都議会戦と公明党


 先日日曜の都議会戦の結果を見て、東京ですら自民が第1党から落ちることはないのねーと思いつつ。
 まあ世間の評価としては自民退潮、民主躍進という結果だったわけだが。その一方で、公明党の候補者は立候補者全員当選という結果も出ている。
 聞けば、公明党は統一地方選を除くと、この3年間ずっと候補者全員当選という事を続けているのだそうだ。
 まあ、率直に、凄いねと思う。自分は公明党支持者ではないし、かといって世間一般の人ほどに公明党や創価学会に反感を抱いているわけでもないので、こういう感想になるわけだが。
 だが一方で、それ故に敢えて言わせて貰うとすれば。
 この「全員当選」っていうの、戦術はともかく戦略としてはマイナスなんじゃないですか?
 確かに公明党の支持基盤は創価学会という宗教団体である。その熱心な信者が一生懸命に選挙運動をやっている事を考えれば、候補者全員当選というのは彼らにとって何よりの報いである。純粋に組織選挙としての戦いをするならば、これほど集団を盛り上げる要素は他にないだろう。
 が、一方で。この「全員当選」という現象は、組織の外にいる人間からみればちょっと異常にも見えるものだ。ベテランの政治家ですら簡単に落ちてしまうのが選挙というもののはずなのに、何故公明党ばかりが全員当選? と。
 人によっては、これに恐怖心を感じすらするだろう。当然、そんな政党に投票する気は無くなってくるというものだ。
 これが突き詰められていけば、組織外部からの票は全く入ってこなくなる事になる。公明党で言えば、創価学会関係者以外からの票が全く見込めない政党になってしまうのだ。
 公明党が創価学会の利益代表を目的とする小政党に甘んじるというのなら、これで良いのだろうが。おそらく彼らの願望は、そうではあるまい。むしろ、比例区1000万票を悲願として掲げているくらいなのだから。
 であるならば。公明党はこんな閉じた選挙ばかりするのではなく、もっと普通に候補者を立てて、時間を掛けても支持の浸透を図っていくようにすべきだろう。特定の地域にだけ戦力を集中させて候補者を当選させても、結局それは一時的な力にしかならない。
 その上組織外の人間に恐怖心を持たれてしまうのでは、長期的には低落傾向になってしまうのは避けられないだろう。
 日本国民の1割の支持が欲しいって理屈はわかりますけど。こんなことでは、1000万票取るなんて夢のまた夢ですよ、公明党さん。
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