もう二週間以上前の話になるが。混み家行きで東京に出ていたときの話。
iAcnが土曜出勤で夕方まで拘束されていたので、時間つぶしついでに銀座のソニービルで、BD AIRを見ていこうと思った。が、公開展示されている液晶テレビでは上映していなかったし、シアターでも上映してくれなかった。
そういえばAIRは頼まないと上映してくれない、と思い出し、その場にいたスタッフの若い女性に訊こうとして。
声が出なかった。
話すために近づこうとして、足がすくみ。目が合いそうになると必死で逸らし。そして、逃げるようにしてその場を走り去っていた自分がいた。iAcnと待ち合わせしていたのに。
スタッフが男性だったら、おそらくなんのためらいもなく「AIR見たいんですけど!」って頼めただろう。
そのときようやく自覚した。自分は女が怖いのだと。
正直、幽霊を怖がる人というのを、今まで馬鹿にしていた。怖がる理由なんてなんにもないのに、と。根拠のない恐怖心は弱さであり甘えであると。
もうそんな口はきけない。明らかに攻撃されないとわかっているのに逃げた、そんな自分が一体他の誰を非難できようか。
否、根拠がないわけでもない。そして誤解して欲しくはないのだが、自分は「女が嫌い」なわけではない。むしろ大好きである。好きだからこそ怖い、とも言えるかもしれない。嫌われるのが怖いのだ。どうでもいい人間に嫌われたってどうって事無いというかむしろ歓迎ということすらあるだろうが、大好きな人に嫌われるのはきっと耐えられない。そうなるのが怖いのだ。
エビアレルギーの人は必ずしもエビが嫌いなわけではなく、ただ食べると蕁麻疹が出るから食べられない、というのと似ている。エビが好きなのに食べられないのは辛い。好きなのに怖いというのは、嫌いで逃げているのよりずっと辛い。
勿論、いつまでもこのままというわけにはいかないのでしょうけど。
とりあえず、二次元なら怖くない事ははっきりしてるので、もうしばらくは二次元で訓練することにします。
あと、関係ないかもしれないけど、ギャルゲーやってるからって人のことロリコン呼ばわりするのはやめてください。そんな理由で33歳の女性を紹介して貰えないのは、あまりにも悲しすぎます。
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枯れススキの雌花が怖いのです
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