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土日はビラ配りしてました街宣出来ませんでした代わりにWebに上げました


 「減税」問題で世の中がいろいろざわついているので、街頭でこの問題を訴えるのに時宜にかなった週末だったはずで、原稿も用意していたのですが。
 2万枚のビラが届いてなるはやで配らなければならないので、週末(木~日)はずっと(バスで行ける範囲で)ビラを配っていました。なんとか3千枚弱配りました。

 折角原稿を用意したので、blogには上げておきます。
(今月前半の原稿と一部内容が被りますが。)

こんにちは。無所属メガネの荒野草途伸です。

 減税と言えば企業減税というスタンスだった岸田政権が、所得税減税をついに言い出しました。
 我々が減税は持てる者しか得をしないと言い続けた結果なのかどうかはわかりませんが、低所得世帯に対する給付もするとは言っています。
 ですが、この給付も、減税も、あくまでも一時的なもので、おそらくは1年限定と言われています。給付になる基準はよくわかりません。
 しかも、世帯単位の給付という旧来の制度からは全く抜け出せてはいないのです。
 その所為で所得税減税は世帯所得によって減税額が複雑な計算になるとも報じられています。

 必要なのは、個人単位での給付政策です。
 公平な支援を提供し、社会全体の活力を高める為にも、個人単位の給付政策を展開し、誰もが機会を持ち、経済的に安定した未来を築けるようにすることが不可欠です。

 3年前にコロナ対策の一律給付金というものがありました。この時いろいろ問題点は出ましたが、殆どが給付が世帯単位であった事に起因するものです。
 そもそも受け取っていないという人が結構多いです。本当に必要な人にお金が行き渡らない、或いは一番お金を使う若い人に現金が渡らずに消費に繋がらなかったという実態もあります。
 世帯単位で給付した為です。

 ですから、給付するなら世帯単位では無く、個人単位にしなければなりません。

 また、減税に関しても問題大ありです。
 期間限定で、しかも法改正が必要だから早くても6月という話になっています。実際には6月に所得税が減る保証もありません。会社の経理の対応が追いつかなければ、再来年2月の確定申告還付を待たないといけない可能性すらあります。

 また、そもそも論として、減税のメリットはお金のあるところにしかない、という大問題があります。

 所得税も法人税も、お金を貰った分にしか課税はされません。
 多めに貰っている所からお金を頂戴して、生活を底上げし制度整備をし、あわよくば収入収益を増やせるようになって貰う。それが、本来の政治の役割のはずです。

 しかし、減税というのは考え方が真逆です。

 使い方がおかしいという問題は確かにあります。でもそれは、正しく使わせるように国民が監視していくのが民主主義国家のあり方であって、税金そのものを無くせというのは筋が違います。
 税金は年貢ではありません。なくせば困るのは、生活弱者です。必要なのは支援政策であって、減税ではありません。

 低所得者に必要なのは減税では無く給付です。税金が減っても現金が無ければ何も出来ません。
  中所得者でも、人生をやり直そうと思ったら現金が必要になります。
 減税で恩恵を受けるのは、既に持っている人だけです。減税では無く個人単位の恒久的な給付政策で支援していくべきです。

 ですから、敢えて強い言葉を言いましょう。
 減税は政治の逃げです。

 また、減税措置を行えば、事務手続きに変更を加えなくてはいけなくなります。
 給与計算を担う経理担当の人や経理システムを手がけているシステムエンジニアは、また余計な超過労働を強いられることになるでしょう。たった1年の減税の為に。
 ただでさえ、インボイス対応で経理の業務量が増大して超過勤務を強いられていると、不満が出ている状況にも関わらず、です。

 労働時間規制は、過労死や過労障害が続発し、労働者の生命と健康が脅かされたことを受けて、今から5年前に労働者市民の強い強い要求によって、ようやく実現したものです。
 労働者と市民の声が強い要求と圧力の結果、これらの規制が実現したことを覚えておかねばなりません。

 政治の使命は、国民の命と生活を守ることです。しかし、岸田政権にも自民党にも、その基本的な責任を果たさない姿勢が露骨に表れています。
 経理やITだけではありません。大阪万博に関連して、超法規的措置で労働時間規制を適用外にするなどと言う愚かな発言が出ました。
 命と生活を守る為の施策をしない。折角作っても潰してまわる。それが、今の政権であり、与党です。

 またIT、情報システムに関して言えば、減税するならそれに伴うシステム改修も必須になってしまいます。
 実際に内容が決まるのは法改正後らしいので、年末か、最悪年明けの通常国会で決まるという話になります。
 仕様もわからない状態で改修に着手は出来ません。なので、改修期間、半年もありません。でも、法律で決められてしまったら、会社の都合で延期は出来なくなってしまいます。

 徹夜させるつもりでしょうか?
 精神論で徹夜しろとか言うつもりなのでしょうか?
 ようやく労働時間が減って人が集まるようになってきたIT業界を、またブラック職場筆頭に戻すつもりなのでしょうか?
 徹夜で作ったシステムなど、不具合が起きるに決まっています。私もITでやってきた人間なのでよくわかります。

 ちなみに、そうやって精神論で煽り立てている人達の1つが、政府自民党です。
 マイナカード関連の改修作業。朝の4時まで残業させていると、そんな事を誇らしげに語るような、そんな連中です。

 伝統的家族観が支配する奴隷労働の社会に戻るか。
 私達の仲間がこの10年で勝ち取ってきた社会と政治の進展を維持発展させていくのか。
 今、岐路に立たされています。

 必要なのは、生活と雇用環境、経済に対する本物の支援です。
 勝ち組しか得をしない減税では無く、本物の支援を。精神論に基づいた国威発揚では無く、本物の支援を。
 そして、やり直しのきく社会の実現を。この言葉を以て本日は締めくらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

 尚、ビラはまだ1万7千枚残っています。
 配布を手伝って頂ける方がいらっしゃると、とってもとってもありがたいです。

こちらのWebサイトからダウンロードして配っていただいてもかまいません。今は選挙期間中ではないので。


命軽視逃げ出し政治を斬り本物の支援を春日井市と瀬戸市で訴えた荒野草途伸の街頭演説をネット動画用にやり直したもの (別ドメインに飛びます)


 10/9と10/15に春日井市・瀬戸市で街宣活動をした(した)のですが、ネットにあまり書いていなかったので、自宅で撮り直した動画とその原稿をアップしておきました。

 原稿は政治活動用のサイトにアップしています。
命軽視逃げ出し政治を斬り本物の支援を春日井市と瀬戸市で訴えた荒野草途伸の街頭演説をネット動画用にやり直したもの

 正直、動画は苦手です。
 誰か手伝って欲しいです。


日本の労働運動の新たな展開~西武百貨店ストライキと最低賃金1500円と~


 日本の労働運動の転換点なのか。
 昨日8月31日は、いろいろと動きがあった。

 中でも、西武百貨店ストライキとそれに対するほぼ全ての労組の連帯、一般市民の態度の変化は特筆すべきものがある。
 ありすぎて書くと長くなりそうだし余計な事まで言い出しそうなので、敢えて抑制しておく。
 各SNSに投稿したとおり、荒野草途伸も31日の昼頃にヨドバシカメラの名古屋松坂屋店前でスト連帯のスタンディングをしたが、「私はそこに立ってました」というただそれだけの話なので。

 そしてもう一つの重要な動きは、岸田政権が突然「最低賃金1500円」を言いだしたこと。もしかしたら西武百貨店ストの影響なのかもしれないが、これは憶測の域を出ない。

 今更言うまでも無い事だが、最賃1500円は野党、それも共産党や社民党などの左派野党が長年主張してきたことだ。中小零細企業への支援も込みで。
 それに対し自民党政権は何やかやと理屈を付けて最賃引き上げには抵抗してきたのだが、何故か昨日になって突然、2030年までに最低賃金を1500円にすると言いだした。その為の中小企業支援の為に補助金制度の見直しも行うとまで踏み込んでいて、これだけ見ると左派野党の主張丸呑みにも見える。

 確かに補助金というのは用途が厳しく制限されており、企業側からすると「えっ、なんで?」となる部分もあるので、見直しして欲しいという声はあるのだろう。

 だが一方で、税金を財源にした公金支出である以上目的外利用は認められない、という理由で補助金の使途には制約が課せられているわけで、見直しと言ってもどこまで出来るんだろう? というのはある。

 それともう1点としては。迂闊に用途を広げると抜け穴が出来て、コロナ禍での雇用調整助成金不正受給のように、悪い経営者が本来労働者に渡るべき金をネコババする、というケースも出かねない。

 そろそろ、こういうのは企業では無く労働者に直接支援するようにしないといけない

 雇用保険は現在では週20時間以上の就労が1ヶ月以上続く雇用契約なら必ず入らなければいけないようになっており、基本的にはほぼ全ての労働者が加入している(ハズ)である。
 この雇用保険の情報を使えば、対象企業で就労している労働者に直接給付することは可能だ。
 収入状況の把握が必要なら、納付された雇用保険料からある程度逆算出来る。その為のシステム開発は必要になるし雇用保険システムは未だに大型コンピュータ上で動くCOBOL製のシステムだという問題はあるが、情報が欲しいだけで基幹システムの計算モジュールをいじくるわけではないので、作れないわけでは無い。複数の健保組合のシステムと連携している(連携しているとは言っていない)マイナ保険証よりも、システム的にはよっぽど単純な話だ。

 ……と、いうような話は、野党(左派野党)の政策として、もっと言えば自分が(仮に)選挙に立候補した際の目玉公約の一つにしたかった内容なのだが。
 最賃1500円を岸田政権にパクられた以上、本家本元の我々も「ウチのはもっといいよ」という政策を出さざるをえない。
 もっといいよと言う以上、私の案よりもいいものがあるなら当然そちらに賛同するが。
 問題は、誰の提案にしても今出すと自民党にパクられかねないという事だ。しかも中途半端に。給食費無償化のときみたいに。

 とは言え、流れが出来るのは悪い事では無い。最賃1500円を岸田政権が掲げるというのなら、露払いは当然自民党がやってくれますよね妨害する人達が矢を射ってきたら当然あなた達が矢面に立ってくれますよね、という風に前向きに捉えるしか無いのか。

 西武百貨店ストライキも、売却計画自体は阻止出来なかったが、この後の出店計画や雇用はおそらく修正されていくのだろうから。


意識の高いIT屋がマイナカードの件を語る


 問題続出のマイナカードの件である。
 自分はなんだかんだ言ってIT屋なので、AIでもマイナカードでも非常に関心を持って見ている。特に行政システムとなると、自分がSEになって最初の仕事は市町村向けの自治体システムだったし、2年前は経産省の地方局でSEをやっていたので、「ワタクシ行政システムにはちょっとうるさいですわよ?」と言いたくはなる。

 が、実際何か言おうとすると、これがなかなかうまくまとまらない。言い訳がましいが纏まらないのも当然で、マイナカードの問題と一口に言っても、案件ごとに問題点も原因も全然違う。
 しかも。コンビニ印刷で別人の帳票が出てきた件は、あれはおそらく何年か前に大阪市役所で起きた不具合と一緒だろうなあ、設計SEの見通しが甘かったね、となるんだけど。
 防げないヒューマンエラーだの個人情報をいちいち手打ちし直してるだのが原因で別人の情報とデータリンクしてたとか。そんなん設計以前に要件定義の不備じゃないですか。手打ちで情報入力とか、それそもそも「システム連携」してないですよね? と言いたくなってしまう。
 スタリラがラブライブと連携しますとか言っておいて実際には同じ声優のキャラをユーザーが脳内補完して下さいつってるようなもんですよ。ふざけんなっつの。

 ただね。こういうのをいたずらに言ってしまうと、何故か、現場の負担が増大するだけで根本的な問題解決につながらんのですよ。
 実際、「デジタル庁の職員は朝4時まで残業してるんだからマイナカードの件で文句を言うな!!」とか自民信者が叫んでたらしいけど。
 いやいやいや、誰が4時まで残業させろつったよ。ちゃんと定時で上がらせて頭クリアにして、問題解決方法探らせろよ。勿論それまでの間、問題のある部分は停止。デスマーチなんて問題解決にならない、ただの対応してますアピールにしかならない。
 てかさ。問題が起きてすぐに解決出来ないなら、問題が無い部分までいったん切り戻し、ってのは常識でしょう? 我々の業界ではそれが常識なんですがね。
 そういう判断ができないなんて、えらく無能な上司がいたもんですね。一体誰ですか? ええと、河野太郎デジタル担当相に、岸田文雄内閣総理大臣、ですか。名前覚えておきますよ。

 ちなみにデジタル庁は今週中に問題修正のパッチを当てるみたいな発表をしたみたいです。どのレベルの問題修正と言ってるのかわからないけど。いやでも、完全解決なんて無理ですよね。
 だって要件定義レベルの問題ですよ? 全国民が利用する大規模システムの。そんなん、1ヶ月や2ヶ月で解決する問題じゃ無いよ? それこそ半年か1年かかる事を前提に工数積み上げないといけない話だよ?

 で、岸田文雄なんかそれを全く理解してないんだろうなあというのはさすがにわかるんだけど。ただ理解してないだけじゃ無く、足引っ張ってるからね。支援者との会食の場で健康保険証のマイナカード統合は予定通り進めるとか言い切っちゃったらしいから。
 いや、進めちゃダメなんだって事が、何故わからない? 専門知識無くてもそれくらいはわからんか?

 わからんか。自民党だもんね。

 


めーでー 2023 いん じゃぱん


 実は労働組合というものに入ったことがない。

 ぶっちゃけ、関わったことすら殆ど無く、最初に入ってしまったブラック企業に勤めていたときに(派遣元は沖縄に本社があったので)沖縄県労連にメールで相談したことがあるのと、13年前の沖縄県知事選の際に連合沖縄に軽く挨拶しに行ったことがある程度だ。
 つまり、沖縄の労働組合としか接点が無い。それですら、10年以上前の話だ。

 そういう意味では、メーデーというのは自分には関係の無いイベントだ。

 メーデーの由来は、一時期マルクスの誕生日だという説がTwitterで流れたが、どうもこれは「クリスマスはキリストの誕生日」並みのガセネタだったようだ。

 現在では、この説が主流らしい。
「メーデーの由来は、1886年5月1日にアメリカの合衆国カナダ職能労働組合連盟が8時間労働制を要求して行ったストライキがきっかけとされています。その後、世界的に毎年5月1日がメーデーとされており、労働者が団結して権利を要求する日となっています」
 ──Bing検索を元にしたchatGPTによる回答。

 (但し、フランスが起源だという説もどこかで見たような気がするので、この説が本当に正しいかはわからない。)

 興味深いのは、アメリカ起源説を採れば、労働者が要求していたのは賃上げでも経営権でも無く、8時間労働制だったという点だ。
 今の日本の労働者でも、賃上げよりも8時間労働制の遵守を求める声は大きい。
 言うまでもなく、ブラック企業に潰された身である荒野草途伸は、8時間労働派である。

 5年前のネット労働運動の高揚と”働き方改革”実現要求では、労働者の間でも8時間労働派と、超過勤務手当を当て込んだ長時間労働派が対立した。
 ナショナルユニオン的には連合が長時間労働派、全労連が8時間労働派に組みした。ここだけを見て、20世紀以来の日本のナショナルユニオンの対立しか頭にない専門家からは、この対立構図を連合と全労連の路線対立という問題の矮小化をされてしまった。が、実際には非組織労働者も巻き込んだ労働者同士の利害対立という、1つの歴史の節目だったのだ。

 尚、この”働き方改革”は、超過勤務手当を負担に感じていた大企業経営者の一部が8時間労働派の主張を支持したため、結局総労働時間の規制という方向性でまとまった。が、無償で労に勤しむことを美と考える自民党はこの法案を骨抜きにしてしまい、現在でも尚、長時間労働は根絶されていない。

 この3年間、コロナ禍という一種の世界大戦状態にあったために、労働者も経営者も政治家も、思考がどこか明後日の方向にとんでしまっているところはあるだろう。コロナ禍で長時間労働はむしろ悪化したのだが、それをテレワークのせいにしたがる輩などがいたせいで、何が問題なのかということをみんな忘れてしまっているように感じる。
 しかし、本気でアフターコロナを目指すのであれば、日本が抱える構造的問題である長時間労働の問題、それが今なお改善されていない現実に目を向けねばならない。

 メーデーというのは良い節目だろう。労働組合とか、そんなのは関係なく。

 


統一地方選後半ですが、私は試験を受けていました


 日曜日は情報処理技術者試験、というか情報処理安全確保支援士試験を受けていました。
 ちょっと2~3ヶ月ほど時間の余裕が出来たので、まあその間に資格でも取ってみようかと。
 大学1年の時にくっそ暇で暇で仕方なくて行政書士試験受けたときと、少し状況が似てますね。まあ行政書士試験の時は、前日が沖縄県民大会と物理学科の懇親会が被ったりと、もっと波瀾万丈だったんですが。その件は、いずれ機会、というか需要があったら書くことにしよう。

 で、情報処理安全確保支援士試験の方ですが。試験スタイルとしては、いわゆる高度情報処理技術者試験と同じスタイルです。
 名古屋市内(※出願時に指定した都市)の学校に集まって、朝の9時半から夕方の16時半まで、「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」という4種類の試験を受けるわけです。

 午前Ⅰというのは、高度情報試験の共通問題。択一式。ちなみに、1年以内に他の高度情報に合格していると、午前Ⅰ程度の知識はあるということで次の試験で「午前Ⅰ免除」となります。
 午前Ⅱが、各試験の択一問題。試験によって難易度が違います。
 午後Ⅰは、各試験の記述式試験。と、いう建前になっていますが、実際には50字程度の論述が入ることもあります。
 午後Ⅱは、昔は論述試験で、250文字から長いと1000文字くらいの小論文を書かせることもありました。が、今はガチの小論文を書かせることは無いようです。採点者が大変ですからね。ただ今後は、一部の国家公務員の中途採用でやっているような、事前に論文を書かせて出願時に電子データで提出させる、という方向も有り得るかもしれません。電子データならAIの支援で採点することも可能になりますからね。
 上記の4つの試験で、それぞれ60%以上の得点をしないと、合格出来ません。さらに、60%に達していない試験があると、それ以降の試験の解答は採点すらしてくれません。情報開示請求しても点数は出てこないのです。
 

 ちなみに高度情報というのは、幾つかある情報処理技術者試験のうち、応用情報処理技術者試験より上位(というか専門的)な試験のことを指すらしいです。
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/list.html
 らしいというのは、以前は高度情報は基本情報より上で、応用情報技術者もソフトウェア開発技術者という名称で高度情報の1つに位置づけられていたからです。
 さらに言えば、システム監査は高度情報よりも上位という位置づけだったのですが、いつの間にか高度情報の1つにされてしまったようです。

 システム監査というと、20世紀の頃は特種情報処理技術者試験と呼ばれた、情報処理技術者試験の最上位の資格で、受験資格も40歳以上で実務経験15年以上ないと受験すら出来なかったのですね。NECとかのIT系メーカーだとこれが無いと部長や本社課長にはなれない、というプレミア資格だったんですが。
 今やプロマネ(=IT系では係長や課長ぐらいが要求される資格)と同格とは。

 セキュリティ系だと、かつては高度情報の1つに”情報セキュリティスペシャリスト”という試験区分があったのですが、これが6年前に高度情報とは別枠の情報セキュリティマネジメント試験と、現在の情報処理安全確保支援士に分割されたのです。
 情報処理安全確保支援士試験発足当時は士業の試験ということで高度情報とは別枠という扱いでした。ちなみに、受験料も無料でした。士業といっても、税理士や建築士みたいに何か独占業務が法で担保されてるわけでは無いんですけどね。
 それがいつの間にか、士業試験だけど高度情報の1つという扱いになってて、受験料も他の高度情報と同額を支払うようになっています。但し課税区分(=消費税の有無)が違うのですが、実際に支払う金額は同額です。つまり、情報処理安全確保支援士の方が単純な受験料が高いのです。無料とえらい差ですよね。

 ところで、他の高度情報を受験した場合、IPAはインボイスを発行してくれるんでしょうか?? 

 まあ、私が今回受けたのは情報処理安全確保支援士の方なので、インボイスは関係ないんですが。そもそもインボイス制度(というよりも日本の税制自体)が個人事業主を想定して設計されたものでは無いので、このまま予定通り10月に導入されるとは思えないですけどね。表現の自由戦士様が大好きな自民党の赤松健はこの辺の事全く理解していないみたいですけど。

 まあ、その辺はともかくとして。

 私が受けた試験の結果の方なんですが。
 問題の難易度はともかく、体力的にははっきり言ってセンター試験よりもキツいです。センター試験は10時始まりでしたから。10代の頃のセンター試験もキツかったですが、40代のおじさんが丸1日ぶっ通しで4科目の試験を受けるというのは、もっとキツいですわ。いや実際私、過去に別の高度情報の試験受けて、午後Ⅱの途中でぶっ倒れたことありますから。

 ただ、今回は午後試験はめちゃくちゃ簡単でした。途中退室する余裕があったくらいだったので、体力は大丈夫でした。コンビニで買ったドリンク剤Ⅱ本飲んで備えたのですが、そこまでする必要は結果的には無かったです。
 ただ、午後Ⅱが何か難しくて、時間切れできちんと解けませんでした。
 昨日午後Ⅱだけ自己採点したら、25問中正答は15問。ギリギリ60%です。マークミス等の可能性を考慮すると、もしかしたら落ちてるかもしれない。余裕ぶっこいて書いた午後試験の解答は、採点されることも無く闇から闇へ葬り去られてしまうのかもしれない。
 同志SEよ、これが国家試験だ。

 まあ、泣こうが喚こうがこの試験は終わったので。私は次の舞台に上がる。


政治的画像生成テスト-最低賃金


 ネットに書く内容も、政治的な話題となるとだんだん限られてくる。我々が要求すべき事は確かに山ほどあるが、それらは一向に実行されないから、同じ事を何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度もヤンデレの如く繰り返さなくてはならない。

 しかし、傍から聞いている側は同じ事ばかり聞かされていると飽きてしまう。飽きる程度ならまだいいが、それが日常化して当たり前の光景になってしまったら、もう終わりだ。要求は要求ですら無くなる。

(だから私は、デモを日常化するなと何度も言ってきたのだ。)

 

 とは言っても要求内容は変わらないので、表現手段、アプローチを変えていく他無い。

 

 幸い、近年人工知能(AI)が発達してきたおかげで、特殊技能を持たない人間でもちょっとしたアイデアがあれば文章やスローガンに色を添える程度のことは出来るようになった。

 

 ということで、今回はAI画像を用いた挿絵付きのプロパガンダ文章を掲載してみることにした。

 

 AI画像の良いところは、著作権がないので、使用権云々を気にしなくて良いところである。

 某自称知的財産に詳しい弁護士が、元絵があるなら著作権が発生するみたいなアホなことをWeb記事で発言していたようだが、あなた相変わらず著作権と工業所有権の区別が付いていませんね、としか言い様が無い。

 以前にも書いたとおり、人間で無い存在が生成した画像は、著作権は存在しない。100%AIが生成した画像なら、無条件で著作権は発生しない。するはずがない。

 それ故に、AI画像は本職の絵描きから猛反発を食らっているが、それに関しては申し訳ない我々にはあなた達に正当な報酬を支払うだけの資金がないのです、と今は言うしか無い。

 思い通りのAI画像を生成するのに必要なコマンド(通称・呪文)を作成する労力を賃金換算したらどっちが高く付くのか? という疑念もあるが、政治的テーマの場合報酬の多寡関係なく引き受けてくれない可能性が高いので、そういう意味でも便利である。

 

 

 ということで、今回は「全国一律最低賃金」をテーマに作成してみた。

 複数の画像生成AIを用いて作成しているが、一部のAIは未だに英文にしか対応していないので(というか、日本語対応のAIも殆どは内部で英文に変換してから処理しているのだが)、生成に使った英文(これもAIを使った自動翻訳である)も併記しておく。 

 

 

 

1.彼女は中小企業で働いている。

She works at a small to medium-sized company. She is long blackhair,and ware suite and black stocking.

paint style is Japanese animation.

1-彼女は中小企業で働いている



 



 

しかし、彼女の給料は時給で1200円しか無い。

However, her hourly wage is only 1200 yen.

She looks it is blown eye and black long permanent hair.

She is long blackhair,and ware suite and black stocking.

paint style is Japanese animation.

しかし彼女の給料は時給で1200円しか無い





 

彼女は有資格者であるが、それ故に複数の業務を担当させられている。大企業の社員の3倍は働いている。

彼女は有資格者である故に複数の業務を担当させられている



 

価格転嫁すると、ここぞとばかりにブラック企業が人件費カットを原資にした安値攻勢に出てくる。

労働組合もこういった経営の現状を知っているので強気に出られない。

 

労働組合もこういった経営の現状を知っているので強気に出られない





 

彼女の給料をあげるには、全国一律で最低賃金1500円にするしかない。

The only way to raise her salary is to set a nationwide minimum wage of 1500 yen.She works at a small to medium-sized company. She is long blackhair,and ware suite and black stocking.

 

彼女の給料をあげるには全国一律で最低賃金1500円にするしかない





 

だが賃上げの原資がないという経営者もいる。その原因の多くは資金繰りの問題だ。




 



 

 

賃上げを実現するには中小企業の資金繰りを支援する必要がある。

 

賃上げを実現するには中小企業の資金繰りを支援する必要がある。



 

 



中小企業を支援して、全国一律で最低賃金1500円を実現しましょう!

 

Let’s support small and medium-sized enterprises and realize a nationwide minimum wage of 1500 yen!

Two woman stand.Left woman,she looks it is blown eye and black long permanent hair.She is long blackhair,and ware suite and black stocking.

The woman on the right has brown short hair and is wearing a white blouse on apron.

picture style is Japanese animation,hiduki yayoi.

 

中小企業を支援して、全国一律で最低賃金1500円を実現しましょう!



 

 

 尚、AIが生成した成果物には著作権はないが、原文の日本語並びに編集後のドキュメントは、荒野草途伸に著作権が存在する。

 が、労働者のために闘う左派勢力の同志が使う限りは、特にうるさいことを言うつもりは無い。むしろ大いに活用し参考にして頂きたい。

※政党だと、全国一律の最低賃金引き上げを主張している党には、社民党・共産党・立憲民主党、などが挙げられます。


現実世界の少子化の話


 IT界隈に身を置いているせいなのか、少子化対策、と言われても実はあまりピンとこない。
 その頭数、人間である必要があるか? 自動人形で良くないか? という考えがどうしても来てしまう。
 頭数が多い方が生活や経済は豊かになる、というのは歴史が示すとおりなのだが、一方で技術力で頭数の少なさを補ってきたのも人類の歴史だ。

 ちなみに、ここでいう自動人形とは、自動制御機械とかArtificial Intelligence とか、そういった類のもののことである。日本だと、この20年あまり、生身の人間を自動人形扱いして使い潰してきて全てを台無しにしてきた不幸な歴史があるので、敢えて念押しをしておく。

 つまりは、技術の進歩を信じている我々としては、少子化という社会現象をそこまで恐れる必要は無いのでは無いか? という疑問を提示したくなる。
 もう少し正確に言えば、多産奨励を以て少子化対策としている自民党政権のやり口は大きな落とし穴がある、という話だ。

 極論を述べれば、これから生まれてくる子供が全員一生働かなかったら、どうなのか。
 我々はそれでも社会がまわるなら別に問題無いと思っているが、右の連中からしたらこんな筈じゃ無かったとなるだろう。

 実際の所、問題はもっと深刻だ。これから生まれてくる子供にしても既に生まれてきてしまった大人にしても、普通に働いたところでまともな収入なんか無い。稼ごうと思ったら死のリスクを受け入れねばならない。
 ついでに言えば、また昔話かと思われるだろうが、まともな収入も無しに死のリスクを強要されていたのが、我々氷河期世代だ。私は生き延びてしまったが。

 まあ、これから生まれてくる子供がどういう判断を下すかはわかるはずも無いのだが。多産奨励というのはあまり賢い方法とは言えない。現代日本で重要な政治テーマに据えるような話では無い。
 もしかしたら、個人の判断など許さないお国の為に働いて死ね、という方向に持って行きたい連中もいるのかもしれないし、そういう連中からしたら重要テーマなのだろうが。

 
 もちろんこれは、「少子化対策として多産奨励する」という政策についての話である。
 少子化だろうか多子化だろうが関係ない自分は子供が欲しい、と思っているのに、経済的な理由で子供が作れないというのであれば、それは政治の責任だろう。

 少子化とか多産とか関係なく、子供を支援する、というのは文明国家の責任だ。
 今の日本は、「子供」では無く「子供のいる世帯」を支援するという前提で全ての話が進んでしまっている、という事も指摘しておこう。N分N乗とかいう独身搾取制度が浮上しているのは、まさに典型例だ。

 ちなみにN分N乗方式というのは少子化対策として最近自民党方面から持ち上がってきている話である。戦後のフランスで導入された、所得税の課税単位を個人単位では無く世帯単位にすることで、子供のいる世帯に属する人間には減税する(=独身者には増税になる)という政策である。
 が、正直な話、それって因果関係ちゃんと検証されてんですか? としか言い様が無い。
 フランスがこの制度を導入したのは、1946年。第2次世界大戦が終了して、全世界的にベビーブームが起きた時代である。日本では第1次ベビーブームと呼ばれて、その時産まれた人達は団塊世代と呼ばれている。
 日本やフランスに限らず、アメリカでもドイツでもソ連でも中国でも、世界中の殆どの工業国で人口が増加した時代だ。そして、その殆どの国は、日本を含めてN分N乗方式は導入してはいない。
 一体何を以て、N分N乗方式が出生率向上に寄与したと主張するのか? というそもそも論がある。

 まあ、伝統的家族観を党是に据える自民党からしたら、世帯単位の課税という思想は魅力なのだろう。
 まさに、手段の為には目的を選ばない、という内海課長的発想だ。

 翻って、では技術力で少子化を補って行くにはどうしたらよいか。
 新技術を生み出す技術というのは、残念ながら未だに未完成だ。
 であれば、教育の向上、技術力の向上しか無い。別に技術者ではなくても、使い方ぐらいはわかります、という人間を増やしていく他無い。

 この場合も、個人単位の支援というのが重要なポイントになる。
 親の収入や価値感のせいで進学先どころか就職先も制約される、というのは我々の時代にはよくあったし、残念ながら今でもある。
 就職先まで親の収入で左右されるなんて論外だし、実際そういうのは就職差別として法律で禁止されているのだが、現実にはそういうところがまだある。
 差別を禁止したら社会が分断されるとかアホなことを言い出す右右な人間が国会議員やってるような悲惨な国なので、そういう理不尽も残ってしまうのだろう。

 それはさておき。
 家族のせいで人生をフイにするくらいなら、家を飛び出して自分の意思で動きなさい。国が支援するから。
 ぐらいのことを言うのが文明国家日本の有り様では無いのか。

 家を飛び出した人が全員高等教育を受けるはずは無いのだが、それでも今不利益を被っている人を救済していけば、それは本人の為にも社会にとっても有益だ。

 使い潰す為に埋めよ増やせよとするよりも、少子化でも救済される国の方が、よほど将来性があるのでは無かろうか。


少子化と育児問題とリスキリングと不安定な生活問題の違いを教えてください


 少子化対策とか育児支援増税とか防衛増税とか防衛費増とか反撃能力保有とかリスキリングとか賃上げとか、いろんなウンコをいっぺんに岸田自民党から投げつけられて思考停止になりそうです。もしかしたらそれが奴らに思惑なのでは無いかとも疑いたくなります。

 ひとまず、自民党の連中が育休中にリスキリングとかアホなことを言って炎上しているので、それに関連することを書きたいと思います。自民党は官僚の原稿のせいにしたがっているらしいですが、いいえ、言ったのは自民党の人間です。自民党の議員の質問を受けて自民党の総理が答弁したのが事の発端なんですから。

 さて。もう早くも1ヶ月近く前の話になりますが、今年の年賀状の中に、瀬戸に住んでいる高校の同級生からのものが1通含まれていました。結婚の報告でした。高校の同級生なので、私と同じ年齢です。もしかしたら、これでついに高校の同級生で結婚していないのは私だけになったかもしれません。
 以前から言っていることですが、私は好きで結婚してないわけでは無いということを、念押ししておきます。

 高校の同級生の方は年賀状1通しか情報が無いのでこれ以上のことは書けません。
 他には、大学の同級生で、愛知県で就職して結婚して子供2人出来た奴からも来ていました。その彼からの年賀状には、愛知に来て4月で10年になると書いてあって、ああもうそんな年月が経ったのかと遠い目になりました。

 その大学の同級生の話はたぶん以前にも書いたと思うのですが、今回の話で重要な点なので、改めて彼の略歴を書いておきます。


 彼は鹿児島県出身で、1999年に琉球大学物理学科を卒業しています。私は2浪していますが彼は現役で補欠入学しているので、私より年齢は2つ下になります。
 在学中から高校教員になると言っていました。彼に限らず琉大物理学科の卒業生はだいたいがそうです。

 しかし当時は就職氷河期で、一応公務員である教員採用試験はもの凄く狭き門でした。卒業してすぐに教員になった人間は、私の同期生ではひとりもいません。
 ついでに言うと、民間企業で就職が決まったのもたったの3人でした。40人近く卒業生がいたので、就職率は1割切っていたのです。一応は国立大学の理系学科なのに。これが就職氷河期と呼ばれる時代です

 さて、その後教員志望者は臨時教員などを務めながら何とか少しづつ採用試験に合格していったのですが、件の彼はなかなか合格できませんでした。沖縄県や鹿児島県だけで無く、九州各地で臨時教員をしながら教員採用試験を受けまくっていましたが、なかなか合格できませんでした。
 中には、臨時教員の口すら無い年もあり、長崎のソニーの工場で非正規労働者として働いていたこともありました。ちなみに、この時に現在の嫁と知り合ったようです。詳しくは知りませんが10年近く付き合っていたようです。しかし結婚は出来ませんでした

 そのうち彼は35才目前になってしまいます。殆どの県で、教員採用試験は30~35才が受験年齢上限です。彼は相当思い詰めていました。当然です。
 そんな折、愛知県教育委員会が高校教員採用試験の年齢上限を撤廃しました。私はこれを知って、彼に愛知県ならどうだと勧めてみました。その年彼は愛知県の教員採用試験を受けました。1次試験は通ったので、私は愛知県特有の事情などの面接のアドバイスもしました。その結果かどうかは知りませんが、彼は愛知県の高校教員として採用されました。

 採用後は、部活の顧問をしているので無休で土日出ているとか最近話題になっている問題の一例とかの話も聞きましたが、彼に関してはとにかく安定就職が出来た満足感の方が大きかったようです。
 そして翌年の年賀状で、結婚の報告が来ました。
 更にその次の年には、長男誕生の連絡が来ました。
 そして更に次の年には、長女誕生の連絡が来ました。

 つまり、正規雇用されて3年で、結婚して2人の子供が出来たわけです。
 繰り返しますが、嫁とは10年近く付き合っていたのに結婚もせず子供も作っていませんでした。


 この事例を見て、どう思われるでしょうか?

 大学入試風な選択問題にしてみましょうか。

問.上記の文章を読んで、少子化対策に有効と思われる政策を答えよ。

1.伝統的家族観を奨励普及させて非正規でも結婚と多子出産をするよう促す。
2.臨時教員の定員を縮小して工場非正規労働者の数を増やす。
3.非正規雇用でも結婚して子供を作るように未婚者への増税を行う。
4.安定した生活ができる正規雇用を確保できる政策を行う。
5.国立大学の卒業生にリスキリングを行う。


 正答は勿論、4です。

 留意すべきは、これはあくまでも「少子化対策」に対して有効な政策である、という事です。
 育児支援とは、全くとは言いませんが、別の問題です。
 リスキリングは、全く別問題です。リスキリングしたから正規雇用されるなんてのは、自民党の幻想です。

 正直な話、私には(現実の)子供がいないので、育児問題は余りよくわかりません。何が育児支援に有効なのかと訊かれても、答えられません。
 しかし、少子化とか結婚しない出来ない問題に何が有効化と問われれば、自信を持ってというか怒りを込めて、安定した雇用だと答えます

 賃上げよりも、こちらの方が重要です。ぶっちゃけ。

 正直に言って、立憲民主党などの野党も、ちょっとこの辺をちゃんと理解していない節はあります。
 しかし、そもそも論として全く関係無い話を「これが解決策だドヤァ」と出してくる自民党よりは、幾分マシだと私は思います。

 しかもその関係ない(当然イミも無い)話の為に増税するとかほざきだしてやがるわけです。

 少子化と全く関係無い話と言われるでしょうが、防衛増税というか反撃能力の名の下にトマホーク買う為の増税という話もあります。実際、これは少子化対策とは全く関係ないです。
 ですがこれも、そもそも必要の無い反撃能力の為に増税するとか国債増発するとか言い出してるわけでして。もしかして何か利権とか利益誘導でも絡んでいてその為に公的支出したいのかな? と勘ぐりたくなります。

 まあ自民党にどういう事情があるかはは憶測でしか物が言えないですが。確実に言えることはこれです。

国民には安定した生活が必要である。
安定した生活の為には安定した雇用が必要である。
雇用が安定すれば子供を作る人は増える。
リスキリングも反撃能力も少子化対策にはならない。

 思考停止から復帰して書いたので、今日はこのくらいで。さて、ところで私の娘の神楽ひかりがどこへ行ったのかご存知ありませんか?


「リスキリング」と言いますが


 リスキリングという言葉は、まだあまり知られていないようです。自民党の岸田政権が突如言い出した言葉なので、知れ渡っていないのは当然と言えば当然です。
 似たような内容としては「生涯教育」「社会人教育」「職業訓練」、と、過去に何度も出てきています。

 私は、用語の選定は別として、社会人になってからの学び直しは必要だし、政府がそれを支援するという理念自体は賛成です。
 しかし、自民党にそれができますか?
 という疑念を投げかけざるを得ません。

 3~4年くらい前に氷河期世代を支援するという話が出た際にも、自民党サイドからは職業訓練を柱とすると言う話が持ち出されて、「それじゃない!!!」と猛反発を買った経緯があります。
 何故反感を買ったかというと、氷河期世代が「報われてない」のは、何も教育の機会がなくてスキルが低いからではなく、むしろ大学や専門学校を出てそれなりに学やスキルがあるのにそれに見合った報酬や待遇を得られていない、という不満があるからです。(※ここ、敢えて現在形にしました。)

 さらに言えば、その職業訓練支援の内容も、受講者を支援すると言うよりは教育事業者や派遣業者に新しいビジネスチャンスを与えるものでしかなかった、というのもあります。
 民間に任せれば民間の需要をくんだ訓練メニューを考えてくれるだろうという思惑があったようですが、ぶっちゃけ実態を知らない者の浅はかな考えです。教育業者は現場の需要なんか全くわかっていません。そして自民党は、業者丸投げです。

 例えばITの現場でいえば、「SEが足りない」というのは20年前から言われていますし、これは事実です。ところが、そこで人を育てようという事を外の人に言うと、国でも民間でも「プログラミング教育」をはじめ出すんですね。
 プログラミング教育で養成されるのは、「プログラマー」です。プログラマーも不足しているとは言われますが、高い給料出して人が集まらないほど不足しているわけではありません。「プログラマー」で求人出して人が来ないならそれは単に給料が低いからです。
 慢性的に不足しているのは「SE(システムエンジニア)」です。顧客の要求を理解して、出来ること出来ないことを峻別して、システムを設計出来る人。あるいは、プログラマーを管理する人。プログラマーの代わりに顧客と折衝する人。日本の場合、こういう人がずっと足りていません。
 もちろん、SEには基礎的なプログラミングの知識が必要です。でも、それだけでは事足りません。というか、その程度の話ならコンピュータ系の学科出た新人でも十分知識あります。(そしてそれをやらせて大失敗したのが2000年代初頭です。)
 今社会人教育として必要な教育内容は、そこではないんですね。

 専門に関わる話なのでつい長々と書いてしまいましたが。自民党政権はもう10年もこういう「違う、そうじゃない」ということばっかやらかして、時間と予算の無駄使いを繰り返しているんです。
 こういうの、何もITの分野に限った話ではないと思います。

 今回もまた、「リスキリング」と看板だけかけ直していますが、具体的に何のスキルをReするおつもりですか? と言いたくなります。
 しかも、もう参院選から5ヶ月経ちますよ? 何でまだ具体的な中身がないんですか。

 では学び直しを実現するには、代わりに何をすればよいか。
 必要なのは、「時間」「お金」「調整者」です。

 時間。どんな訓練メニューを用意したって、受講者が時間を確保できなかったら話になりません。8時間労働という原則が守られていれば時間の確保は難しくないのでしょうが、それが出来ていないのが日本の現実です。
 ちなみに、4年前に成立した「働き方改革法」はまだ抜け穴があって、それを修正するよう付帯決議で決められた見直しの時期に来ているんですが、そういう話いっさいありません。

 お金。これは出し方はいろいろありますが、1つだけ間違えてはいけないのは「支援すべきは受講者(労働者)であって、業者ではない」ということです。

 最後に、調整者。現場と教育機関を橋渡しする人が必要です。
 そういうのも民間というか有資格者にやらせればいい、と言うのも一つの考えですが、ただそれをやって失敗し続けてきたのがこの30年です。ある程度行政の力を活用するのが賢いやり方です。
 ただ行政は行政で、今とんでもない人手不足ですし、ところによっては実務を低待遇の非正規職員が担っているという役所もあります。これを是正しないと話にならない。
 
 はてさて。このお金・時間・調整者の3つ、自民党政権が用意できるんでしょうか? 私は無理だと思います。
 それらを用意できる政権に交代させる。そういう時期に来ているのです。