樋上いたる(原作AIRの原画担当)が雑誌記事の中で「AIRの続編を望む声をよく耳にしますが」と言っているらしいが、一体どういう人がそういう事を言うのだろう。本物のファンであれば、AIRはもう完結したお話だという事は当然認識しているものだと思っていたのだが。
と思ったが。実はいたる氏は「ファンからの声」とは一言も言っていないわけで。そう考えれば、そういう声はファン以外の、続編が出ることで何らかの利益が出る人たちからの声なのではないか、という勘ぐりも出てきてしまうわけです。いや、京アニじゃないとは思いますけどね。
まあ、どうしてもAIRという素材で続編を作りたいなら、「美凪ANOTHERエンド」を使うしかないでしょうなあ。
前置きが長くなってしまいましたが、AIR IN SUMMER DVDのレビュー。いやこれ本当は先週の発売で、ちゃんと発売日に家に届いて、ちゃんと連休中に見たんだけど。なんか忙しかったし疲れてたしで、書く気になれませんでした。
さて。この「AIR IN SUMMER」は、今年頭に放送されたTV版AIRの、補完バージョンです。原作でいう「SUMMER編」に該当する部分であり、タイトルもそこから取られています。
話の筋は、平安中期正歴5年、「翼人」の姫“神奈備命”を警護する任に就く正八位衛門大志“柳也”が、天皇家と藤原家の争いに絡んだ翼人抹殺計画を知り、侍従の“裏葉”と共に神奈を連れて逃げ出すところから始まります。
当てもなく社を飛び出した三人に、社を襲撃するためにやってきていた吾妻者(関東地方の武士集団)が襲いかかります。柳也の機転と腕によりその場の危機は脱しますが、そのときの柳也の行動を見咎めた神奈により、柳也は「不殺の誓い」を立てさせられることになります。
三人は、神奈の母親が幽閉されているという霊山高野山に向かうことになります。その途中変装のために手に入れた庶民の服の中入っていたお手玉に神奈はいたく興味を示しますが、しかし不器用な為全く回すことが出来ず、道すがら練習することになります。
道すがら僧侶の死骸を見つけた柳也は、自分を育ててくれた“雲水”のことを思い出し、感傷的になってしまいます。その昔語りを聞いた神奈は、男という者は惚れたおなごには昔語りをするもの、という助言に従い裏葉に言われるがままに色仕掛けをしますが、失敗に終わってしまいます。
ついにお手玉を成功させた神奈。夜明けを待って、三人は旅立ちます。目指す高野山、神奈の母親がいる場所は、もうすぐそこ・・・。
という内容です。まあ、はっきり言ってTV版本編か原作か、どっちか知らないと全然筋がわからないでしょうねえ・・・。
まあ、いわゆる「SideStory」ってことなんでしょうね。
ところで、今回ばかりは一つだけ設定上の苦言を。「神奈は字が読めない」というのは、これはいくらなんでもあんまりではないかと。だいたい、字も読めないのにいったいどうやって200首もの和歌を覚えたのですか。
とまあ。なにはともあれ、AIRのアニメはこれでおしまい。ふう。そう考えると、やはりちょっと寂しいですね。
ああそうそう、今日10/12は、アニメ最萌トーナメントで神奈様の三回戦進出をかけた投票があります。時間が間に合うようなら、是非1票を。
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AIR IN SUMMER
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