解雇特区と右翼利権


 もう9月も終わりだし、いろいろあって書けてなかったわたモテのコメント記事もいい加減書かねばならないし、次の連休はこれでも書くか。と思っていたら、これだ。

「解雇しやすい特区」検討 秋の臨時国会に法案提出へ(asahi.com)
http://www.asahi.com/politics/update/0920/TKY201309200403.html?ref=nmail

 1ヶ月前に日経新聞で報じられた内容と同じである。朝日の誤報というわけでは無いだろう。正直、誤報であって欲しかったけどね。反発食らって引っ込めたかと思ったら、なんか自民党の衛星政党の党首がこれやるべきだとか騒いでるし、一体何なんだろうとは思っていたが。

 どこをどう見ても頭おかしいとしか言いようのない法案で、まさに論外としか言いようがない。ネット上でも反発の声しか聞かれない。8月の時だって、アベノミクス寄りのエコノミストでさえ「さすがにこれはちょっと…」といっていた代物なのだ。
 しかしあの、無能なくせに何故か総理大臣に返り咲いてしまった安部晋三閣下は、これが「成長戦略」だと仰る。譲る気無いらしい。ま、奴らが成長させたいのは日本経済では無くあくまで右翼利権だから、ある意味正しいよね。多くの日本人は騙されてるけど。

 って、Google+で書いたら。コメント消されちゃったよ。何の通告も無しに。

 は~~~。まさかこんな事してくるとは思わなんだわ。

 そりゃ、Google的には右翼利権は大事なお客様だから。こんな事書かれちゃ困ると。そういう話か。それとも偉大なる人民の指導者にして右翼利権の擁護者であらせられる自由民主党の指導的同志から抗議が来たのかね。
 昨日の読売新聞で国際大学長とかいう人が「日本は中国と違って言論の自由がある」とかほざいてたけど。政治的発言を勝手に消して封じてしまうような国の、いったいどこに言論の自由があるのですか? と。

 ま、この問題は今は別問題だから、今は置いとこう。今は、右翼利権が解雇特区なる過労死推進政策を通して日本人の命すら危険にさらそうとしている、こっちの方が大事だ。

 とは言ったものの。散々右翼利権右翼利権と書いているが、殆どの善良な日本人はピンとこ無いかもしれない。…いやぁ、そんなこと無いとは思うけどね。「ほんとはわかってるけどそれは口に出しちゃいけないんですぅ」という、そういう人が大半だろう。

 自分でもそこまで要点や考えがまとまってないので、あまり詳しく書けないのは申し訳ない。簡単に言ってしまえば右翼利権とは、日本に於いては、明治政変以来政治の力を利用して経済を牛耳ってきた連中、といったところか。自分たちの利益が何よりも大事であり、エサである日本国民のことなど正直どうでもいい。とは言えある程度エサが太ってくれないとうまみが無いので、飼い慣らして適度に栄えさせておく。そういう連中だ。
 明治以来政治権力を利用してきた財閥系の企業は殆どがこういう昔の体質のままだし、後から出来た企業でも、戦後この右翼利権の守護者であった自民党におもねて利益を貪ってきた企業は、当然この中に含まれるだろう。
 ただ、戦前と戦後でだいぶ性質が異なっているので、そこは注意しないといけない。

 では、どういうところの性質が変わったのか。一番大きいのは、アメリカ合衆国へ媚びを売るようになった、というところだろう。事ある毎に、彼らはアメリカへの服従を唱え、それを強要してくる。アメリカ人がドン引きする程に。今、日本の右翼利権はアメリカの右翼利権と手を携えているから、こういう行動を取るのは当然だ。

 そう、右翼利権とは、何も日本固有のものでは無い。
 今年の春に西武鉄道の廃線を要求して話題になったサーベラスなど、その典型だろう。知ってる人は知ってると思うが、アメリカ共和党宗教右派系の投資ファンドである。宗教右派と言えば、向こうではティーパーティなる右翼団体を組織してアメリカ国民を煽りまくり、オバマ大統領を落選寸前にまで追い込んだ連中だ。最終的にオバマは再選を果たしたが、結局その後の政策路線は大きく右旋回してしまった。
 ここまでの影響力がある連中だ。当然持ってる利権も大きいし、すがりついていればそれなりにうまみがある。

 と、ここまではわかってるんだが。奴らが何の目的で解雇特区などという政策を日本に持ち込もうとしてるのか、ちょっとよくわからない。まさに「何がしたいんだ…」というところだ。

 ただ一つはっきり言えるのは、こんな殺人政策を、体を張って阻止するどころかバンザイしながら受け入れてしまう安倍自民党は、間違いなく日本国民の敵だということだ。
 右翼利権というのは実に狡猾な連中で、これまでも反対派や左翼は力尽くで叩きつぶす一方で、愛国心や忠誠心といったものは巧みに自分たちの方に取り込んで、利益に繋げてきた。その中でもとりわけ忠義心の高いものは、右翼利権の傀儡である安倍自民党政権に取り立てられたりしたようだが。それ以外の連中はいらないし、そろそろ左翼と一緒に餌になってくれないと困る。そういう話なのかね。内部事情はよく知らんけど。

 こういう事書くとね。ただのデンパだ、意に介するな、解雇特区は規制緩和であり正しい政策だ、って、多分そう言ってくるんだろうね。そして次に来るのは、過労死そのものの否定。あの人たちは自己責任で死んだんです、と。

 中学の頃、こう言われたことがある。「お前が俺達に反攻するのは自由だ。結果は知らないけどな」、と。
 結局、自民党だの右翼利権だの、それらに迎合している連中もみな、こういう意識なんだろう。こういう連中が支配している社会であり、そいつらが意識を変える気が無いというのならば。社会の方をぶっ壊すしか無いじゃないですか。生き延びる為には。ねえ、そうでしょう?

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