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共謀罪(準備罪)の事例をもう一つ


 今日3/21、「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定された。いわゆる「共謀罪」と呼ばれる、準備行為を処罰する規定が含まれている。
(毎日記事)
http://mainichi.jp/articles/20170321/k00/00e/010/140000c
(日経記事)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS21H09_R20C17A3000000/?dg=1

 この準備行為の取り締まり対象には著作権侵害が含まれていることから、今月に入ってにわかにネット上でも騒ぎになり始めている。
 3/1時点で、自分もTwitterで同人(二次創作)活動に絡んでこのような指摘をしている。

 そもそも「共謀罪」(準備罪)は犯罪そのものでなく「準備行為」を取り締まる事自体無理筋なのだが、どうもここを歪曲して話す”有識者”が後を絶たない。一方で、反対派も何が問題なのかきちんと理解せずに見当外れな事を言っている人が散見される。

 そこで、改めて著作権絡みで、もっと身近な例で「準備行為を取り締まる」ということがどういう事かを解説したい。

 そもそも準備罪の適用対象に著作権が入った理由に海賊版対策がある。例えばアニメの海賊版を作成するためには、方法はいろいろあるだろうが、手段の一つとして深夜アニメをレコーダーで録画するという行為があるだろう。つまり、アニメの録画は海賊版作成の準備行為になりうる。
 しかし、録画自体は、言うまでもなく現行著作権法では認められた行為である。そして、それを個人レベルで鑑賞するのも合法である。不特定多数を集めて鑑賞会を開くのは法に抵触する恐れがあるが、顔見知りの数名で鑑賞する分には個人利用の範囲内と解される。

 ところが、この顔見知りの数名というのが、共謀罪では仇になる。今回の準備罪の構成要件は、「組織的犯罪集団と認定された集団の構成要員が計画的犯罪の準備行為をする」となっている。テロリズム集団等と言っているが、テロ集団とは限らない。むしろテロ以外の経済犯に事前準備罪を適用するのが今回の法改正の趣旨である。
 しかも、認定がどの段階で行われるのかは、よくわからない。

 下の図は、この状況を図解したものである。

 あるオタク集団がいるとする。大学のアニメサークルでも、オフ会で知り合ったオタ集団でもいい。深夜アニメについてネット上で談義しているうちに、海賊版とか違法ダウンロードの話になった。そういうのってどういう仕組みで収益を得るかという話をしているのかという話をした後で、メンバーの誰かが深夜アニメを録画した。
 さて、この録画したものがどういう経緯を辿るだろうか。もしかしたらこれをマスターに海賊版を作ってしまうかもしれない。そんなことはせず普通に鑑賞するだけかもしれない。そんなことは、事前準備の段階では、わかるわけが無いのである。

 「下見と花見」と例えられるのと、同じである。爆発物製造のように、犯罪行為と準備行為が1対1の因果関係にあるならいざ知らず、(少なくとも著作権侵害では)合法行為と違法行為で準備行為は丸かぶりで、準備と結果は1対多なのである。著作権侵害に限らず、準備行為が1対1で犯罪に結びつく例など、希少であろう。
 結果に合法と違法を内包した準備行為を取り締まるなど、刑法に量子論でも導入する気か、と小1時間説教したくなる話である。

 実際に犯罪が行われてから処罰する、というのが刑法の鉄則、ということは日弁連からも指摘されている。

 さらに、もう一つ問題がある。前述のように、準備罪が成立するためには組織的犯罪集団の認定が必要なのだが、その認定基準は全く以て不明確である。大学のアニメサークルや、オフ会で知り合ったオタ集団、合同同人誌の企画グループ、こういった集団がある日突然「著作権を侵害する組織的犯罪集団」と認定される可能性がある。
 むしろこっちの方が深刻かもしれない。

 言うまでも無い事だが、これは何も深夜アニメに限った話では無く、ドラマや音楽番組でも同じ事が言える。オタクは汚らわしいから取り締まって当然とか言い出す自民党信者が絶対出てくるだろうから、あらかじめ釘を刺しておく。

 そして、著作権絡みだけ除外すれば良いという話でも無い。そもそも論として、準備行為を取り締まることが無理筋なのである。
 妥協して利益引き出し云々言ってる手合いは、事の本質を全く理解していない阿呆としか言いようがない。

 そもそも、自民党政府が法改正の根拠と主張する国際組織犯罪防止条約は、準備行為の処罰など求めていないのである。増してや、東京五輪とは何の関係も無い。
 にも関わらずこれらを引き合いに準備罪を創設するなど、「お前らこそこれは一体何の準備行為だ」と胸倉を掴まざるを得ない。

 無論、法案に賛成する連中も同罪である。どうせこいつらは、「左翼が反対するから法案に賛成、内容は関係ない」という、そういう理屈なんだろうが。


規制なき残業からの生還者として


 70年ぶりの労働基準法改正、と自民党政府が胸を張る、いわゆる「残業規制」が安倍首相の仲介という形で合意した。率直に言って茶番と言うほかない。
 確かに、現状の「36協定で無制限定額働かせ放題」が「2段階上限制」になったという意味では、一歩前進ではある。だが、一歩でしかない。決して胸を張れるような内容ではない。当面の緊急措置として当然やるべき改正であり、この後半年か一年以内にさらに踏み込んだ改革が必要なのである。しかし、今回の連合と経団連の合意内容では見直し時期は「5年後を目処」となっており、緊急課題であるとの認識に欠ける。そして政府に至っては、それを手放しで自画自賛している惨状だ。

 では、今回の合意内容の何が問題なのか。私自身の経験を踏まえて列挙してみる。(ひとまず私が指摘できる範囲であり、ここに挙げる事項が全てでは無い、という事は予め申し添えておく)

・「繁忙期」の定義が従来通り企業任せのため、実質「いつだって繁忙期」が続くことになる。

 従来の労基法に基づく36協定の特例でも、残業(時間外労働)というのは本来例外規定なのである。通常期であれば1日8時間1週45時間(労使協定があればもっと短いところもある)が労働時間の上限なのである。
 しかし実態はどうか。残業のない恵まれた職場ならいつだって通常期だろうが、実際には「いつだって繁忙期」で毎月特例を適用して時間外労働をさせているのが現実では無いか。そしてその繁忙期か否かの判定は、完全に企業任せである。法令も省令もない。だからこれを理由に労基は動けないのが現状である。

 今回の合意内容でも、このルールは踏襲される。特例であっても100時間未満、とはなったが、月100時間と言ったら休出か平日深夜残業が必至になる時間量である。それが期末の1ヶ月だけ、とかならまだしも、数ヶ月にわたって続く事を認めたのが今回の政府ご自慢の法改正である。要するに、現状追認でしかない。自慢できるようなものでは決してない。
 しかも、「通常期は月45時間」という、よくわからないおまけ付きである。通常は時間外労働をさせてはいけない、というのが現行労働基準法の規定である。ここで言う通常期とは一体何か。改正どころかこれは改悪では無いのか。少なくとも、褒められた代物では無い。

・実態として勤務上限を超えていても、勤務記録自体をつけさせないいわゆる「サービス残業」への抑止策が無い。

 この「サービス残業」という言い方自体がよろしくない、というのは20年前から言われている事だが、それはひとまずさておき。

 今回の法改正で上限となった「45時間」「100時間」を超えても、勤務記録がなければ、超過勤務割増手当(いわゆる残業代)は出ない。
 自分が日立情報に派遣されていたときは、派遣元との36協定では月40時間上限だったのだが、実態としてはまるで守られていなかった。発狂して失踪寸前に陥った案件では、朝8時半から客先である大野城市役所に常駐を始め「定時」になると福岡市内の支社に戻り0時前まで開発業務、という日々が2ヶ月近く続いていた。名古屋市社会福祉協議会の案件では丸1ヶ月徹夜だった月もある。
 しかし、これらの超過勤務は40時間を超えた分は会社側の記録がない。よって、「働いていない」という扱いになり、残業代も出ない。
 当然違法なのであるが、記録がないから証拠が無いという話になる。

 マトモな労働者なら自分で勤務時間を控えておいたり、最近はその為の支援アプリも出ているのだが、それですら「セキュリティ対策」を口実に勤務時はスマホ携帯を電波の届かないロッカーにしまわせるという「対策」が取られてしまっている。

 というか、そもそもそんな自主記録を付けなければいけないこと自体がおかしい。

 今回の合意内容に、サービス残業に関することは含まれていない。政権は合意内容をそのまま踏襲すると言っているのだから、法改正にもこれは入らないだろう。
 つまり、上限規制を設けると言っても、結局は尻抜けなのである。それどころか、今までは超過勤務100時間を超えてもその分超過勤務割増手当を出していた会社も、これからは出なくなるのである。業務量自体を減らさなければ、結局は「サービス残業」ということになるだろう。
 到底褒められたものでは無い。

・インターバル規制が努力義務規定に留まり、過労死抑止策としての実態をなしていない。

 シフト勤務などで発生する「実質24時間労働」は、変形労働時間制という規定により、現状では脱法行為として合法になってしまっている。これを改善する為に、インターバル規制、即ち勤務時間と勤務時間の間に規定以上の時間間隔を置かせるという仕組みが提唱されている。
 シフト勤務でなくとも、連続した長時間勤務が過労死に繋がるとの報告があり、全業種において導入は急務である。

 しかし今回の政府ご自慢の法改正では、このインターバル規制は努力義務に留まっている。罰則がないどころか、ただの努力規定だから違法にすらならない。
 これの一体どこを誇れるのか。

・5年後の見直しを歌っているが、経営改革に5年は長すぎる。

 今回の政府ご自慢の法改正の最大の問題点がこれである、といっても過言では無い。

 今回の法改正がお話にならない状況を止める為の緊急避難措置である、という事を政府・経団連・連合ともまるで理解していない、という何よりの証左である。

 緊急避難措置であるから今回の改正労基法は可決次第即時施行されなければならない(もし即時施行しないようならそれこそ政府の怠慢である)が、経営環境が激変すると対応しきれないところもあるので激変緩和措置として妥協の産物な内容になるのは致し方ないだろう。
 だが、あくまで一時的な措置であり、直ちに次の法改正に取り組まなければならない。半年か1年、大目に見ても2年以内に行わなければならない。

 それが、5年先とはどういう事か。経営改革に5年も費やしていたら、上場企業なら株主から無能と突き上げられるだろう。
 大手企業の新入社員だって、3年経てば転職するか否かを考えるのである。その転職活動も、長時間労働で拘束されていては出来っこない。無収入に転落することを覚悟で辞めるか、過労死を目前に収入を得続けるかの博打を、5年も続けさせるつもりか。

 そしてそれを、70年来の大改革などと自画自賛する安倍自民党政権の果てしなき愚かしさ。現実に対する無理解、政権担当能力の無さを物語っている。


 過労死問題はなにも昨年始まったわけではない。25年前には既に「KAROUSI」という英単語が成立していたほどである。英語圏の人達はきっと驚くだろう、25年経ってまだ何もしていなかったのかと。
 死ななければいいという話でも無い。現に自分は生きている。生き延びた者として、この口から今一度言わせて貰おう。

 この程度で済ませる気か、と。


2017浦添市議選を評す


2017年2月12日に行われた浦添市議会選の結果を、改選前会派と比較して分析してみた。

改選前の会派構成は、以下のページを参照した。
http://www.city.urasoe.lg.jp/gikai/kosei.html

「てだこ」というのは、これは確か子供会を母体に当選した議員の集まりで、前回は思いがけず4議席も取って議会第1党になりそうだったので(公明党に配慮して)わざわざ会派を分けた、というように記憶している。
また、(よその市でもよくあるように)政党公認の議員が無所属議員と組んでいる会派があり、これは実質その政党の会派とみなしてよい。

これらを加味すると前回選挙の結果は以下のようであった。

公明
てだこ
仁の会
自民
共産
民主(※当時)
社民
社大
そうぞう
イノベーション21
市民の会

会派としては「てだこ」が第1と第2に会派を分けていたこともあって、2人会派が異常に多い構成になっていた。

これが、昨年6月の沖縄県議選に当山勝利氏が社大党公認で、また又吉健太郎氏が民主党公認で立候補した為、市議職から外れた。
(当山氏は県議に当選。)

その為、改選前は以下のような構成だったことになる。

公明
てだこ
仁の会
自民
共産
社民
そうぞう
イノベーション21
市民の会
民進
社大

それが今回、このような結果になった。(増減比較は、前回選挙比)

公明
共産(+1)
仁の会(-1)
自民
社民
イノベーション21
市民の会
民進(-1)
社大(-1)
維新(=そうぞう)(-1)
てだこ(-3)
{無所属新人}(+5)

(無所属新人は現時点で所属会派不明)

 今回2017年の市議選で、「てだこ」のうち2名が不出馬となったため、選挙前から-2が確定した。また、出馬した2名のうち1名も落選したため、結局「てだこ」は3減の1議席に留まる結果となった。

 公明党は公認4名全員当選で、現有4議席を維持している。浦添市には創価学会と対立する顕正会の沖縄支部がある関係で、創価学会が糸満市と並んで勢力拡大に力を注いできた場所であり、その為公明党の力が非常に強い。が、近年共産党が浦添で勢力を急拡大させている為か、今回は手堅く現状維持の選択を取ったようだ。

 赤嶺昇県議(無所属-県民の会)系列の「仁の会」は1名が落選し、2議席となった。赤嶺昇県議は民主党在籍時代に、又吉健太郎氏が市長選に出ようとした際に強硬に反対して取りやめさせた経緯があり、以来両者の間には相当な確執があったようだ。(2016年の県議選に又吉氏が民進党公認で出馬したのも、赤嶺県議との確執があってのものと聞いている。)この余波があったのかもしれない。
 一方又吉氏は今回当時に行われた市長選に、維新国会議員となった儀間光男元市長の支援を受けて出馬したが、落選している。
 
 共産党は1増で、3議席。現職2名は前回に引き続いて1,2位独占の結果になった。浦添共産党は元々西銘純恵県議(元市議)の個人的人気が非常に高く(その為市議時代にはもう一人の共産党市議との票の乖離が凄かった)、現市議のうち1名も西銘県議の息子で初当選時はトップ当選だった。(前回と今回は2位。)しかし、1,2位維持した上での1増を果たした今回は「西銘党」依存からの脱却を果たせたと言えよう。ちなみに当選した新人も含めて、共産党浦添市議は3人全員30代である。
 
 自民党は現職2名がそのまま当選。当選した無所属新人5名のうち、少なくとも3名は自民系と見られる。これを加味すると3増という事になるが、議席を維持した「イノベーション21」(若手企業経営者の会派)も実質自民系であることを考えると、同じ会派になるかはわからない。
 また、翁長県政との関係を考えて、那覇の新風会と手を組む者も現れるかもしれない。

 社民系は30代の新人が3位当選したものの、系列の無所属現職が1名落選してしまったため、±0の2議席止まりとなっている。(ちなみに社民党は、前回浦添市議選でも新人が通って現職が落ちるという結果になっている。)社会党時代は市長と県議を出していた土地柄であったが、そこまでの勢いはもはや無いということなのか、淘汰的に世代交代が推し進められているということなのか。
 
 民進系は前述のように又吉健太郎氏が県議選に出馬して市議を離職したため、改選前議席からは1のまま変わらずだが、前回選挙と比べると1議席減になる。また、当選したのも無所属現職で、公認は候補者すら立てられなかった有様である。前進の民主党時代から既に沖縄民主党は議員どころか党員すら確保出来ない壊滅状態にあり、今後も沖縄での復権は全く望めないだろう。
 
 社大系は公認だった当山勝利氏が宿願の県議当選を果たし、今回は市長選に出た又吉健太郎氏の支援に注力して、公認候補を立てなかった。系列無所属の現職が当選し、改選前議席は維持しているが、候補者を立てなかった分前回選挙よりは1減らしている。党自体が解散寸前からの立て直しの過程にあり、当分は現状維持の時代が続くのかもしれない。
 
 そうぞうは自民党を離党した下地幹郎衆院議員が作った保守系地域政党であったが、下地議員が最終的に(大阪)維新と合流し、また元浦添市長の儀間光男氏が維新比例から参院議員になったこともあって、維新に合流した。が、現職議員1人が維新公認ではなく無所属で出馬して落選しており、また公認候補も現職以外は落選し、結果としては1議席に留まる惨敗となった。2015年県議選でも、現職県議だった儀間氏の息子が維新公認で出馬して落選しており、浦添でのそうぞう-維新系の退潮ぶりが著しい。
 
 
 今回当選した新人7名のうち、実に6名が20~30代の若手である。これが今回の浦添市議選の最大の特徴と言えるだろう。党派は(おそらく)真っ二つに割れるとは言え、有権者の選択が「若手」であったことは間違いない。浦添市は子育て世代が多く平均年齢の低い土地という事情はあるが、それ故に逆に、老人世代の「若い者に希望を託す」などというノスタルジアに乗った若手進出などでは無く、現役世代の意向としての若手進出である、ということが言えよう。
 
 
 
 前回2013年の浦添市議選では、前述のように共産党の30代候補者が1,2位独占を成し遂げ、これが同年6月の東京都議選を経て7月の参院選で30代2名を含む8名当選という結果につながり、その後の共産党躍進の鏑矢となった。
 
 今回の浦添市議選は、今後の日本の進路にどのような影響を及ぼすのであろうか。
 


もはや闇ですらない


電通過労死問題を期に、一挙に動き始めたかに見える日本の労働問題。しかしこれがガス抜きになってしまう危険性はないだろうか。これが電通に限った話では無いという事を、どれだけの日本人が理解しているだろうか。
「経営者目線」に洗脳された労働者、否労働者と呼ぶにはあまりにも自覚の足らない”労民”は多い。彼らは時として、命を守る我々に敵意をむき出しにして牙を剥いてくる。

近鉄から電通まで~もはや闇ですらない

dentsuだけじゃない~RT履歴2016/10/30~11/8

抗うが如く xsread にてまとめたモーメントも、ほんの氷山の一角にしか過ぎない。
それでも我々は抗い続ける。戦って死ぬなら労民としてではなく、人間として。


2016新潟県知事選序盤の考察


なんか変な時間に目が覚めてしまったのでネット漁ってたら新潟県選管から序盤の期日前投票データが出ていたので、ちょっと分析してみた。
そんなに大したことはしてない(予防線)

まずは、公開データに単純に前回比の差分を加えたもの。市区町村毎の簡単な地域特性も書き加えた。

次に、これを前回比伸び率でソートしたものがこちら。

このデータはあくまでも期日前投票のデータで、誰に入れたかは全くわからないので、このデータだけで誰が有利かとかを特定することはできない。が、「本来特定の候補者が強いはずの地域」というのはあるはずなので、そういう地域で投票率が高い(or低い)なら、候補者の勢いの度合いを推測することは出来る。

特定候補者はさておき、全体的な傾向として。

伸び率が比較的高いのが、新潟市の中心部(中央・西・東・秋葉区)。篠田新潟市長は泉田知事の盟友らしいので、ここは泉田地盤と見ていいだろう。三条市も、泉田知事の出身高校・三条高校があり、泉田地盤とみなしていい。米山氏は泉田氏の後継を明確に打ち出しており泉田氏も事実上公認している為、泉田地盤は米山氏に優李な地域と見ていいだろう。
魚沼市も米山氏の出身地であり、米山地盤と見た方がいい。
一方、狩羽村は柏崎狩羽原発のお膝元で財政経済の原発依存率が高く、ここは森氏の地盤と見るべきだろう。小千谷市・見附市といった地域も、長岡市に近く長岡市長だった森氏に有利な地域と見るべきだろう。

一方、伸び率が低いのが、村上市などの県北部の他、新潟市の郊外部やその周辺都市である。特に、柏崎狩羽原発から30Km圏内に入る西蒲区で投票率が伸びていないのが、非常に気がかりである。
さらに言えば、森氏の地盤であるはずの長岡市ではもっと伸び率が悪い。柏崎狩羽原発のもう一つの立地値である柏崎市は、さらに悪い。ちなみに長岡市も柏崎狩羽原発から30Km圏内で、BSNの調査でも原発再稼動問題への関心は高めという調査結果が出ている。
正直、長岡市や柏崎市で投票率が伸び悩んでいるというのは、意外な結果だった。

まだ序盤なので、今の段階で投票していないというのはむしろ「誰に投票するか迷っている」という現れとも言えるので、この辺りの地域の人には大変な迷いがあるのかもしれない。

米山氏は元を辿れば自民党の人で、その辺りで旧来の左派層の一部には不信感もあるとも聞く。新発田市・佐渡市から出たもう2人の候補者がやたら左派色の強い主張をしていたのは、てっきり自民党政権による左翼分断作戦の一環かと思っていたが、北部・佐渡地域の左派層に米山氏への反発が強い事の現れ、という側面もあるのかもしれない。その結果が、北部・佐渡の序盤投票率の低さに表れているのかもしれない。

まあ、結果は投票箱が閉まるまでわからないのですが。まだ2週間近くあるんですね…。沖縄県知事選から2年近く経つので、もう感覚忘れてしまっていました。

個人的には、結果的に「沖縄モデル」の全国2例目となる選挙になるので、是非米山氏には勝って貰いたいところですが。


精神論で貧困が無くなるかよ


Google+でざっくり単文で書こうと思ったが、長文になって却って読みづらいのでこっちに上げとく。

沖縄から貧困がなくならない本当の理由(6)貧困の本質
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161001-00064429-okinawat-oki

なんだろうねこのツッコミどころの多い記事は(--;

とりあえず
> 日本全国で600戸級の分譲開発が可能な市場は、東京、大阪、そして那覇くらいしかない。
> 名古屋や福岡でも難しいかも知れない」。
> 2012年以降の那覇は東京、大阪に次ぐ第3の経済圏というくらいの勢いがある

えーっと、これ、どこ情報だよ。あ、マンションの開発担当者ですか。
とりあえず、私ついこの間名古屋は大阪を抜いて第2の経済圏になる日も近いって記事を読んだばかりなんですが。実際、不動産価格の上昇率も名古屋市が全国一で、もう名古屋市内では先行投資の余地は無くて隣の隣な瀬戸市にまで不動産業者の物色が始まってる状態なんですが。逆に大阪は不動産全然売れなくてエロゲ会社が大阪市内に自社ビル2つ持てるぐらい物件余りまくりな有様なんですが。だから橋下一派があんだけ吠えてんでしょ?
なによりまず、この「東京大阪が2大都市圏」という時代錯誤っぷりになんの疑いも持っていないこと。

次に、好景気の要因。要因そのものの指摘はまあ間違ってはいないけど、「アベノミクスによる激しい円安効果」をえらい肯定的に書いておきながら、「民主党政権時に導入された「沖縄数次ビザ」」をどえらいこき下ろしてるんだけど。
ちなみに指摘しておくと、この制度、導入当初は「那覇空港で機中一泊」という抜け道使って東京や京都行く中国人観光客もいたんだけど、その後沖縄県の努力の甲斐あって飛行機から降りて泊まって貰えるようになってるわけね今は。
あと一括交付金は、これ2010年の沖縄県知事選で野党候補の伊波洋一氏(現・参院議員)が公約として掲げたもので、当選後仲井眞知事が取り入れて実現したものなのね。辺野古移設全く関係ないのね。
観光振興にしたって、25年前の大田県政の頃からずっと力を入れてきた分野で、日本政府におんぶにだっこだったわけじゃ無い(むしろ日本政府は何もしてない)んですけど。

こんな事もご存じない?

それでよく、「この景気が沖縄県民の実力によって生み出されたものではない」とか、そんな偉そうな口きけたもんだなおい。

> 県外からの参入障壁が高く

新規事業の利益を本土企業に食われてしまうことが、むしろ問題視されとったんですが。少なくとも、自分が浦添にいた頃は。

> 沖縄社会に根深く存在する、「自分だけが目立ってはいけない」という人間関係への繊細な配慮

んなもん沖縄にねーし…。は? マジで、は? どこの県のこと言ってんの????

> 補助金で社会は再生しない

あんたの話の一体どこに補助金が出てきたの? むしろ、日本政府の沖縄振興策は補助金を使ってない、ってはっきり書いてんじゃん。

なんかもう、文章が支離滅裂すぎて、こっちも箇条書き程度でもこんだけ長いツッコミ文になったんですけど。

とりあえず沖縄の貧困はインフラ未整備に寄るところが結構大きいと思うよ。東京とは違う。
で、インフラ整備しようとすると那覇じゃもう土地が無い浦添や宜野湾は基地が邪魔、だから米軍基地出てけ、って話になってんでしょ。辺野古にしたって、狭い沖縄いずれ発展が名護にまで及んだときに、確実に邪魔になるに決まってんでしょーが。米軍は一度居着いたら簡単に出てかないんだから。

精神論なんかじゃなく。


標的の沖縄


 12年前の2004年8月13日、沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学構内に米軍のヘリが墜落し、校舎の壁に激突した。この時沖国大は丁度前期試験が終わって夏休みに入った直後であり、幸いにも死傷者は出なかった。これがあと数日早かったら、学内には在学する殆どの学生がいたであろうし、その後の展開も含めて想像もつかない大惨事になっていたことは想像に難くない。
 沖縄国際大学は民有地であり、捜査権限は当然のことながら沖縄県警にある。消防活動の義務と権限は宜野湾消防本部にある。この両者は、ヘリが墜落して真っ先に現場に駆けつけ、宜野湾消防は消火活動、沖縄県警は操作活動を始めた。
 
 だがこの後、米軍並びに日本政府によって行われた蛮行を、我々は忘れてはならない。

 この後、当時の日米地位協定に照らし合わせても敷地内に対して捜査権限どころか立ち入り権限すら有しない米軍部隊が、沖国大当局の許可を得ることもなく無断で沖国大敷地内に立ち入り、挙げ句先に来ていた宜野湾消防と沖縄県警を追い出して、事故現場を勝手に封鎖してしまった。
 外国軍が、条約の規定を無視して民有地に無断で立ち入り、しかも日本国の国権たる防災・捜査活動を排除して、日本の民有地を不法占拠してしまったのである。これは、米軍による日本への侵略行為に他ならない

 沖縄国際大学と宜野湾市は直ちに米軍に抗議し、沖縄県も国を通じて抗議を行った。この際、沖縄県は事態が事態だけに、県民を守る為に沖縄県警機動隊を出動させることになるかもしれない旨、日本政府に伝えていた。県民を守るべき立場にある沖縄県としては、当然の判断である。
 だが、日本政府の回答は、米軍の不法行為を黙認せよというものだった。この時の首相は小泉純一郎、内閣官房長官は安倍晋三である。

 この時の模様は、記録映画「標的の村」にも一部出てくる。
 ひたすら無表情に徹する沖縄県警の警察官と、それとは対照的に怒りと憎悪の表情を露わにする沖国大職員。ただ、どちらも気持ちは同じだっただろう。

 米軍所属ヘリの事故は沖縄ではほぼ毎年のように起きていたのだが、この事件の後、沖縄県民の感情は、(県外民の私から見ても)少し変わったように思う。「米軍ヘリ」「ヘリ事故」に対する反応が、それまでとは全く異なるようになった。
 その極致が、2013年のオスプレイ配備問題に対する”建白書”である。尚、この建白書をはねつけたのは、第2次政権首相に就いたばかりの安倍晋三である。
 この建白書の発起人となった翁長雄志那覇市長は、この後自民党を離党して沖縄革新勢力と組み、2014年沖縄県知事選で翁長氏は現職仲井眞氏を破って県知事に当選した。その後の衆議院総選挙、2016年の沖縄県議会選、参院選と、全県規模の選挙ではこの”建白書”派は勝利している。
 その原点が、この沖国大ヘリ墜落事件にあると言ってもいいだろう。

 先に挙げた「標的の村」は、東村高江に建設中の米軍ヘリパッド建設への反対運動を記録した映画である。第1次安倍内閣時の2006年に寝耳に水の話として東村にも沖縄県にも相談もなく計画すらも知らされず建設が始まったということもあるが、運動が大きく盛り上がりを見せだしたのは「ここがオスプレイの訓練場になる」という情報が流れてからである。
 現在、高江で米軍施設工事を警備しているのは、沖縄県警では無い。警視庁や千葉県警をはじめとした、他県から来た機動隊員である。

 本土の人達(私は「本土」という言い方は嫌いだが、敢えてこの言い方を使わせて貰う)は、この経緯を見てどう思うだろうか。
 中国が中国ガと騒ぐより以前に、米軍によって既に日本の国家主権が侵害されているのである。
 
 それとも、「サヨクを叩けるなら日本の国家主権は侵害されてもいい」そういうお考えだろうか?
 それとも、「サヨクの発信する情報は正しい情報ではない」と言い張って、”ネットの正しい情報”にしがみつくおつもりか?

参考文献:沖縄国際大学「米軍ヘリ墜落事件」
http://www.okiu.ac.jp/gaiyou/fall_incident/


アベノミクスの欺瞞と共産党の代替政策


世論調査によると、「安倍政権下での改憲反対」という人は、7割にも達するそうです。にも関わらず、参院選では(野党がだいぶ巻き返してきたとは言え)未だに自民党優位が続いています。
何故でしょうか。
結局の所、”アベノミクス”がうまくいっている、と多くの日本人が騙されてしまっている為です。
参考:

結論から言うと、”アベノミクス”で成功したのは、第1の矢「金融緩和」と、番外編の「官製春闘」のみです。第2の矢(財政出動)は東北復興の遅れに象徴されるように大失敗、第3の矢に至っては実行以前にそもそも中身がありません

では”アベノミクス”とはそもそも何だったのか。整理しましょう。

アベノミクスとは、そもそもは2012年総選挙でアベ晋三がブチあげたリフレ政策(金融緩和)の事でした。この時点でリフレ政策の意味を理解していなかったアベ晋三は街頭宣伝で「私のこの演説だけで、何人の雇用が救われたと思っているんですか!」と叫んでいましたが、いくらなんでもアベ晋三の演説が経済政策になるはずがありません。金融緩和とそれに伴う市場マインドの向上が目的でした。

しかし、金融緩和だけではどうもダメだということが早々に判明しました。
金融緩和というのは、これまでも散々詳しい方から説明がなされていますが、ざっくり簡単に言ってしまうと「モンエナ飲んで仕事する」のと一緒です。
飲んだ瞬間は効果があります。何回かは効果があります。しかし、だんだん通用しなくなってきます。乱用すると、体に深刻な負荷がかかるようになって来ます。

ですので、金融緩和ばかりに頼っているわけには行きません。これは、リフレ派筆頭の黒田日銀総裁ですら、早々に認めていることです。

しかし、自民党内からはまともな経済対策が出てきません。そこで官邸は、野党に救いを求めました。これに積極的に応じたのは、当時「第3極」ともてはやされていた日本維新の会やみんなの党(※どちらも今は存在しません)でした。が、結局自民党内から出てくる案と大差ないものでした。
結局、官邸は自民党から出てきた案をベースに、「3本の矢」なる経済対策を打ち出しました。金融緩和を1本目と位置づけた上で、第2の矢として財政出動(要するに土建公共事業)を行い、3本目の矢は「今から考える」という内容でした。

第2の矢(財政出動)は、ただでさえ旧態依然な土建公共事業へのバラマキ政策の域を出なかった上に、当の土建業界は業界の衰退を見越して業態転換・人員整理を進めていた為、自民党からの突然の大量発注に対応できませんでした。
しかもこの当時、東北地方は東日本大震災の復興事業がようやく緒についたばかりで、土建業界はそちらにリソースを全面的に振り向ける予定でしたが、自民党の要らぬ横槍で東北向けのリソースが割かれてしまいます。さらに自民党政権は2020年に東京五輪を実施して東京大改造を行うという天下の大愚行を決めてしまい、人手不足の中東北復興と東京五輪という2つの巨大事業がぶつかり合うという大惨事になってしまいます。結果、東北の復興は遅れに遅れました。

これが第2の矢の実態です。

さらに酷いのが、第3の矢です。

この第3の矢の内容は「有識者」による諮問会議などに委ねたのですが、思惑や利権がぶつかり合って大紛糾し、結局なにも決められませんでした。

これ以上書くことはありません。そのレベルの酷さです。

敢えて書くならば、議論の過程で出てきた「労働規制の緩和」を口実に、労働者派遣法の改悪・特許発明者からの特許権利剥奪・残業代ゼロ法・解雇の金銭解決といった”労働者虐殺政策”を次々と打ち出してきたことでしょうか。
このうち、労働者派遣法の改悪は、派遣労働者を守る為の「みなし雇用義務規定」を撤廃する、という内容でしたが、そのみなし雇用義務規定が施行(実際に法律が有効になる)直前の2015年9月10日に、強行採決によって国会を通過してしまいました。
(殆どのTVメディアはこの法案のことを無視したので、未だに知らない人も多いです。)

番外編:官製春闘

安倍政権がまだ始まって間もない頃、官邸が野党も含めた各党と懇談する機会を設けました。共産党もその中に含まれていました。共産党は従前から「大企業は内部留保溜め込みすぎだから、賃金として還元しろ」という主張を行っており、経済同友会に志井委員長が申し入れるということも行ってきました。共産党はこれを念頭に、政府としてこれをやってみてはどうかと提言しました。
これに飛びついたのが、麻生副総理兼財務相です。直後のぶら下がり会見で、共産党からこんな提案があったと公表しています。
さらに、衆議院予算委員会で共産党の笠井亮議員がこの件を取り上げ、先の麻生副総理は「内部留保を賃金に回すべきだ」と、笠井議員の主張を全面的に認める答弁をしています。

参考:◎共産党と自民党が一緒に賃上げ “歴史始まって以来”と麻生副総理~トヨタで生きる http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-960.html

この後、菅官房長官や甘利経産相らが実際に財界に「春闘で賃上げ要求に応じるように」経団連に要求。この年の春闘は大手メーカーほぼ全てが満額回答に近い賃上げを行い、夏のボーナスの大幅アップに繋がりました。
これがいわゆる、「官製春闘」と呼ばれるものです。

この件を以て、大手企業の社員の中には「安倍さんのおかげでボーナスが上がった」と思い、自民党支持に走ってしまっている人も多いと聞きます。
しかし、そうではありません。少なくとも、「安倍さんのおかげ」ではありません。よしんば実行したのが自民党政権だとしても、地ならしをし提言をしたのは、共産党なのです。

共産党の経済対策

では、その共産党の経済対策とは、どういったものでしょうか。
今回、主要野党4党(民進・共産・社民・生活)が共通政策を発表しているので、それと被る部分も多々ありますが。
ざっくり言うと、「経済の基礎体力を付ける政策」です。

”アベノミクス”がモンエナなら、共産党の経済政策は漢方薬です。

労基法すら守られない(※法律が守られてない時点で法治国家の体をなしていないのですが)社会を正し、不公正な労働・下請け慣行を是正する。
とりあえず大企業や既成資産を持っている人に収益が集中してしまっている現実を直視し、収益を上げているところから必要な財源(税金)を頂く。
税金の使い方も、ただ胴元にバラ撒くだけの自民党式のやり方はやめて、ベースになる人(人材)を育てる政策に転換する。特に、高等教育。高度人材育成の為に、金持ちしか大学に行けないような社会をヤメる。才能のある人は親の所得に関係なく誰でも高等教育を受けられるようにする。その為にまずは月額3万円の給付型奨学金を創設し、財源が確保出来次第順次引き上げていく。

はっきり言って、即効性はありません。しかし、必要なことです。
バクチみたいな”景気対策”で急激なV字回復を狙うよりも、社会経済の基礎体力を付けていく。政治の力で、それを後押しする。それが共産党の経済対策です。そしてこの基本趣旨は、民進党始め共闘派野党との共通政策にも概ね取り入れられていることも申し添えておきます。

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Twitterで140文字にまとめるつもりが、随分と長文になってしまいました。最後までご精読ありがとうございます。
そして、何卒、”アベノミクス”の欺瞞と、代替政策の存在に、気づいて頂きたいと存じます。

あと、自民党か公明党の広告が出てきたら、クリックしてやって下さい。笑い話のネタと僅かばかりの荒野草途伸の収益になりますので。

20160705すやま


リーマンショックと連合王国EU離脱の違い


 本来わざわざ説明するまでも無い事の筈なのだが、「伊勢志摩サミットで安倍さんが言ったとおりのリーマンショック級の危機が起きたじゃ無いか!」とかほざくバカウヨが現実にいたので(ネットで無く、本当の現実)


一応説明しておく。
(※「はがない」は「はがき」の打ち間違い、本題とは関係ないので無視して良い。)

 リーマンショックとは、米国の金融機関でサブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)の過剰貸出による焦げ付きが深刻化し、遂には金融最大手の一角リーマンブラザーズが倒産するに至って金融市場に不安が拡がると共に資金供給不足に陥り、世界恐慌状態になった事件のこと。

 一方、今回の連合王国(通称イギリス)EU離脱は、純粋に政治的な問題。(この時点で既にリーマンショックとは全くの別物。)事前予測で残留派優勢と伝えられていた為一時的に為替がリスク回避の方向に走ったが、アルゴリズム取引の自動判断による反対決済の範疇を出ていない。各国中央銀行が対応することは目に見えている為、市場は徐々に落ち着きを取り戻している。元の相場まで戻ることは無いにせよ、今の段階で世界恐慌というには到底ほど遠い。

 正しい知識を身につけて、くれぐれもバカウヨや自民党信者が流すデマに惑わされないように願いたい。


野党共通政策システム構成図


野党共闘、特に主要4野党が共通政策を掲げて巨大与党に挑むのが、2016年参院選の構図である。とは言っても、4野党が100%同じ政策で統一しているわけでは無く、この辺りをどう説明したものか。思案に暮れていた。

とりあえず今日こういうのを思いついたのだが


まあ、普通に考えて間に合わない。(やれたら面白いとは思うのだが)

なので、とりあえずシステム構成図っぽく、4野党の共通政策と個別政策を図にまとめてみた。

20160617野党共通政策システム

SE(特にMicrosoft系)なら割とわかりやすい図だと思うのだが、SE以外にはこういう図はたぶん馴染みが無いので、どれだけ伝わるかはわからない。

尚、共通政策とは

4公約
安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回
アベノミクスによる国民生活の破壊、格差と貧困の拡大の是正
TPPや沖縄問題など、国民の声に耳を傾けない強権政治に反対
安倍政権のもとでの憲法改悪に反対

15法案
平和安全法制整備法廃止法案
国際平和共同対処事態法廃止法案
介護職員等処遇改善法案<介護・福祉職の賃上げ>
保育士処遇改善法案<保育士の賃上げ>
児童扶養手当法改正案<児童扶養手当の拡充>
労働基準法改正案<残業時間の上限規制>
畜産物価格安定法改正案<肉用牛・豚肉のコスト補償>
被災者生活再建支援法改正案<被災復興住宅支援金の上限引き上げ>
民法改正案<選択的夫婦別姓制度>
性暴力被害者支援法案
LGBT差別解消法案
政治分野における男女共同参画推進法案
法人税法改正案
会社法改正案
金融商品取引法改正案

である。

(参照:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-05/2016060501_04_1.html

図面はともかくとしても。
政策の中身は、”アベノミクス”なる「三本の矢」「新三本の矢」「これまでと異なる全く新しい~~」と殻が変遷しながらも中身がnullのままの経済政策を恥ずかしげもなく掲げている自民党よりは、よっぽど立派な政策だと思いますが。

まだ耳を塞ぎますか?