そして、今話題の原子力。これは仕組みがちょっと、というかかなり複雑です。
まず、原子炉の中で特定の放射性物質を核分裂させて莫大な熱量を得る(この辺りが原爆と同じと言われる所以)のですが、火力と違って熱量が莫大すぎて、普通の蒸気タービンに吹き付けたら、あっという間にタービンが壊れます。しかもこの蒸気、ハンパない放射能を含んでいます。
そこで、原子炉で直接作った蒸気は「一次冷却水」とし、さらにその一次冷却水を使って水を沸騰させる、という二度手間を取る方式もあります。前者を沸騰水型、後者を加圧水型と呼びます。さらに、一次冷却水の代わりにナトリウムを使う高速増殖炉というのもあるのですが、これはかなり特殊なのでちょっと脇に置いておきましょう。
沸騰水型は前述のように、原子炉で作った高温高圧の蒸気を直接タービンに吹き付けるので、タービンの製造にかなり高度な技術が求められます。日本ではこれの大型化に成功して、三菱重工やIHIが日立や東芝に納入しているのです。これが、いわゆる原子力村と呼ばれる企業集団ですね。

原発には、最大の問題点として核廃棄物(使用済みのウランやプルトニウム、施設や備品に至るまで全て)という問題があって、もちろんタービンも廃炉の際には核廃棄物になるのですが、それについてはちょっと本題から外れるので、ここでは軽く触れるに止めておきます。

交流(非タービン式):

交流を発電させる方式は、蒸気タービン以外にもあります。

その中でも最大勢力が、水力です。シムシティだと唯一爆発しない、最もコストパフォーマンスがいい扱いの奴です。

仕組みは、水車を使って発電機を回す。という、割とシンプルなものです。水の落差を利用するので、ポテンシャルエネルギー発電と呼ばれたりもします。
最もよく使われるのは、専用のダムを建設して溜め込んだ水の落差で発電する、というものです。岐阜県や長野県は急流が多いため大型水力発電所が非常に多く、管内の中部電力だけで無く、関西電力(むしろ中部電力より多い)・東京電力・北陸電力の他、JR東日本も専用の発電所を持っています。立山黒部アルペンルートで有名な黒部湖も、関西電力の水力発電所用に作られたダム湖です。

しかし大型ダムの建設は、谷が丸ごと水没するとか、地盤にコンクリートを注入するので地中の水理系が破壊されるとかで、それ自体問題視されるようになっています。
なので近年では、小型ダムやダム自体用いない「小水力発電」の活用が提唱されています。

水力の対抗馬と言えるのが、風力でしょう。水車の代わりに風車を使う、という方式ですが、風の力は一定では無いため、実際に稼働している風力発電所では力を均一化するための工夫がされています。
風の強い北海道や、海風が有り電力供給量がそこまで多くない沖縄の離島で普及しています。

他に、海上の波の動きを回転に変えて発電機を回す波力発電、海洋表面と深海の温度差を使って揮発性の液体を循環させ、発電機を回す海洋温度差発電といったものもあります。

ディーゼル発電は、燃料は軽油ですが、蒸気タービンでは無くディーゼルエンジンを使って発電機を回す方式なので、こちらに分類しました。

まとめ:

ここまで、3つの方式(というか、分類)について簡単に解説してみました。

おおむね、タービン式がでっかい発電所で電力を大量生産するモデルが多いのに対し、直流発電には実用化に達している新エネルギーが多い、と言えるでしょう。無論、どちらかが優れていて一方は劣っているとか、そういう話をしているのでは無いですが。

発電方式とは違うので、言葉を出しただけで解説をしなかったのですが、ITを使って小規模発電を安定給電網の中に組み込むスマートグリッドという技術も出てきており、役割に応じて安全でコスト力の高いものを使って行くことになるでしょう。
ただ、前述のように、スマートグリッドに不可欠な蓄電池は直流と相性が良いのは事実で有り、一方で原子力は大規模且つ複雑すぎて、制御するだけで莫大なコストがかかるのは明白です。
「細かく作って細かく使う」というスマートグリッドと原発は決して相性が良くないためか、原発推進派が力を取り戻してからはあまり聞かなくなってしまいましたね。

ちなみにこのスマートグリッドは、ITを使うということで、NECや富士通・ソニーと言ったIT系企業が力を入れています。特にNECはスマートグリッドに社運を賭けていて、これに注力するためにビッグローブを切り離したようなものです。
(なので、NECの社員はかなり本気で脱原発派を支援しています)

一方で日立は、IT部門もあるので昔はスマートグリッドを唱えていましたが、原発と相性が悪いことがわかったからか最近は口にしなくなってしまいました。
三菱と火力発電を統合したように、原発が駄目でもせめてタービン方式を主力に、と考えているようですね。

電力問題は政治問題や経済問題として語られることが多いですが、技術的な側面から見ても面白いものですね。

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iイスラム金融


 「イスラム金融」の世界に、日本の銀行が大変関心を示しているらしい。というより、もう既に進出を始めているらしい。

 イスラム教には「金融で利益を得てはいけない」(利息を取ってはいけない)という教義があり、欧米やアジア諸国のようないわゆる銀行業が、母国と同じように資金を融資して利息で利益を得る、という手法をとることが出来ない。イスラム教は不労所得を厳しく禁じており、利息は不労所得である、という考え方からだ。
 これを回避する為に、「物品の商取引を介した資金融通」いわゆるイスラム金融と呼ばれる手法がある。
 仕組みが複雑で理解するのが困難であるとよく言われる。確かに欧米や中国でわざわざこんな手法をとる必要性は無いので、仕組みを聞いても何故こんなめんどくさいことをという思いが出てくるし、それが理解を妨げるのかもしれない。

 ところが。日本には実は、似たような仕組みが既にある。
 
 街角の、ちょっと裏通りに値するような場所で、こんなような看板を見たことは無いだろうか。

「クレジットカード 現金化」

 昔は、暴力団のマネーロンダリングの為に自分のクレジットカードを提供する、とか、そういう手合いの商売だったらしい。が、暴対法が施行されて暴力団と関わること自体が大変なリスクとなっているので、今はそういう手法を使った商売はしていない。

 代わりに主流になっているのが、「ショッピング枠の現金化」である。
 これが、前述のイスラム金融と同じ原理で動いているのである。

 実例を出そう。沖縄県浦添市に住む、Xさんという人がいたとします。はい、数年前の私となんか似ていますが、そこは気にしてはいけません。Xさんは「ショッピング枠の現金化」の仕組みに興味を持ち、試しに5万円を借りてみることにしました。そこで、沖縄県内のとある業者にメールを出しました。
 すると、半日程で返信がきました。メールには、県内の某大手家電チェーン店に行くように、指示されていました。

 某大手家電チェーン店に着いたXさんは、そこで指定された携帯の番号に電話をかけます。すると、○○という店員と話をするよう告げられます。その店員がどこにいるか、レジで訊こうとすると、待ち構えていたかのように本人が出てきました。
 Xさんは指示通り、6万円分の商品を買いたいとその店員に申し出ます。何故6万円なのかは、後で解説します。
 店員さんは、最近ではiの付く超有名な音楽プレイヤーが人気ですよ、等と世間話の振りをして話しかけてきます。頃合いを見て店員さんが、よろしければ代わりにお選びしましょうか? と持ちかけてきます。Xさんは、別に自分が引き取るわけでは無いので、なんだってかまいません。トラブルにならないように念押しだけすると、実はもうセットになっているものがあるのですが、ご覧になりますか? と。なんだっていいのでXさんが了承すると、店員さんは奥からiの付く超有名な音楽プレイヤーがいっぱい入ったカゴを持ってきます。

「こちら全部お買い上げ戴くことになりますが」
「でも引き取って貰えるんですよね」
「はい」
「ならそれで」

 商談成立。そう、これはあくまで「商談」なのだ。

 てことでXさん、カゴいっぱいのiの付く超有名な音楽プレイヤーを、お買い上げ。ここで、クレジットカードの登場となるわけである。精算はその某大手家電店のレジを使うので、大概どこのカードでも使えるし、「商品を買う」わけだから使われる枠は当然ショッピング枠だ。
 Xさん、そこで一つ思いついたことがあった。
「…Edyでも、支払えますか?」
 Edyは沖縄県が全国普及率1位の、現在は楽天グループに買収されてしまったビットワレット社の電子マネーである。沖縄の中堅以上の店舗ならまず使える、というかもはや使えないと商売にならない。
「はい、できますよ。ポイントカードはお持ちですか?」
 あくまで某大手家電チェーン店で買い物をするだけだから、普通に買い物をする際に使える決済手段は全部使えるし、ポイントもちゃんと付く。ということらしい。

 そして精算終了。あのカゴいっぱいのiの付く超有名な音楽プレイヤー、どうするのかなー、と思っていたら、店員さんが「受け取りの方が来られるまでこのままお預かりしておいてよろしいでしょうか?」と。自分で持っていても何のメリットも無いので、Xさんはそれで承諾。
 レジから少し離れたところで、Xさんは再び電話し、購入完了を伝える。相手は、2時間以内に沖縄海邦銀行のXさんの口座に5万円振り込むと告げ、電話終了。

 かくして、Xさんには、沖縄海邦銀行の口座に5万円の現金が入り、Edyとクレジットカードの利用履歴には合計6万円弱分の利用履歴が残ったわけである。
 この差額の1万円弱が、業者の得る利益、実質的な「利息」になるわけである。

 整理しよう。

  1. まず、Xさんは、6万円弱、具体的金額にする為に仮に58,900円としようか。この値段で、iの付く超有名な音楽プレイヤーを購入した。
  2. 購入の際には、電子マネーedyとクレジットカードを使用した。
  3. この、iの付く超有名な音楽プレイヤーを、すぐに業者に売り払った。売値は5万円丁度。
  4. 5万円は銀行口座に振り込まれ、Xさんはいつでも自由に使える状態になった。
  5. 業者は新品のiの付く超有名な音楽プレイヤー数個を入手した。この時価は不明。
  6. edyのチャージに必要な料金や、クレジットカードの売掛金は、Xさんが後日責任を持って支払わなければならない。その合計金額は58,900円。
  7. edyや家電店のポイントが2,000円程付いている。これは現金化できないが、Xさんが本来の目的通り使うのは自由。

 つまりXさんは、今5万円を手にする代わりに将来的にカード会社に58,900円を支払わないといけない。8,900円の利息が付いているのと一緒だ。単純に利率を計算すると、17.8%。

 これが普通にお金を貸している場合だったら、返済期間に応じて年利を計算し直さなくてはいけなくなる。
 が、このやりとりは法律上「商取引」になるので、利息制限法など金利を規制する法律の規制は、受けない。

 そう。ここがまさに、イスラム金融と同じ理屈になるのである。

 実際のイスラム金融では、5万円だのiの付く超有名な音楽プレイヤーだのという、そんなレベルでは無いだろう。もっと規模が大きくなるはずだ。
 また、実務面では、取引そのものをイスラム法学者が事前審査してイスラム法に反した取引は却下する、という仕組みになっているらしい。
 が、取引そのものの基本的な考え方としては、これと同じである。と、断言してかまわないと思う。

 欧米からはなかなか理解されないイスラム金融が、日本の金融機関は割とすんなり理解して既に進出を始めている。それは、日本に既に同じような仕組みの金融市場が存在していて、そこのノウハウを持って行けば割とすんなり融資業務を始められる。そういう事情もあるのかも知れない。

 日本はキリスト教国では無いし、歴史的にイスラム圏に対しては中立の立場を取ってきたことが多かったので、信頼されやすいというのももちろんあるだろう。

 ただ一点懸念点として。この「イスラム金融」というのは、あくまでイスラム教の教義、もっと踏み込んでいえばイスラム教徒の倫理観・道徳観に根ざした制度だ、ということである。似たような制度として「喜捨」というのがあるが、これは欧米だと寄付文化という形で社会に根付いているのに対し、日本にはそういう文化は全く無い。それどころか生活保護受給者を保守政治家がいじめて楽しんでいるような、そんな文化だ。

 そんな日本人が、ひたすら利益追求を目当てにイスラム金融事業を展開していったら。間違いなく、イスラム圏の猛反発を食らうだろう。

 そこだけはどうか気をつけて、事業展開して貰いたいものだ。折角の、日本がアドバンテージを取れる数少ない分野なのだから。

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Xatosi RT 1207


Xatosi RT 1207

Twitterのサブアカウントで、ニュース系を中心にひたすらRTばかりするという行為をしている。こんなんに目を通してますー、ぐらいの意味であって、特別な意味は無い。特別な意味は無い。

特別な意味は無い。

いつも目安として、午前と午後に20~30件をRTしているのだが、今週は特定秘密保護法騒乱があったおかげで、RT数が膨大になってしまった。メモ帳に積み残しのURLが溜まってしまったので、整理する意味合いで放出しておこうと思う。ジャンル分けは、まあ、あまり気にしなくていい。

特定秘密保護法:
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エネルギー・資源・原発:
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経済:
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文化:
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そんなある日の日常:
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地方自治:
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沖縄:
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太平洋:
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ユーラシア:
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雇用・労働:
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青年の主張:
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食品・健康:
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社会:
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性差問題:
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政治動乱:
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歴史:
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自然科学・科学技術:
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生物:
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選挙:
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右翼利権の本音:
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さて、リトバス見るか。

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ブラック企業に基準無し


 ブラック企業に基準をという人がいる。残念ながら問題の本質がわかっていない。

 労働基準法も守れないようなところは論外だが、「結果の出し方は人によって違う」ということをわかっていないが故に問題が起きるケースが多いように見受けられる。例えば労働時間で言えば、24時間戦える人もいれば、一日5時間しか働けない人もいる。労働時間と結果がひれ栄摺るかどうか、それすらも個人差がある。
 その差異を調整し社員がもっとも良い結果を出し会社との間でWinWinの関係でいる、そういう環境づくりをしていくのが会社としての本来の責務である。なのだが、それをちゃんとやっていないところがどうも多い。ひいては社員個人に責任を押しつける。
 競争競争競争、何でも競争させればいい結果が出せる、そんな発想だったら、問題点に気づくはずもない。

 こんなのやってられない、という人が出てきた時点で、その会社はブラック企業だ。
 ブラック企業とは、まさに競争社会が生み出した歪みの象徴なのだ。

 こういう事を言うと、きっと競争至上主義者どもは発狂するだろう。競争に勝てない人間がわがまま言ってるにすぎない、と。そう、君らの論理で言えば確かに「わがまま」かもしれない。これは競争至上主義者が勝手に作った競争至上主義者に有利な社会でなど生きたくない、という抗議の声なのだから。我々が生きやすい社会を作ることを妨害する競争至上主義者のわがままに対抗していく武器なのだから。

 改めて題名に戻ろう。ブラック企業に、基準など無い。「いじめ」や「セクハラ」に、指針はあっても基準はないのと一緒だ。
 こういったものに何でも基準を求め、画一化し、「基準に適合しているんだからお前は文句言う資格はない」と、自分の価値観に合わないものを次々と排除していく。問題の構図として、全く同じだ。
 そういえばブラック企業擁護してる人って、いじめやセクハラも正当化してる人が多いですね。

 
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古い記事ばかりでもなんか寂しいので、一昨年の秋に友人に送ったメールでも転載しておく。


一応事実を書いてあるつもりだが間違ってたらすまん
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愛知県は天下のトヨタはじめ製造業が超強い土地柄なんだけど、
(INAXとかカゴメとか日本ガイシとか日本車輌とか)
五大老のリスト見ればわかるように、製造業が1つも入ってない。
特にトヨタは、本社が名古屋市内に無いこともあって五大老から激しくつまはじきされてた。

そういうわけで、トヨタは反中日新聞で、親朝日新聞だった。
(その所為か、自分が高校生ぐらいの頃は朝日は愛知県では地元紙扱いだった。
今はすっかり勢力が衰えちゃったけど)

セ・パが分裂した頃、
「朝日新聞社を名目オーナーに、名古屋にパリーグの市民球団を作ろう」て
運動があった。
ところが、中日新聞社が五大老の力を借りてこれを潰してしまった。
経営戦略としてライバルを潰しにかかるのは当然…とは言え。

ちなみに、当時中日新聞社は読売新聞と提携していた。
(だから読売は80年代まで名古屋に進出してこなかった。)
で、読売新聞が日テレ系列局を作ろうと名古屋テレビを設立した。
中日新聞はライバル社がテレビ局作るのをことごとく潰してきたのだけど
(典型例が岐阜放送。本来朝日系の中京広域県局になるはずだった。)
名古屋テレビは読売系ということで妨害しなかった。
けど名古屋テレビは経営上の理由からNET(現:テレビ朝日)との
クロスネットになった。
その後UHF局が一斉開局になって、名古屋には中京テレビが出来ることになった。
筋からいえば、名古屋テレビが日テレ系単独ネットになって、
中京テレビがテレ朝系になるはずだったのだが、
名古屋テレビの筆頭株主だったトヨタが「朝日でなきゃいかん」と言って
名古屋テレビは読売資本なのにテレ朝系になってしまった。

CBC(中部日本放送)は、その名の通り中日新聞(元は中部日本新聞)の直営局として
設立されて、当初は日テレとTBSのクロスネットだった。
しかし当時はTBSが圧倒的に強かったので、CBCはJNN協定もあって
TBS単独ネットになった。
これに機嫌を損ねた中日新聞は、この後東海テレビ/東海ラジオの方に肩入れするようになった。
それでも中日戦の中継権はCBC・東海で半々で分け合っていたのだが、
CBCが毎日新聞に接近した為に資本引き上げ、
さらに中日戦の中継権を奪い取ってNHKやテレビ愛知に割り振ってしまった。
ただ、CBCはCBCで独自にブランド力を築いており、
さらに中日新聞が東京進出(東京新聞)したのをきっかけに読売新聞が
中日新聞社との提携を解消して名古屋に攻め込んできた為、
結局中日新聞側が折れてCBCは中日戦の中継権を取り戻した。
この件もあってか、中日新聞はTBS・毎日新聞と少し仲良くなり、
後のMXTV開局に繋がっていく。
(MX開局にはTBSが全面協力しており、開局前にはTBSでCMが流れるほどだった)

中日直系となった東海テレビ/東海ラジオは、やはりトヨタと仲が悪く、
日産がスポンサーである人気看板番組の公開収録を栄地下街の広場で毎週行うなど、
トヨタへの挑発行為を続けていた。

トヨタと五大老・中日新聞は犬猿の仲のままだったが、
国鉄民営化でJR東海が誕生したことで、情勢が若干変化。
それまで五大老の一角である名鉄憎しから徹底的に反鉄道だったトヨタが
軌道修正して、JR東海とは経営陣が頻繁に交流するようになった。
その後Jリーグがスタートして、トヨタは名古屋グランパスの筆頭株主になったが、
中日スポーツはグランパス徹底無視の編集方針を採った。
(代わりに、朝日系の日刊スポーツがグランパスを積極的に取り上げた)
逆に、静岡の中日系局であるテレビ静岡を清水エスパルスの筆頭株主にして、
グランパス潰しを謀った。
グランパスの本拠地だった瑞穂運動場は人工芝すら無い雨が降ると池状態になる
酷いグラウンドだったが、一向に整備されなかったのも五大老・中日の圧力だと言われる。
(結局グランパスは、トヨタのお膝元である豊田グラウンドに事実上本拠地を移した)

一方、当時中日球団の本拠地だったナゴヤ球場の最寄り駅は
名鉄ナゴヤ球場前駅(現山王駅)だったが、JR東海がJR貨物の路線と設備を借りて
ナゴヤ球場の目の前にナゴヤ球場正門前という臨時駅を設けて、
中日戦開催日だけ名古屋駅から臨時列車を走らせるという行動に出た。
これに対し、名古屋経済界は即座に大曽根の三菱工場跡地にナゴヤドームを建設し、
わずか数年で完成させて中日球団の本拠地を移してしまった。
(但し大曽根は元々国鉄の駅前街なので、一概にJR潰しとも言えないが)
ちなみにナゴヤドーム計画にトヨタは一切関与せず、代わりに三菱の支援を得た。

その後、金融危機で東海銀行は三和銀行に吸収(UFJ銀行)され、
名鉄は岐阜-豊橋間の路線競争でJR東海にボロ負け、
松坂屋もJR東海が名古屋駅に作った高島屋に押されて衰退、五大老の威光は崩壊した。
当時計画されていた愛知万博・中部空港計画は、激しい反対運動があったこともあって
頓挫状態になり、愛知県が共産県政になる一歩手前にまで追い込まれた。
中部経済界はやむなくトヨタ・JR連合に頭を下げて、
中部空港はトヨタが経営、愛知万博もトヨタ・JRが前面に立って運営することになった。
(但し、中部空港には名鉄の他にJR武豊線を電化・延伸して乗り入れさせる予定だったが、
JR東海は結局手を付けなかった。)

中部経済界の主導権を握ったトヨタは、名古屋回帰路線に転じて
東京本社の機能を名古屋駅前に移転することを決定。
老朽化していた毎日新聞中部本社ビルに目を付け、買い取りを持ちかけるが、
毎日新聞は売却を拒否し、代わりに新高層ビルの共同経営を提案した。
こうして出来たのがミッドランドスクエアである。
(なので、ミッドランドスクエアの地主は毎日新聞社である。)

この経緯もあって、トヨタは朝日新聞から毎日新聞にシフト。
トヨタの後ろ盾を失った朝日新聞は愛知県での勢力を一挙に失い、
結果愛知県の現在の新聞販売数は中日新聞が圧倒的シェアを握っている。
一方毎日新聞は、中京圏での自前販売店を全面撤退させて中日新聞販売店に委託させている。
(元々中京圏のシェアは低く「新聞は副業」というのが毎日新聞中部本社の実態だった)

ただ、中日新聞とトヨタが和解したという話は聞かない。

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ちなみに現状を補足しておくと
TPPに関して、トヨタは推進の旗振り役であり、安倍首相がTPP交渉参加を決めた際にはトヨタの社長に直接報告したくらいである。
なので、トヨタと組んでいる毎日新聞も当然TPP大賛成である。

一方の中日新聞は反TPP派の急先鋒。最近は共産党と仲がいいらしい。

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今年は放送大学の授業を録音してたら気がついたら年が明けていたのですがこれはそれによる正月ボケの一種で


荒野草途伸「マイナスイオンは体にいいとか言うけど、マイナスイオンって要するに電子だよね? β線だよね? という事は、β線を発する機械であるところのブラウン管テレビって実は超健康器具じゃね? エコじゃね? でもエコポイント制度でブラウン管テレビは液晶テレビやLEDテレビに置き換えられちゃったよね。辛うじて電子を発するプラズマテレビは敗退したっぽいし。矛盾してないか? そういえば民主党政権になったらイオン株上がると思ってたけど大したことなかったな」
α「という事を新年早々ほざいているアホがいるわけだが」
γ「嘆かわしい、こんな奴でも国立大物理学科卒とはな」
α「そもそもイオンとは分子が電離状態になったときに、電子を余分に持つか若しくは手放すかという状態にある事を言うのだ。β線はあくまで運動量を持った電子であって、イオンではない」
γ「放射線をイオンと混同するとは、高校生でもこんな間違いはしないぞ」
β「だが待って欲しい、α線は要するに電子を放出し正電荷を帯びたヘリウム原子であるからして、陽イオンと言えなくもないのではないですか」
α「否定はしないがそれがどうしたという感じだな」
β「アルファさんだけがイオンの称号を持ちうるとは。これはなんたる不平等。これが巷で流行の格差社会というものか」
γ「アルファさんというとヨコハマ買い出し紀行を思い出すな」
α「古い上にマイナーな話題を持ち出すではないか。ところでおまわりさんひろしは今どうなっているのだ」
β「古いと言ってもKanonAIRと同時期ですよ」
γ「だがKanonAIR世代は鍵っ子の間では完全に古参扱いだがな」
α「麻枝准が36歳になったくらいだからな。ところで話を戻すが、イオンの称号はそんなに良いものか?」
β「イオンがいいと言うより放射線がイメージ悪すぎるんですよ」
γ「日本人は核アレルギー強いからな。今世紀に入って落ち着いてきてはいるが」
α「アメリカがいけないのだ。スターリンと張り合う為だけに原爆2個も落とした上に、最初の水爆被害者まで日本人から出してしまうという大失態を演じたのだからな」
γ「だがその核アレルギーのおかげで、日本の原子力技術は安全性で世界のトップレベルと認められるようになったのだ。先だってもトルコの原発計画を韓国から奪い取ったところではないか」
α「つまり核アレルギーは必要悪というわけだな」
β「そうはいってもイオンがこれだけちやほやされているのに僕達がこんな悪者扱いとか、納得いかないですよ。生化学的にはイオンの方が有害なのに」
α「もてはやされてるのはマイナスイオンだけだがな」
β「だから僕も、マイナスイオン並みにもてはやされたいんです」
γ「あきらめろ、そもそもお主の危険性は兵器利用が研究されるレベルだ」
α「そもそもお前がいけないのだ。大人しく原子核の周りを適当にうろついておればよいものを、なまじ観測可能な運動量など持つからいけないのだ」
β「アルファさんは原子核だからそんな事を言うんです。僕がどこにいようと僕の勝手でしょ」
γ「お主はフリーダムすぎる」
β「鉄板を貫通するガンマさんに言われたくないです。どこでも行き放題じゃないですか」
γ「鉛にはかなわないがな」
α「だが奇妙なものだ。物理的に最も安定とされる鉄でも化学的に最も安定とされる金でもなく、よりにもよって鉛が我々の最大の障壁であるとは。しかもその鉛自体が人体に有害だというのだから、皮肉なことこの上無しだ。」
γ「そもそも人体に有害でないモノなどこの世に存在するのか」
α「思い当たるモノが無いな」
β「情報ですら有害判定されるご時世ですからね」
α「人間とは厄介な存在だな」
γ「ところで、件のアホはどうするものであるか」
α「放置すればいいだろう。CIAにかまって欲しくてバギ星人を名乗っていたようなアホだ」
β「そんな過去もありましたね」
γ「『過去』なのか怪しいがな」
 この程度の内容を書くのに一週間もかかってしまった。新年早々これだ。年々能力が衰えている。
 ちなみにこの内容は、マイナスイオン発生機能付きの加湿器に水を補充していて思いついたのだが、ぶっちゃけマイナスイオンには全く期待していなくて、PCの隣で動かすことで気化熱でCPUとGPUの温度が下がることを期待して使用しているだけである。
 
 どっちにしろ間違っている気がしてならない。
 
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沖縄振興策を斬ってみる~1.沖縄科学技術大学院大学~


自分のBLOGや個人ページ全体が、日本社会や沖縄社会に与える影響というのはどのくらいのものなのだろうか。…いやまあ、アクセス数を見れば一目瞭然だとは思うのだが、以前与那国島の防衛問題について書いた(参照)ら半年もしないうちに与那国町で自衛隊誘致運動が起きてしまったことを考えると、つい勘違いをしたくなってしまう。
とりあえず影響力云々は脇に置いといて、従前から疑問に感じていた「沖縄振興策」2点について、今回の沖縄県知事選をきっかけに意見を発信してみようと思う。
1回目は、「沖縄科学技術大学院大学」である。
自分の記憶に間違いがなければ、稲嶺県政の初期頃に自民党の議員が発案して、「沖縄絡み」という事で十分な検証もされずにそのまま事業化されてしまって、当初はITや精密機械も研究科に加える予定だったが、結局予算不足になってしまい当時もてはやされていたバイオ分野1点に絞って、正式な開学はしていないが、恩納村に敷地を造成し研究者も募集中、という状態だったはずである。
仲井眞弘多現知事は、この大学院大学を足がかりに、沖縄をR&D(Research and Development、要するに研究開発)の拠点にしたい、という「夢」を持っているようである。この夢自体は、決して悪いものではない。実現出来るなら最高である。
だが。果たして実現可能だろうか?
まずイの一番に挙げたいのが、「育成された研究者はどこへ行くの?」という問題である。
沖縄科学技術大学院大学では、世界中からトップレベルの研究者を集め、授業は全て英語で行うとしている。もし実現出来れば、確かに優秀な学生が育つことであろう。
だが。その優秀な学生は、一体どこに就職するのであろうか? 沖縄に定着してくれるのだろうか? もっと踏み込んで言ってしまえば、「年収300万も払えないような沖縄の企業が、こんな優秀な学生を雇えるんですか?」という疑問である。
優秀な人間であれば、それに見合った報酬を求めるのは当然である。日本人はそういう意識が低いからあまり実感が沸かないかもしれないが、外国人はこういうところシビアである。そして、沖縄科学技術大学院大学は世界中から優秀な学生を集めることを視野に入れているのだから、当然彼らの視点にあわせて進路も考慮しなければいけない。
アメリカや中国の企業が高報酬を提示すれば、当然そっちに人は流れる、と考えるべきだろう。
結局、2年間沖縄で学んだだけで素通り、沖縄には何の実もない、ということになりかねない。否、むしろその可能性の方が大きい。
あとは、「バイオ分野って実は基本特許の殆どを既に欧米の企業が押さえていて、今から研究をスタートさせたってやれる事なんて限られてるんじゃないですか?」とか、「そもそも世界レベルの研究者を集めるなんて出来るんですか?」とか、そう言ったところだろうか。まあ、些細と言えば些細だが、しかし重要な問題ではある。
ここで、もう一つの問題点を挙げたい。オカネの問題、日本政府から分捕る予算の話である。
これまでは、「沖縄絡み」ということであればほぼ何でも予算がついた。理由は様々だろうが、そこを議論するつもりはない。過去の話だからだ。
問題は現在である。日本政府の財政は火の車である。実際には10年以上前から火の車だったのだが、まともに取り組んだのは橋本内閣(ちなみに自社さ連立政権であった)ぐらいで、後は結局民主党に政権交代するまで殆ど手つかずにされていたと言っていい。
その是非をここで議論するつもりも無い。また別の話だからだ。要は、「日本政府はもう簡単にお金を出してくれないよ。沖縄も例外じゃないよ」ということである。
事実、「事業仕分け」でこの沖縄科学技術大学院大学もやり玉に挙げられているのである。
結局、沖縄科学技術大学院大学の予算は、温存ということになった。だが。これは果たして正解だったのだろうか?
「大学院大学の予算つけたんだから、他の予算はいいよね」という理屈で、本当に沖縄にとって必要な予算を削られる結果になりはしないだろうか。
他の予算を犠牲にしてまで、オカネを分捕るだけの価値が、果たして沖縄科学技術大学院大学にあるだろうか。私は、無いと思う。
もし「大学院」にこだわるのなら、作るべきなのはむしろ社会人向け大学院ではないだろうか。
今沖縄に必要なのは、沖縄に居着くかどうかわからない一握りのエリートなどではなく、沖縄に愛着を持っている優秀な中堅集団だと考えるからだ。

(現在の県の制度でもITOPといった社会人教育プログラムは確かにある。が、前の会社でこれの担当をしていたからわかるのだが、これらの制度は個人単位での利用が事実上出来ない上に、企業側からの申請や事後手続きが非常に面倒くさく、教育制度として充実しているとはとても言い難い。)

どうせ予算獲得するなら、そういった中堅教育の方面での予算獲得を目指すべきであり、費用対効果の薄い沖縄科学技術大学院大学はもうあきらめるべきである。
確かに、「沖縄科学技術大学院大学」の方がインパクトはあるし、格好いいように見える。だが、見た目の派手さに惑わされてはいけない。今、沖縄に何が必要で、そして何が出来るのか。そういう事を現実的に考えなければならない。
そして、以上を踏まえて知事選の話、いきなり飛躍するが全体的な政策の話に移すと。仲井眞氏の政策は夢や願望ばかりで、現実味がない。伊波氏の政策の方が、地味だが確実であると言える。
嘘だと思うなら、両者の政策をきちんと比較検証してみると良い。
さて。次回は、「DFS」について斬ることにする。

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