沖縄吉野家は、本土の吉野家とは違ったいくつかの特徴がある。
- 店の作りが、レジ+普通の座席(レジの周りをカウンターが取り囲む、いわゆる吉野家スタイルではない)
- Edyが使える
- 独自のメニューがある
このうちの「独自メニュー」に、「牛丼バーガー」なるものが加わった。
この話をHT君から最初に聞いたとき、とっさに思ったのは「パンに牛丼の具って、合うんだろうか?」という疑問だった。と同時に、「美味しんぼ」で海原雄山がハンバーガーを食べて「こんなものは売り物にならん」とのたまう一コマを思い出した。
まあ、売り物にならなかったらそもそも売っていないだろうから、少なくとも食べられる味にはなっているのだろうが。しかし、牛丼のつゆがパンに染みたりするだろうし、本当に食べられる代物になっているのだろうか。
そんな疑念が尽きなかった。
そんなわけで、その話を聞いた日はあえて冒険をせず、マクドナルドに行ってダブルクオーターパウンダーチーズを食った。
だがやはりその存在が気になるので、後日改めて一人で吉野家に行ってみた。
「沖縄限定 牛丼バーガー発売」というのぼりが大々的に立っている。
昼時だったので店内は混んでいた。だが、誰一人牛丼バーガーを注文する人はいなかった。本当に注文して大丈夫なんだろうか、これは実は沖縄吉野家が仕掛けた壮大なネタなのではないだろうか、という一抹の不安を抱えながら「牛丼バーガー一つ」と注文する。
一つ330円。意外と高い。ダブルクオーターパウンダーチーズと値段がさして変わらない。牛丼並盛りよりは安いが。
待つこと数分。さして時間はかからずに、品は出てきた。
・・・意外と小さい。直径にして10Cmあるかないか? ぐらい。
中身を開いてみた。
出てきたのは、米飯に牛丼の具とレタスが挟まった物。いわゆる、モスのライスバーガーとよく似たものだった。
バーガーというとパンだという固定観念を持ってしまっていた。ので、これは少ししてやられたという気分だ。なるほど、米飯ならば普通の牛丼と材料は同じだし、不味いという事はないだろう。
食べてみたところ、実際決して不味くはなかった。
ただ、ちょっと食べづらい。何故かというと、中身の具の肉が全部絡まってしまっていて、一口食べるだけで全部引きずり出されそうになる。しかし箸がないので、歯だけでかみ切ることになるのだが、それがやりづらいことこの上ない。
「食べやすい食品」としてのハンバーガーの姿からは、ちょっと離れてしまっていると言えよう。残念なことだ。
あと、前述のように、決してボリュームがあるわけではない。食事として牛丼並の量を期待すると、かなり期待はずれになってしまうだろう。
ということで。期待した(?)地雷食品ではなかった。が、値段と量を考え合わせると、ちょっと割高かな? という気がする。
本土の人がわざわざ沖縄に来て食べに来るには、航空運賃があまりにも高すぎる、といったところだろうか。まあ航空運賃はどのみち高いけど。
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