みんな、インサイダーになってしまえばいいのに


東京地検、村上代表を逮捕・インサイダー取引容疑(NIKKEI NET)
 結論から言うと、「初めに逮捕ありきだったんじゃないの?」という感がする。
 確かに、インサイダー取引(内部関係者、若しくは内部関係者から内部でしか知り得ない情報の提供を受けた者が、当該会社の株の取引をすること)は証券取引法で禁止されている。本人も認めているらしい。が、自分は「これでインサイダー取引になってしまうのか」と、正直愕然とした。
 この理屈が通るのだったら、こういう事もあり得る。例えば電車に乗っていたらたまたまサラリーマン二人連れがある上場企業の社員でそこの会社の裏事情を話していた。それを聞いて危険を感じて株を売ったら、アウトということになってしまう。
 もしくは、こんなことも可能だろう。ある会社の結構な数の株を持っている人がいた。が、いろんな事情から売ろうかどうか迷っていた。しかし、それを売って欲しくない人がいた。そこで、その会社の事情通を株主の元に派遣し、まだ公表されていない重大な機密を株主に伝えた。株主は、売ったらインサイダー取引に当たるので、売るに売れなくなってしまった。
 あるいは、村上氏は巨額のカネを動かして市場に影響を及ぼしている人だから、基準が違うということなのかもしれない。しかし、市場に影響力があるから逮捕基準を分けるなどという規定は、どこにもない。法の下の平等に反する。
 というかそれだったら、自民党の議員など必然的に市場に影響を及ぼさざるをえない立場にあるわけだが、しかし株取引をやっている議員は数多い。これは、インサイダー取引ではないのか。
 「村上はいけ好かない奴だ」と思っている人間は確かに多かっただろう。特に阪神の一件は、いわば国中から総スカンを食らった格好になった。しかしだからといって、そんなことを逮捕の理由にしてはいけない。ここは法治国家で自由主義社会の日本なのだ。恣意や感情で人を処罰することがあってはならないのだ。
 正直、勘ぐりたくもなる。昨今いわれる貧富の拡大。その不満をそらすために、無理を承知で敢えて「勝ち組」と言われる人を逮捕しているのではないかと。
 無論、ただの妄想ですがね。
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