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TOKYO殺人五輪2020


xsreadで連続RTした東京五輪の問題ですが、自分のサイトのトップで東京五輪粉砕を掲げている関係上、自分のツイートも含めて少し補足しました。



五輪を理由に禁煙政策は打たれたが…



混雑リスクを避けるため五輪期間中にネット通販を控えろとのお達しが出て、大炎上



さらに、以前から問題になっていた、東京五輪の無償労働スタッフ(通称タダボラ)問題も再燃



無謀・杜撰な計画に、第二次世界大戦の日本軍インド侵攻作戦の無謀さになぞらえて”Tokyoインパール”との別称も。


https://twitter.com/yurikamome_chan/status/1017776318564331521

東京五輪で利益を得るのは東京貴族のみ。圧倒的多数の日本国民には、何のメリットも無い。


水道民営化の問題点


”働き方改革法”に関して、これから為すべき事をまとめようとしてなかなかまとまらないのだが、その間にも”水道民営化”法案も衆議院で絶賛審議進行中になってしまっているので、とりあえず一年前にGoogle+でコメントとして投稿した文章を掲載しておく。

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 電気やガスもライフラインであることを鑑みれば本来国営ないしは公営化すべき。
 明治以来民間資本を導入して整備が進められてきた経緯から現在は調達供給共に民間に委ねられているが、電気の場合供給の重要性から1地域1社独占を認める代わりに政府監督の下経営が行われ、資本も地元自治体が多く出資する半官半民形式が取られてきた。調達が自由化された現在でも、供給会社には最終供給責任が課せられており、調達専業会社との不公平性を考えれば発送電分離の上で供給会社を公営化し、公的責任で供給を担保するのが本筋である。

 水道の場合、電気以上に供給重要性が大きく生命的安全性も絡んでくる為、供給部分を民営化するのは公的責任の放棄に他ならず論外である。災害時であっても供給責任が生じることを考えれば、そもそも採算が合わない。
 調達部分も、水調達には水利権が不可分であり、また水道網が相互接続されている箇所も希少で自由化しても相互参入すら出来ずメリットが無い。
 よって、水道を民営化する意味は全く無い。口にするだけで無知のそしりを受けても文句が言えないレベルである。

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 昨日の豪雨で木曽三川で荒れた結果、愛知・岐阜の水道が濁って対処に終われているらしい。民営化したら、営利会社がこのような対処をきちんと取るだろうか? 多少濁っても安全性に問題は無いのなら、利益追求の観点からは放置するのが当然だろう。


働き方改革一括法の何が問題なのか(箇条書き)


6月28日 参議院厚生労働委員会にて、”働き方改革法案”が可決された。
後ほどきちんとしたコメントをまとめるが、今日までに出てきた”働き方改革法案”の問題点並びに与党の対応、可決時に国民民主党要求の付帯決議(江崎参院議員のツイートによると立民の石橋議員の要求が30項目入っているとのこと)を、とりあえず掲載しておく。

 可決したから終わりというものでは無い。

総論:
・基礎データの改竄
・そもそも労働法制は労働者は守る為の岩盤規制であるべきもの。
・残業手当を無くすとか迂遠な事をせずに、残業そのものを総量規制すれば済む話。
・多様な働き方の名のもと無権利・低賃金労働者の増大に繋がる

残業規制関連:
・残業規制の上限規制は過労死基準以内にするべき
・現行の裁量労働制の下で残業規制の抜け穴が発生する危険性があるのに、それを防ぐ勤務間インターバル規定は努力規定止まり

高プロ関連:
・労働時間規制の無き労働者を日本で初めて誕生させる。深夜割増賃金が払われない
・長時間労働、過労死促進法案である。健康確保措置も歯止めにならない
・高プロは長時間労働是正とは関係ない、むしろ増長させるもの
・労働者のヒアリングが無い、立法事実の説明が無い。産業競争力会議から出た話で、労働者の意見では無い。唯一のヒアリングには何故か人事担当者が同席
・労働時間の管理を放棄出来る、健康管理時間規定は罰則が無い。過労死しても立証出来ない
・年収要件に根拠が無い。年収800万円(通勤手当等諸手当込)で適用される
・女性が働けなくなる。育児と両立出来ない
・高プロ非適用の他の労働者にも波及する。賃上げ交渉出来なく無くなる
・高収入だと交渉力が高いという前提になっているが、実態と乖離している。技術力で高収入を得ている者に対する甚だしい侮辱、技術者軽視。

公明党の主張
・中小企業では働き方改革の導入自体が難しい、無理(参院参考人質疑にて。)

加藤厚労相の主張
・自ら話を聞いた(話を聞いたとは言っていない)労働者が、「高プロ導入されなかったら俺はアメリカ言ってもいいんだ」と言っていた、と答弁してた(人事担当者が同席した上での発言)

国民民主党・立憲民主党要求の付帯決議(一部)
・残業規制の原則は45時間、休日出勤は抑制するように指導する
・過労死基準の80時間に留意する
・運輸業務も適用除外を外すよう議論を加速する
・取引関係の整備
・教員の勤務時間管理の徹底、36協定の締結
・労働時間管理
・勤務間インターバルのコンサルティング支援を次回見直しでの義務化
・年休取得の時期配慮
・労働組合の無い事業者での労働者代表の使用者干渉の禁止の徹底、不利益取扱いの厳しい取り締まり
・労使委員会の適切な選出
・中小企業の動向把握
・現行裁量労働制の実態把握、再調査
・高プロは交渉力のある年収であること
・健康管理時間、医師面接指導の徹底
・健康管理時間の客観的把握、労基の指導
・労基の迅速な対応
・高プロの本人確認同意の労基確認、不同意の不利益取扱いの禁止
・高プロの自動更新は認めない
・労働基準監督官の十分な教育
・派遣労働者の一般賃金は政府の統計に基づくこと
・非正規労働者への労働条件のわかりやすい説明の支援
・パワハラ防止でILO基準に沿った規制の法整備の検討、顧客による迷惑行為の実態把握
・労働基準監督官の増員、システム化
・中小企業の人材確保・取引関係改善の適切な措置
・氷河期世代、外国人人材の受け入れについて必要な措置を薨ずる
・産業医・産業保健師の確保
・新技術研究に関し十分な健康確保措置

等47項目


”残業規制”の経緯・追記20180619


与党・経団連が”残業規制”を如何に妨害してきたかがいまいち理解されてないので、一部再掲も含めて、今日(5/19)までの経緯をまとめておきます。

・2015年12月 電通女性社員過労自殺。東大の同級生がネットで告発、炎上
・2016年10月 野党4党(民進共産社民自由)が長時間労働規制法案を提出
・2017年1月  政府が残業規制の方向に転換
・2017年3月  政府、残業規制案公表
・2017年4月  自民公明両党、共謀罪法案成立を優先。通常国会での残業規制成立見送り
・2017年8月  政府、残業規制を残業代ゼロ法案などと合併審議を決定
・2017年9月  安倍晋三、衆議院を解散。残業規制法廃案
・2018年1月  2018年通常国会開始。政府、「働き方改革」法案の提出方針を表明
(中身は裁量労働制拡大・高度プロフェッショナル制度と残業規制・同一労働同一賃金を抱き合わせたもの)
・2018年2月  「働き方改革法案」のうち裁量労働制に関わる部分で、データが改竄されていたことが判明。
・2018年3月  政府、「働き方改革法案」から裁量労働制拡大を削除。
・    同3月  公明党の要求で残業規制に「中小企業への配慮(=中小企業は残業規制免除)」が盛り込まれる
・2018年4月  自民党、「働き方改革法案」は最小の審議に留め会期延長をしない方針を表明(事実上の強行採決宣言
・2018年5月2日  衆議院で「働き方改革法案」審議入り
     同5月第2週 立民・国民・共産の3野党が、「勤務間インターバル」を含む対案/提言を発表。
(政府案には実質無し)<参考>
     同5月第3週 日本維新の会が政府と妥協、残業規制の適用除外範囲は拡大
     同5月25日 自民・公明・維新、衆議院厚生労働委員会で「働き方改革法案」を強行採決
     同5月28日 衆議院本会議で「働き方改革法案」審議。
自民党衆院議員杉田水脈が過労死家族への誹謗ヤジを飛ばした為、大島議長が本会議採決を中止。
     同5月30日 衆議院厚労委で野党による補充質疑。
     同5月31日 衆議院本会議で「働き方改革法案」可決、参議院に送付。
・2018年6月1日  参議院厚生労働委員会で「働き方改革法案」審議開始。
・2018年6月18日 大阪北部地震発生、自民党は翌日に予定していた強行採決を延期。

※ http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/%E3%80%8C%E6%AE%8B%E6%A5%AD%E8%A6%8F%E5%88%B6%E6%B3%95%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%B5%8C%E7%B7%AF/ に追記

参考: http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/%E4%BF%BA%E3%82%89%E3%81%8C%E6%AD%BB%E3%81%AC%E3%81%8B%E3%80%81%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%8C%E6%AD%BB%E3%81%AC%E3%81%8B%E3%80%82%E4%BA%8C%E8%80%85%E6%8A%9E%E4%B8%80%E3%81%A0/


【Twitterモーメント】新潟県知事選2018/最終日9回裏


県民から愛された米山前知事の辞職で突然始まった新潟県知事選。折しも日本国は、安倍自民党政権による労働法制改悪政策で東京も愛知も京都も労働者の怒りの炎に包まれていた。直近に国政選挙の予定が無いため、新潟県知事選は安倍自民党政権の是非を問う選挙にされる。何もしていないのに突然日本の運命を背負わされてしまった新潟県民。だが勝負の行方は投票率にかかっている。このまま新潟県民は投票所に行かず逃げてしまうのか?それとも立ち向かうのか?投票日は、2018年6月10日。この日、新潟県と日本の運命が決まる。


20180601高蔵寺駅前街宣原稿(予定稿)


 高蔵寺駅にてご通勤中のみなさま、おはようございます。荒野草途伸です。
 昨日5月31日、様々な問題点が指摘・噴出している、政府の”働き方改革法案”が、衆議院本会議で可決され、参議院に送られました。

 まず初めに宣言しておきますが、私、いえ私たち労働者は、決してまだあきらめてはいません。参議院での審議がまだ残っているからです。

 しかし、与党、即ち自民公明両党が衆議院で行った暴挙は、糾弾しないわけには行きません。

 通常、一つの法案を成立させるのに、委員会で45時間、重要法案なら60時間審議、最低でも審議するものとされています。ましてや、働き方改革法案は本来8つもの法案を一つに束ねて提出されたものなので、60時間の審議時間でも充分とはいえません。

 しかし、働き方改革法案は、衆議院事務局によると35時間しか審議されていません。
 にも関わらず。5月25日の厚生労働委員会で、自民党は審議を打ち切り強行採決をしました。
 審議不十分にも関わらず審議を打ち切る。これは、審議拒否と同じではありませんか!
 しかも、その審議拒否を批判されると、今度は自民党は「野党が国会をサボったからだ」などと見当違いな自己正当化をしだしたのです。
 違います! 確かに野党の審議拒否はよろしくないことでしたが、それは4月の話です。働き方改革法案が審議入りしたのは5月2日からです。働き方改革法案の審議とは、全く関係ありません!

 その上、その僅かな審議過程の中でも、根本的な目的、が労働者保護に無いこと、根拠となるデータが明らかに恣意的であること、そもそも政府の過労死防止に対する意識が欠如している、と言った問題が噴出しています。
 ですから、働き方改革法案は、明らかに審議不十分なのです。

 しかも、その事に対して悪びれるどころか、開き直り、挙げ句過労死家族を誹謗中傷する卑劣な行為までしているのです。

 過労死の家族で構成される過労死家族会という団体があります。
 その方達に対し、自民党の杉田水脈という議員が、よりにもよってパフォーマンスだ、などと過労死家族会を中傷するヤジを本会議で飛ばしたのです。
 この事は、大島議長の発言という形で議事録にもしっかり残っています。

 法案の間違いを認めず、審議拒否をし、挙げ句、国権の最高機関の場で過労死家族への中傷をする。
 これが、自由民主党という政党の本質です!

 私も、システムエンジニアとして働いて過労で倒れ、死にはしませんでしたが障害認定された身です。
 とても表では言えない言葉をぶつけてやりたい気持ちでいっぱいになりました。

 5月22日の参考人への質疑では与党側参考人である日本総研理事の人が、こんな発言をしていました。
「高プロは、総枠としては賛成だが、現在の政府自民党の考え方では、健康管理対策や労使協議の仕組みなどが不十分だと考えている」
 このような趣旨の発言を、何度も何度もしていました。
 与党が呼んだ参考人ですら、この法案には問題があると警鐘を鳴らしているのです。

 政府よりの、あるいは一度は政府と妥協した人達ですら、政府自民党の案は問題がありすぎると、こう言っているのです!

 未だに態度が変わらないのは、竹中平蔵くらいなものです!
 その竹中平蔵がなんと言ったか。5月30日のNHKのクローズアップ現代+での発言です。
「年間104日もの厳しい休日規制を課しているのだから大丈夫」
「高プロは将来的には全ての労働者に適用拡大しないといけない」
 ちなみにこれらの発言は、さすがにTwitterで2日にわたって大炎上しました。

 働き方改革法案の問題点は、高プロだけではありません。残業規制規定も、問題を残したままです。
 とりわけ大きなものとしては、中小企業は適用免除、という規定です。
 政府案では2020年までの猶予となっていますが、自民公明と修正協議をした日本維新の会は、無期限の適用免除を主張しており、それを口実に再延長されてしまうことは目に見えています。
 中小企業で働いていれば過労死してもいい、自民党や公明党、そして衛星政党と化した維新希望は、そう考えているのでしょうか?

 36協定も知らないような経営者がいっぱいいるから、猶予期間を与えて漸進的に残業規制を適用免除する、のだそうです。
 冗談ではありません!
 そもそも、36協定も知らないような人間に経営者をやる資格などありません! 即刻公正な市場から退場させるべきです!

 他にも、政府案は勤務間インターバルがただの努力規定であったり、2ヶ月で150時間もの過労死を認めたりと、問題が大ありです。

 必要なのは、過労死しない基準での残業規制です!
 決して高プロなどではありません!

 安倍晋三は、高プロの必要性を問われた質問への答弁で、12年前散々批判されたホワイトカラーエグゼンプションを導入する理由と全く同じ、成果にとらわれない働き方、という回答を自信満々にしました。
 何故ホワイトカラーエグゼンプションが労働者の猛反対で潰されたのか、全く理解していないのです!
 まるで成長していないのです、あのアホ総理は!

 政府や経団連は、しきりに産業競争力だのイノベーションだの、そういう事ばかりを強調します。
 はい、確かにイノベーションは必要です。それは、長時間労働をなくし、定時で帰っても業務を完遂できるようにする、そういうイノベーションです。間違っても深夜まで働いて業績の代わりに過労死するという、そんなものではありません。そんなものはイノベーションではなく、ただの退化です。
 経営者も、まともな、頭のいい経営者は、これをきちんと理解して既に改善に取り組んでいます。
 頭の悪い無能な経営者が、自民党に泣き付いて、過労死促進法案を作らせようとし、自民党は強行採決で衆議院を通過させたのです!

 もう、漸進的な改革なんてやってる暇などありません。もう遅いです。一体、あと何人過労死させる気ですか? 

 この事を、マスコミは報じているでしょうか?
 少なくとも、テレビメディアは無視を決め込んでいます。相も変わらずモリカケモリカケ、モリカケが収束してきたと思ったら今度は日大一色です。
 働き方改革法案の強行採決未遂そのものを無視したテレビ局すらあります。
 モリカケも日大もどうでもいいとは言いません。しかし、労働者の命と生活がかかった重要法案を無視して大々的に取り上げるようなことでしょうか!?

 今日から、働き方改革法案は参議院での審議が始まります。
 まだ止めるチャンスはあります。

 大事なことなので何度でも繰り返します。

 必要なのは、過労死しない基準での残業規制です!
 決して高プロなどではありません!

 この話をお聞きになった方。どうか、この話を、真剣に受け止めていただきたい。そして、自分に何が出来るか、どこまで出来るか、考えてみてください。これは、あなた一人だけで無く、あなたの周りの働く全ての人に、影響が及ぶことなのです。

 そして一つ、補足を。先週、新潟県知事選挙が告示されました。ここ愛知県からは随分遠い場所ですが、この先国政選挙を含め大きな選挙は、新潟県知事選挙と秋の沖縄県知事選挙だけと言われています。
 与野党激突の構図で、野党統一候補として、池田ちか子さんという方が立候補されています。安倍自民党政権に対する、大きな審判の場となっています。
 新潟県にお知り合いのいらっしゃる方。是非、池田ちか子さんのことをご紹介ください。Twitterやインスタグラムで積極的に発信されておられます。

 ご静聴、ありがとうございました。今日も1日、安全な労働を。
 いってらっしゃいませ。

追記:
以下のURLで、街宣の模様の動画を公開しています。
https://youtu.be/mw3ki8HycKo


20180523高蔵寺駅前街宣原稿{残業規制高プロ働き方改革法案}


 高蔵寺駅にてご通勤中のみなさま、おはようございます。荒野草途伸です。
 本日もどうかお聞き下さい。労働法制と残業規制、”働き方改革法案”の話です。

 前回、私がこの高蔵寺駅前に立ってから、3週間が経ちました。

 その間に、国民から審議拒否を批判された野党は態度を改めて審議に復帰しました。
 そして、立憲民主党と国民民主党は残業規制の対案を出し、共産党も議席数の関係で提出は出来ないものの、修正提言を出しました。

 一方で先週、20代のシステムエンジニアと50代のテレビ朝日の管理職の2名が過労死で労災認定されたというニュースが入ってきました。
 私もシステムエンジニアとして働いて、過労で障害認定された身です。とても他人事ではいられませんでした。
 私はまだいい方です。生き残って、今こうしてここに立っています。
 しかし。亡くなられた方も大勢おられます。残された家族の中には、苦しい生活の中、制度改革のために奮闘しておられる方達がいます。その多くは、過労死家族会という組織に集まって活動しておられます。
 その過労死家族会の方達が中心になって、昨日、東京の日比谷で請願集会を行いました。連合、全労連、全労協の3大ナショナルセンター、立憲民主、国民、共産、社民、自由の5野党が集まる大規模集会でした。

 しかし。皆さん、この集会のこと、ご存知でしょうか? 知らない人が多いと思います。何故なら、テレビは昨晩のニュースでこの集会を無視したからです。
 テレビ朝日は、さすがに自社から過労死を出した直後だからか、報道ステーションで少しだけ扱いました。しかし他局は知らんぷりです。
 NHKに至っては、自社の佐戸美和さんが2013年に過労死した事を長らく隠蔽した挙げ句、昨晩のニュースでも無視したのです。ちなみにこの集会には、佐戸美和さんのお母様の佐戸恵美子さんも、出席しておられました。

 そして。政府与党、自民党と公明党は、相変わらず、働き方改革法案は間違っているとの再三の批判を無視し続けています。
 高プロを削除せよとの労働者、労働弁護士、そして過労死家族会の要求に、全く耳を貸そうとしません。
 それどころか、日曜日には自民党の羽生田幹事長代理が、働き方改革法案は強行採決するという趣旨の発言をしたのです。ろくに審議もしないで、です。
 これでは、先月野党が批判された審議拒否と、全く変わらないではないですか!?

 内容も、残業規制も、中小企業は適用免除、という規定がそのままです。
 中小企業で働いていれば過労死してもいい、自民党や公明党、そして衛星政党と化した維新希望は、そう考えているのでしょうか?

 昨日5月22日。衆議院厚生労働委員会にて、過労死家族会の代表を含む6名の参考人への質疑が行われました。与党側からは、経団連、日本総研、法政大学教授。野党側からは、連合、全労連、そして過労死家族会の代表が出席しました。
 この中で、与党側参考人である日本総研理事の人が、こんな発言をしていました。
「高プロは、総枠としては賛成だが、現在の政府自民党の考え方では、健康管理対策や労使協議の仕組みなどが不十分だと考えている」
 このような趣旨の発言を、何度も何度もしていました。
 与党が呼んだ参考人ですら、この法案には問題があると警鐘を鳴らしているのです。

 ちなみに、この発言を最初に引き出したのは、皮肉にも自民党の議員です。その自民党の議員は、質問の中でこう発言しています。
「自分は、残業手当が付く職場、高プロに近い職場、管理職、全部経験したが、残業手当が付く職場も高プロに近い職場も、長時間労働な事には変わりなかった」
 高プロは結局長時間労働になる、と、自民党の議員が自ら証言しているのです。

 必要なのは長時間労働の抑制、即ち残業規制であって、高プロなど全く必要無いのです!

 政府案にも、確かに残業規制の規定は入っています。しかし、皆さんどこまでご存知かわかりませんが、政府案、即ち自民党と公明党の案には、中小企業は2020年までこの残業規制を猶予する、となっているのです。
 36協定も知らないような経営者がいっぱいいるから、猶予期間を与えて漸進的に残業規制を適用免除する、のだそうです。
 冗談ではありません!
 そもそも、36協定も知らないような人間に経営者をやる資格などありません! 即刻公正な市場から退場させるべきです!
 残業規制はもう、漸進的な改革なんてやってる暇などありません。もう遅いです。一体、あと何人過労死させる気ですか? 

 しかも、政府は日本維新の会と妥協する形で、この2020年までの猶予期間を、無期限にしようとすらしているのです!

 他にも、政府案は勤務間インターバルがただの努力規定であったり、2ヶ月で150時間もの過労死を認めたりと、問題が大ありです。
 詳細は、私のblogに表でまとめてあります。興味があったら検索してご覧になってください。

 昨日の参考人質疑でも、このような問題点がたくさん指摘されました。
 昨年3月に一度は政府と合意した連合の神津会長も、昨日の参考人質疑では、共産党の高橋議員の質問に対し、政府案では不十分でこのまま受け入れるわけにはいかないと明言しました。

 その政府、とりわけ安倍首相はどうでしょうか。
 先週、過労死防止法が出来たときの約束と話が違うと、過労死家族会が安倍首相に面会を要求しました。しかし、その話は安倍首相に取り次ぎすらされなかった、とのことです。官僚の答弁ですから、どこまで本当かはわかりません。ただ事実なのは、安倍首相は過労死家族会をほったらかしで大学の友人と会食をしていた、ということです。

 政府や経団連は、しきりに産業競争力だのイノベーションだの、そういう事ばかりを強調します。
 はい、確かにイノベーションは必要です。それは、長時間労働をなくし、定時で帰っても業務を完遂できるようにする、そういうイノベーションです。間違っても深夜まで働いて業績の代わりに過労死するという、そんなものではありません。そんなものはイノベーションではなく、ただの退化です。
 経営者も、まともな、頭のいい経営者は、これをきちんと理解して既に改善に取り組んでいます。
 頭の悪い無能な経営者が、自民党に泣き付いて、過労死促進法案を作らせようとし、自民党は強行採決で衆議院を通過させようとしているのです!

 このような暴挙を許して良いはずがありません。

 この話をお聞きになった方。どうか、この話を、真剣に受け止めていただきたい。そして、自分に何が出来るか、どこまで出来るか、考えてみてください。これは、あなた一人だけで無く、あなたの周りの働く全ての人に、影響が及ぶことなのです。

 本日5月23日の夜19時、名古屋駅の西口で、若手労働者団体エキタス東海主催の、強行採決反対集会が行われます。
 私はエキタス東海のメンバーではありませんが、この集会の趣旨に賛同し、今この場で宣伝させていただきます。
 19時ですので、残業している方はまだお仕事中でしょうが、もし時間のてる方がいらっしゃいましたら、遠巻きでもいいので、ぜひ足を運んでみてください。

 ご静聴、ありがとうございました。いってらっしゃいませ。


“残業規制”の与野党案対比表


 「働き方改革」について、高プロの件は(相変わらず)威勢のいい人が頑張ってくれているのだが、どうにも”残業規制”についてあまり周知がされていない。(おかげで労働法制は丸ごと潰せとかほざくアホサヨクがいる始末)様子である。

 連休までは野党が対案を出してくれないのでこっちも動けなかったが、主要野党3党が対案並びに提言(※共産党は衆院で21議席持っていないので「対案」は出せない)を出したので(ついでに維新と希望の態度も判明したので)、対比表を作成した。

  与党   衛星政党   野党          
  自民 公明 維新 希望 立民 国民 共産 社民 自由 沖縄
1ヶ月当たり時間外労働の上限(原則) 80時間 自民と同じ 自民と同じ 自民と同じ 45時間 45時間 45時間      
1ヶ月当たり時間外労働の上限(繁忙期) 100時間 自民と同じ 自民と同じ 自民と同じ 80時間 100時間 45時間      
2ヶ月あたりの時間外労働の上限 150時間 自民と同じ 自民と同じ 自民と同じ 120時間 150時間 90時間      
中小企業の残業規制免除 2020年まで規制しない 自民と同じ 無期限に無規制   規制する 規制する 規制する      
勤務間インターバル 努力規定 自民と同じ 設けない   11時間 24時間 11時間例外有り      
労働時間管理台帳の義務化 無し 自民と同じ     義務化 無し 義務化      

※空欄部分は不明

※画像はこちら↓

 政府(与党)と野党の、長時間労働並びに過労死に対する考え方の違いを理解する一助になれば、幸いである。


残業規制街宣原稿_5月2日最新版


 ご通行中のみなさま、荒野草途伸と申します。
 どうかお聞き下さい。労働法制と残業規制、”働き方改革法案”の話です。

 まずはじめに、政府の働き方改革法案には、残業規制のような労働者を保護する内容と、高プロのような労働者保護に反する内容が同時に含まれていることを、知ってください。

 その上で、残業規制を中心にお話ししたいと思います。
 残業規制、とは、過労死を防ぐ為に、時間外労働、いわゆる残業に上限を設ける規定です。
 現在の労働基準法には無く、厚生労働省の政令でガイドラインが定められているだけです。
 IT系や商社などではずいぶん前から、過労による、死亡、病気、業務の滞り、といった問題が言われていますが、今や民間だけでは無く教員や公務員でも過労の実態が次々に明るみに出ています。
 しかし長い間、政治は過労死問題に対して、無策でした。

 ですが2015年12月 電通女性社員が過労自殺するという事件が起きました。ここから、過労死防止の法制化の動きが、ようやく始まりました。
 2016年10月には、野党のうち、民進・共産・社民・自由の4党が、長時間労働規制法案を提出しました。

 これを受けて、翌年2017年には政府も残業を規制する方向に政策を転換しました。
 ですが、自民党と公明党による連立政権が出した内容は、現在厚生労働省が政令で示している過労死基準を、大幅に超える100時間残業を、してもよいとするものでした。
 これはつまり、100時間残業したら死ぬ人間は、とっとと死ねば良い、と言っているのと同じです。この内容では不十分なのです。
 
 その上、2017年4月になって、2つの事件が残業規制の法制化の邪魔をしました。
 「共謀罪」と「モリカケ」です。
 人の命がかかった残業規制よりも、未遂の犯罪を取り締まることを、自民
党政権は優先し、 人の命がかかった残業規制よりも、国家財産の不当な払い下げの追求を、野党は重視したのです。

 この2つの事件の為に、2つの重要な法案が葬り去られようとしました。
 一つは、先程から述べている残業規制。
 そしてもう一つ、当時存在した、強姦罪の泣き寝入り規定の撤廃です。
 
 その後、強姦罪泣き寝入り規定の撤廃は、強制性交罪の創設という形で、辛うじて成立しました。
 しかし、代わりに残業規制は、秋の臨時国会に先送り、という扱いにされました。
 ただ、この時は、先送りとは言え、2017年秋に残業規制をやる、そう自民党は国民に約束をしたのです。

 ところが。その約束は破られました。
 2017年9月に安倍晋三が衆議院を解散したことで、残業規制は審議も提出もされる事無く、葬られたのです。

 このような経緯がありました。
 臨時国会直前の8月。
 自民党政権は、残業規制を、「高度プロフェッショナル制度」と「裁量労働制拡大」を、抱き合わせるという方針を出してきました。
 あの、第一次安倍内閣 以来一貫して猛批判を浴び続けている、高プロです。
 残業規制は、過労死基準を超える100時間残業を合法とし、挙げ句、10年以上前から批判を浴びている「高プロ」をまたしても国会に出そうとする安倍自民党政権に批判の声が高まり、政権支持率は急落しました。
 間違ってもモリカケではありません。
 労働法制が原因で、内閣支持率は落ちたのです!

 支持率が危険水域に達した安倍晋三はどうしたか。
 突如衆議院を解散したのです。
 衆議院が解散されると、それまで継続審議になっていた法案も含めて、選挙が終わるまであらゆる法案が審議できなくなります。
 つまり、自民党は、秋に残業規制をやるという国民との約束を、この瞬間破ったのです!

 総選挙後に開かれる「特別国会」で残業規制をやることも、可能でした。 もちろん、野党はそれを求めました。
 しかし、審議は行われることはなく、残業規制は有耶無耶にされたまま、2017年は終わってしまったのです。

 そして、悪夢の総選挙から約半年経った2018年2月。
 ようやく、ようやく、政府が「働き方改革」の名の下に、残業規制の法制化に再着手しました。
 ですが、「働き方改革」とは名ばかりで、実際には秋に話の出た欠陥抱き合わせ法案そのものでした。

 しかし、実はこんな話もあったのです。
 度重なる労働者の要求に恐れをなしたのか、霞ヶ関側から、共産党の高橋千鶴子議員に、働き方改革一括法案のうち、「残業規制と同一労働同一賃金のみ先行でどうか」という妥協案の打診があったのです。

 その後、裏でどのようなやりとりがあったかは、議員でない私にはわかりません。
 ですが実際、その後裁量労働制については秋に審議見送りという事になりました。

 ところが、です。
 3月になって、公明党の要求により、中小企業は残業規制を免除する、という規定が入れられてしまいました。これに自民党も同調しました。
 つまり、中小企業で働く人は、正社員も派遣社員も、100時間の残業規制の恩恵すら受けることはできない、という内容にされてしまったのです。
 その結果、次に挙げる人は残業規制の対象外にされてしまうことになりました。

1つ、・中小企業の従業員
2つ、・高度でプロフェッショナルな職業、
これは諸手当込みで年収1075万円以上の人が対象です
3つ、・個人事業主扱いの人
4つ、・管理職扱いの人
 以上の人は、たとえ政府の働き方改革法案が通っても、残業規制の恩恵を受けることは、ありません!

 ちなみに、中小企業の定義は中小企業庁のWebサイトに書いてあります。
 従業員数か資本金のどちらかが一定の数以下であれば、中小企業として扱われるのです。
 売上とか利益とか大企業の子会社とか、そんなのは中小企業の定義とは関係ないのです。
 つまり、やろうと思えば、残業規制逃れの”中小企業”子会社を作ることだって可能なのです!
 ブラック企業なら必ずやるでしょう。ちなみに、あのワタミの元社長は今、自民党の参院議員です。覚えていますか?

 そして、中小企業は100時間を超える残業も合法、が自民党と公明党の施策。これが4/7、確定したのです。
 人命よりも企業経営が大事。
 会社の為に死ねという昭和の発想そのまんま。
 これが自民党と公明党という政党なのです。

 中小企業に配慮するというのなら、人を確保する為の支援とか、無理な納期を拒否できる下請法の改正とか、やるべきはそっちな筈です。
 それが、過労死を合法化することが中小企業への配慮とは、一体どういう感覚ですか!?

 先頃、人命に配慮しない相撲協会が問題になりました。
 自民党も同じです。人権感覚が全く無いのです。

 ですから、残業規制は、野党が議員立法で法案提出すべきなのです。
 実際、立憲民主党も共産党も、対案の内容は既にまとめています。
 立民案では最大80時間規制、共産案では原則通りの45時間規制で、国民党も45時間尊重で検討中とのことです。社民党も、自由党も、沖縄社会大衆党も、基本的には同じ路線です。
 野党は過半数を持っていないから出すだけムダ、野党支持者の中にすら、こんな事をほざく輩がいます。
 いいえ、無意味ではありません。
 たとえ今は数の力で通らなくても、自民公明両党に対し、人命尊重の是非を問えます。これは、次の選挙の最大の争点になります。
 
 幸いにも、この過労死合法化法案に拍手喝采を送る人は少ないです。
 それでもまだ、こういう事を言う人間がいるのです。
「俺は働けるから大丈夫」。
 ふざけるな! お前らの話などしていない。
 我々は月80時間オーバーワークしたら死ぬ人間の話をしているのだ!

 私、荒野草途伸がTwitterで行ったアンケートで、こんな結果が出ました。
 今の安倍政権を支持するかどうか、というアンケートで、「日本死ね」、という選択肢を選んだ人が、13%に上りました。
 13%です。
 支持するしない以前に、日本死ねと思っている人が、13%もいるのです。

 それほどまでに、この日本の社会と政治は、病んでいるのです。

 もはや「知らない」では済まされません。
 これは、10年以上にわたる、我々労働者の命をかけた闘いなのです!

 先日、報道各社のニュースで、自民党がまたしても解散を検討している、との報道がありました。
 自民党は、1度ならず2度までも、解散で残業規制を潰すつもりなのでしょうか!?
 そんな事が許されるはずがありません!

 解散はしなくても、会期延長はしない等と言っているそうです。先週末、働き方改革法案は衆院で3日しか審議しないという情報も飛び込んできました。
 何故ですか!? 重要法案なのでしょう? 何ヶ月でも会期延長して、徹底審議すべきではないですか!?

今日はまず、皆さんに事実を知って欲しくて、この演説をしました。
次に何をするにしても、誰もなにもわかっていないのでは、話にならないからです。

今はまず、この労働問題に関わる事実を知ってもらいたい。
そして、野党がこの後提出する はず の残業規制の対案に、皆さんも賛同して欲しい。
 8時間働けばまともに暮らせる社会を。
それが今の私の願いです。

ご清聴ありがとうございました。

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※5/2(水)、愛環中水野駅前、JR高蔵寺駅北口で行った街宣内容になります。

4/24(火)高蔵寺駅北口、4/26(木)犬山駅前、4/28(土)勝川駅南口、YouTube公開版 で行った街宣演説から、若干内容を修正しています。


俺らが死ぬか、日本が死ぬか。二者択一だ


 あまりに急展開且つ情報量が多いので、自分でもどう文章を整理したらいいかわからず悶々としていた。6日に安倍自民党政権によって閣議決定され7日に衆議院に提出された、「過労死合法化法案」(安倍政権の言うところの”働き方改革法案”)の話である。

 とりあえず、事実関係として、昨年からここまでの経緯をおさらいしておく。

2015年12月から2017年3月までの経緯はこちら
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/%E3%80%8C%E6%AE%8B%E6%A5%AD%E8%A6%8F%E5%88%B6%E6%B3%95%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%B5%8C%E7%B7%AF/
に記載してあるが、改めて転記しておく。

・2015年12月 電通女性社員過労自殺。東大の同級生がネットで告発、炎上
・2016年10月 野党4党(民進共産社民自由)が長時間労働規制法案を提出
・2017年1月 政府が残業規制の方向に転換

 そして、2017年3月。

「裏切りの連合」

 2017年3月。
 御用労組連合との合意を盾に、自民党と公明党による連立政権は過労死基準80時間を大幅に超える100時間残業を正当化した。(参照
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/%E8%A6%8F%E5%88%B6%E3%81%AA%E3%81%8D%E6%AE%8B%E6%A5%AD%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E7%94%9F%E9%82%84%E8%80%85%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6/

 しかし、既成労組の制約を受けない若手労働者の自主連帯組織”AEQUITAS(エキタス)”が連合本部にデモを仕掛けたことで、事態は急転する。国内最大の労働組合の本部が労働者集団にデモを仕掛けられるという異常事態は海外メディアでも報じられ、連合並びに連合の指示通り自民党政権との妥協に傾きかけていた民主党(当時)は激しく狼狽した。機能不全に陥った民主党は再起を図るべく旧みんなの党や維新系と合流し、民進党を新たに結成した。
 一方、当時法案提出権のある21議席を保有していた共産党も、野党共闘を優先して身動きが取れず、結局対案もだせなかった。(参照 
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/残業規制で野党は対案を/

 

「モリカケの罠、共謀罪の刃」

 2017年4月。
 安倍自民党政権は、国会に提出した東京五輪対策を口実に創作を含む未遂の行為を犯罪とする「共謀罪」(参照
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/共謀罪(準備罪)の事例をもう一つ/
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/%E3%82%81%E3%82%82%EF%BC%9A%E8%87%AA%E6%B0%91%E5%85%9A%E3%81%8C%E5%BC%B7%E5%A7%A6%E7%BD%AA%E3%83%BB%E6%AE%8B%E6%A5%AD%E8%A6%8F%E5%88%B6%E3%82%88%E3%82%8A%E6%BA%96%E5%82%99%E7%BD%AA%E3%82%92%E5%84%AA/
)を審議入りした。残業規制は連合との骨抜きの合意内容ですら、当時存在した強姦罪の泣き寝入り規定撤廃と共に放置する選択をした。
 野党はこの共謀罪対策にかかりきりになり、残業規制の対案を出す間もなく、結局共謀罪は強行採決による成立した。愚かな日本国民は自民党のこの暴挙を拍手喝采した。
 
 その直後、安倍晋三首相と安倍昭恵首相夫人のシンパが運営する2つの学園に国有地が格安で払い下げられていた事実が明るみに出、野党・マスコミともこのスキャンダルに食いついた。国有財産の不当売却という問題があるとはいえ、人命に関わるわけでもないただのスキャンダルに野党は狂奔し、自民党もまたこれを好機と捉え、残業規制先延ばしの絶好の口実として利用した。

 その後、会期切れ直前になり、性犯罪被害に遭った女性達を中心に国会への猛批判の声が高まり、強姦罪泣き寝入り規定撤廃(強制性交罪への変更)は会議切れ1日前に辛うじて成立した。
 だが結局、この年の通常国会は延長されることもなく会期切れとなり、残業規制は秋の臨時国会に先送りとされた

「幻の臨時国会」

 2017年7月。
 前年の2016年に自民党を飛び出し、創価学会・一部連合系・一部共産系の支援を受けて東京都知事に当選した小池百合子が、東京都議会選で自身の与党となる「都民ファーストの会」を結成。自民党や民進党の一部がこれに合流し、創価学会との選挙協力もあって圧勝する。
 一方、自民党は2013年以来続く共産党の勢いに押されて、3人区を中心に次々と”討ち取られる”結果となり、歴史的大惨敗を喫する結果となった。

 2017年8月。
 東京都議選での惨敗を受けて慌てた自民党政権は、”秋の臨時国会”に向けて残業規制の法案化作業を進める。しかし、それは第一次安倍内閣以来一貫して猛批判を浴び続けている「高度プロフェッショナル制度」「裁量労働制拡大」と抱き合わせの内容であった。そして残業規制は、過労死基準を超える100時間残業を合法とする内容のままであった。
(参照
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/残業規制の適用除外など許してはならない/
 しかし、民間のみならず教員・公務員での過労実態が次々に明るみに出、挙げ句10年以上前から批判を浴びている「高プロ」をまたしても国会に出そうとする安倍自民党政権に批判の声が高まり、政権支持率は急落する。
(参考
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/%E9%87%8E%E5%85%9A%E3%81%8C%E5%85%AC%E7%B4%84%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%8E%B2%E3%81%92%E3%82%8B%E3%81%B9%E3%81%8D%E4%BA%8B%E3%83%BB%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%94%BF%E6%A8%A9%E3%81%8C%E3%82%84%E3%82%8B/

 支持率が危険水域に達し、更に目前に迫った衆院4補選での劣勢が伝えられ、政権崩壊の危機に直面した安倍晋三は、9月23日、突如衆議院の解散を表明。愚かな日本国民は安倍晋三のこの決断に拍手喝采した。

「暗躍と狂想の逆転劇」

 しかし、この事態に、御用労組連合はまたしても愚挙に出る。
 前年7月に自民党を飛び出し東京都知事となった小池百合子は、都民ファーストの会を母体に希望の党を結党し国政進出を表明した。これを受け、連合は、エキタスによって損なわれた名誉と主導権を回復せんとばかりに、小沢一郎と共謀し、支配下にある民進党に希望の党との合流を指示。野党第1党が事実上の自主解散をするという異常事態を引き起こした。
 残業規制が争点になるはずだった総選挙は、連合のこの暴挙により一転ただの政局選挙へと様変わりした。一方で、労働問題で躍進を続けてきたはずの共産党も、「モリカケ」を公約筆頭に掲げる愚行を犯す、悲惨な選挙となってしまった。
 そんな中でも僅かに希望はあった。希望の党の国家主義路線に反発する左派議員が合流を拒否、元官房長官・枝野幸男を中心に立憲民主党を結成する。
 「3.11」の対応で右派からも評判の良かった枝野の新党結成に、いわゆる氷河期世代を中心に「立民ブーム」が起き、無党派層に飽き足らず共産や公明の支持層までをも食って、比例東海ブロックでは名簿登載候補者が足りなくなるほどの票を集めて地滑り的大勝を収め、一挙に衆院野党第1党に躍り出た。
 安倍自民党がパートナーとみなしていた維新、ポスト安倍を自称する石破茂の足場となるはずだった希望の党は、共に惨敗した。
 それまで自分達を支持していた労働者を裏切った共産党は、比例で議席を半減以下にまで減らした。一方で小選挙区の議席は守り切り、また左派連合(立憲野党連合)の立民・社民・自由各党の立てる選挙区の多くで候補者を降ろし、立民の小選挙区での議席確保をアシストした。

 しかし、残業規制は最後まで争点とならなかった。(参考
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/twitter%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%80%8C%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%81%98%E3%82%83%E3%82%84%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E5%8A%B4%E5%83%8D%E4%BA%89%E7%82%B9%E3%80%8D/
 選挙告示直前に、NHKの女性記者が過労死していた事実(朝日)が明るみに出るも、気に留めるものは少なかった。愚かな日本国民は自民党が微減に留まったことに拍手喝采を送った。

 総選挙後に開かれる「特別国会」で残業規制の法制化も審議も行われることはなく、「秋の臨時国会」は解散総選挙によって幻と消えた。

「さらなる悪夢と絶望と」

 2018年3月。
 悪夢の総選挙から半年。ようやく、政府が「働き方改革」の名の下に、残業規制の法制化に再着手した。しかしそれは、秋に提出しようとした「高プロ」「裁量労働制拡大」との抱き合わせと全く同じ内容であった。
 だが度重なる労働者の要求に恐れをなしたのか、霞ヶ関側からは共産党の高橋議員に「残業規制と同一労働同一賃金のみ先行でどうか」という妥協案の打診があった
(参考
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/blog/20180316%e3%80%8c%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%8a%b4%e5%83%8d%e5%bc%81%e8%ad%b7%e5%9b%a3%e5%83%8d%e3%81%8d%e6%96%b9%e6%94%b9%e9%9d%a9%e6%b3%95%e6%a1%88%e5%95%8f%e9%a1%8c%e7%82%b9%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88/

 ところが、公明党の要求により、残業規制には「中小企業への配慮(=中小企業は残業規制免除)」という規定が盛り込まれることとなった
労働時間把握を義務化 厚労省、修正へ(毎日)

 4月になってこれに自民党も同調し、残業規制は
・中小企業の社員
・高度でプロフェッショナルな職業(諸手当込みで年収1075万円以上)
・個人事業主扱いの人
・管理職扱いの人
以外の労働者のみが、対象となることになった。

 ちなみに中小企業の定義とは、

製造業従業員300人以下 OR 資本金3億円以下
卸売業従業員100人以下 OR 資本金1億円以下
サービス業 従業員100人以下 OR 資本金5千万円以下
小売業 従業員50人以下 OR 資本金5千万円以下

※中小企業庁「中小企業の定義について」より引用
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/g_book/h21/teigi.html

 売上とか利益とか大企業の子会社とか、そんなのは中小企業の定義とは関係ない。やろうと思えば、残業規制逃れの”中小”子会社を作ることだって可能なのだ。
 そして、あらゆる中小企業は100時間残業合法化、が自民党と公明党の施策。これが4/7、確定した。人命よりも企業経営が大事。会社の為に死ねという昭和の発想そのまんま。これが自民党という政党だ。
 中小企業に配慮するというのなら、人を確保する為の支援とか、無理な納期を拒否できる下請法の改正とか、やるべきはそっちな筈だ。過労死を合法化することが中小企業への配慮とは、一体どういう感覚か。

 人命に配慮しない相撲協会の如き自民党がキチガイ論法で残業規制法制化を骨抜きにしようとしてきても、野党が議員立法で法案提出すれば、たとえ通らずとも自民公明両党に対し資本主義か人命主義かの二者択一を迫れることになり、次の選挙の最大の争点に出来る。その次の選挙は意外と早いという話も出てきている。
 しかし、野党もいつまでもモリカケに拘泥し、この問題となかなか向き合おうとしなかった。
 立憲民主党も対案をまとめたが、後手後手に回っており、残業時間80時間規制などの内容に留まっている。共産党は、上が一体どうなっているのか末端党員には全くわからないが、高橋議員1人が奮闘していて対案作りに手が回っていないように見える。

 安倍自民党政権は、残業規制を1年以上先延ばしした挙げ句、中小企業保護の名目で全ての中小企業を残業規制の対象外とし、過労死を合法化した。憤怒し残業反対を掲げ奮闘しバスを封鎖してでも過労死を防ごうという者が、この日本に一体何人いるのだろうか。

もはや「知らない」では済まされない。これは、10年以上にわたる、我々労働者の命をかけた闘いだ。

何故私は自民党を殺人政党と指弾するか
 
 幸いにも、さすがの愚かな日本国民といえど、この過労死合法化法案に拍手喝采を送るものは少ない。
 それでもまだこう言う人間はいる、「俺は働けるから大丈夫」。そう言って自民党を支持し続ける連中こそ、我々が倒すべき敵だ。
 お前らの話などしていない。我々は月80時間オーバーワークしたら死ぬ人間の話をしているのだ。


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