水道民営化の問題点


”働き方改革法”に関して、これから為すべき事をまとめようとしてなかなかまとまらないのだが、その間にも”水道民営化”法案も衆議院で絶賛審議進行中になってしまっているので、とりあえず一年前にGoogle+でコメントとして投稿した文章を掲載しておく。

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 電気やガスもライフラインであることを鑑みれば本来国営ないしは公営化すべき。
 明治以来民間資本を導入して整備が進められてきた経緯から現在は調達供給共に民間に委ねられているが、電気の場合供給の重要性から1地域1社独占を認める代わりに政府監督の下経営が行われ、資本も地元自治体が多く出資する半官半民形式が取られてきた。調達が自由化された現在でも、供給会社には最終供給責任が課せられており、調達専業会社との不公平性を考えれば発送電分離の上で供給会社を公営化し、公的責任で供給を担保するのが本筋である。

 水道の場合、電気以上に供給重要性が大きく生命的安全性も絡んでくる為、供給部分を民営化するのは公的責任の放棄に他ならず論外である。災害時であっても供給責任が生じることを考えれば、そもそも採算が合わない。
 調達部分も、水調達には水利権が不可分であり、また水道網が相互接続されている箇所も希少で自由化しても相互参入すら出来ずメリットが無い。
 よって、水道を民営化する意味は全く無い。口にするだけで無知のそしりを受けても文句が言えないレベルである。

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 昨日の豪雨で木曽三川で荒れた結果、愛知・岐阜の水道が濁って対処に終われているらしい。民営化したら、営利会社がこのような対処をきちんと取るだろうか? 多少濁っても安全性に問題は無いのなら、利益追求の観点からは放置するのが当然だろう。


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