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土日はビラ配りしてました街宣出来ませんでした代わりにWebに上げました


 「減税」問題で世の中がいろいろざわついているので、街頭でこの問題を訴えるのに時宜にかなった週末だったはずで、原稿も用意していたのですが。
 2万枚のビラが届いてなるはやで配らなければならないので、週末(木~日)はずっと(バスで行ける範囲で)ビラを配っていました。なんとか3千枚弱配りました。

 折角原稿を用意したので、blogには上げておきます。
(今月前半の原稿と一部内容が被りますが。)

こんにちは。無所属メガネの荒野草途伸です。

 減税と言えば企業減税というスタンスだった岸田政権が、所得税減税をついに言い出しました。
 我々が減税は持てる者しか得をしないと言い続けた結果なのかどうかはわかりませんが、低所得世帯に対する給付もするとは言っています。
 ですが、この給付も、減税も、あくまでも一時的なもので、おそらくは1年限定と言われています。給付になる基準はよくわかりません。
 しかも、世帯単位の給付という旧来の制度からは全く抜け出せてはいないのです。
 その所為で所得税減税は世帯所得によって減税額が複雑な計算になるとも報じられています。

 必要なのは、個人単位での給付政策です。
 公平な支援を提供し、社会全体の活力を高める為にも、個人単位の給付政策を展開し、誰もが機会を持ち、経済的に安定した未来を築けるようにすることが不可欠です。

 3年前にコロナ対策の一律給付金というものがありました。この時いろいろ問題点は出ましたが、殆どが給付が世帯単位であった事に起因するものです。
 そもそも受け取っていないという人が結構多いです。本当に必要な人にお金が行き渡らない、或いは一番お金を使う若い人に現金が渡らずに消費に繋がらなかったという実態もあります。
 世帯単位で給付した為です。

 ですから、給付するなら世帯単位では無く、個人単位にしなければなりません。

 また、減税に関しても問題大ありです。
 期間限定で、しかも法改正が必要だから早くても6月という話になっています。実際には6月に所得税が減る保証もありません。会社の経理の対応が追いつかなければ、再来年2月の確定申告還付を待たないといけない可能性すらあります。

 また、そもそも論として、減税のメリットはお金のあるところにしかない、という大問題があります。

 所得税も法人税も、お金を貰った分にしか課税はされません。
 多めに貰っている所からお金を頂戴して、生活を底上げし制度整備をし、あわよくば収入収益を増やせるようになって貰う。それが、本来の政治の役割のはずです。

 しかし、減税というのは考え方が真逆です。

 使い方がおかしいという問題は確かにあります。でもそれは、正しく使わせるように国民が監視していくのが民主主義国家のあり方であって、税金そのものを無くせというのは筋が違います。
 税金は年貢ではありません。なくせば困るのは、生活弱者です。必要なのは支援政策であって、減税ではありません。

 低所得者に必要なのは減税では無く給付です。税金が減っても現金が無ければ何も出来ません。
  中所得者でも、人生をやり直そうと思ったら現金が必要になります。
 減税で恩恵を受けるのは、既に持っている人だけです。減税では無く個人単位の恒久的な給付政策で支援していくべきです。

 ですから、敢えて強い言葉を言いましょう。
 減税は政治の逃げです。

 また、減税措置を行えば、事務手続きに変更を加えなくてはいけなくなります。
 給与計算を担う経理担当の人や経理システムを手がけているシステムエンジニアは、また余計な超過労働を強いられることになるでしょう。たった1年の減税の為に。
 ただでさえ、インボイス対応で経理の業務量が増大して超過勤務を強いられていると、不満が出ている状況にも関わらず、です。

 労働時間規制は、過労死や過労障害が続発し、労働者の生命と健康が脅かされたことを受けて、今から5年前に労働者市民の強い強い要求によって、ようやく実現したものです。
 労働者と市民の声が強い要求と圧力の結果、これらの規制が実現したことを覚えておかねばなりません。

 政治の使命は、国民の命と生活を守ることです。しかし、岸田政権にも自民党にも、その基本的な責任を果たさない姿勢が露骨に表れています。
 経理やITだけではありません。大阪万博に関連して、超法規的措置で労働時間規制を適用外にするなどと言う愚かな発言が出ました。
 命と生活を守る為の施策をしない。折角作っても潰してまわる。それが、今の政権であり、与党です。

 またIT、情報システムに関して言えば、減税するならそれに伴うシステム改修も必須になってしまいます。
 実際に内容が決まるのは法改正後らしいので、年末か、最悪年明けの通常国会で決まるという話になります。
 仕様もわからない状態で改修に着手は出来ません。なので、改修期間、半年もありません。でも、法律で決められてしまったら、会社の都合で延期は出来なくなってしまいます。

 徹夜させるつもりでしょうか?
 精神論で徹夜しろとか言うつもりなのでしょうか?
 ようやく労働時間が減って人が集まるようになってきたIT業界を、またブラック職場筆頭に戻すつもりなのでしょうか?
 徹夜で作ったシステムなど、不具合が起きるに決まっています。私もITでやってきた人間なのでよくわかります。

 ちなみに、そうやって精神論で煽り立てている人達の1つが、政府自民党です。
 マイナカード関連の改修作業。朝の4時まで残業させていると、そんな事を誇らしげに語るような、そんな連中です。

 伝統的家族観が支配する奴隷労働の社会に戻るか。
 私達の仲間がこの10年で勝ち取ってきた社会と政治の進展を維持発展させていくのか。
 今、岐路に立たされています。

 必要なのは、生活と雇用環境、経済に対する本物の支援です。
 勝ち組しか得をしない減税では無く、本物の支援を。精神論に基づいた国威発揚では無く、本物の支援を。
 そして、やり直しのきく社会の実現を。この言葉を以て本日は締めくらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

 尚、ビラはまだ1万7千枚残っています。
 配布を手伝って頂ける方がいらっしゃると、とってもとってもありがたいです。

こちらのWebサイトからダウンロードして配っていただいてもかまいません。今は選挙期間中ではないので。


命軽視逃げ出し政治を斬り本物の支援を春日井市と瀬戸市で訴えた荒野草途伸の街頭演説をネット動画用にやり直したもの (別ドメインに飛びます)


 10/9と10/15に春日井市・瀬戸市で街宣活動をした(した)のですが、ネットにあまり書いていなかったので、自宅で撮り直した動画とその原稿をアップしておきました。

 原稿は政治活動用のサイトにアップしています。
命軽視逃げ出し政治を斬り本物の支援を春日井市と瀬戸市で訴えた荒野草途伸の街頭演説をネット動画用にやり直したもの

 正直、動画は苦手です。
 誰か手伝って欲しいです。


めーでー 2023 いん じゃぱん


 実は労働組合というものに入ったことがない。

 ぶっちゃけ、関わったことすら殆ど無く、最初に入ってしまったブラック企業に勤めていたときに(派遣元は沖縄に本社があったので)沖縄県労連にメールで相談したことがあるのと、13年前の沖縄県知事選の際に連合沖縄に軽く挨拶しに行ったことがある程度だ。
 つまり、沖縄の労働組合としか接点が無い。それですら、10年以上前の話だ。

 そういう意味では、メーデーというのは自分には関係の無いイベントだ。

 メーデーの由来は、一時期マルクスの誕生日だという説がTwitterで流れたが、どうもこれは「クリスマスはキリストの誕生日」並みのガセネタだったようだ。

 現在では、この説が主流らしい。
「メーデーの由来は、1886年5月1日にアメリカの合衆国カナダ職能労働組合連盟が8時間労働制を要求して行ったストライキがきっかけとされています。その後、世界的に毎年5月1日がメーデーとされており、労働者が団結して権利を要求する日となっています」
 ──Bing検索を元にしたchatGPTによる回答。

 (但し、フランスが起源だという説もどこかで見たような気がするので、この説が本当に正しいかはわからない。)

 興味深いのは、アメリカ起源説を採れば、労働者が要求していたのは賃上げでも経営権でも無く、8時間労働制だったという点だ。
 今の日本の労働者でも、賃上げよりも8時間労働制の遵守を求める声は大きい。
 言うまでもなく、ブラック企業に潰された身である荒野草途伸は、8時間労働派である。

 5年前のネット労働運動の高揚と”働き方改革”実現要求では、労働者の間でも8時間労働派と、超過勤務手当を当て込んだ長時間労働派が対立した。
 ナショナルユニオン的には連合が長時間労働派、全労連が8時間労働派に組みした。ここだけを見て、20世紀以来の日本のナショナルユニオンの対立しか頭にない専門家からは、この対立構図を連合と全労連の路線対立という問題の矮小化をされてしまった。が、実際には非組織労働者も巻き込んだ労働者同士の利害対立という、1つの歴史の節目だったのだ。

 尚、この”働き方改革”は、超過勤務手当を負担に感じていた大企業経営者の一部が8時間労働派の主張を支持したため、結局総労働時間の規制という方向性でまとまった。が、無償で労に勤しむことを美と考える自民党はこの法案を骨抜きにしてしまい、現在でも尚、長時間労働は根絶されていない。

 この3年間、コロナ禍という一種の世界大戦状態にあったために、労働者も経営者も政治家も、思考がどこか明後日の方向にとんでしまっているところはあるだろう。コロナ禍で長時間労働はむしろ悪化したのだが、それをテレワークのせいにしたがる輩などがいたせいで、何が問題なのかということをみんな忘れてしまっているように感じる。
 しかし、本気でアフターコロナを目指すのであれば、日本が抱える構造的問題である長時間労働の問題、それが今なお改善されていない現実に目を向けねばならない。

 メーデーというのは良い節目だろう。労働組合とか、そんなのは関係なく。

 


「リスキリング」と言いますが


 リスキリングという言葉は、まだあまり知られていないようです。自民党の岸田政権が突如言い出した言葉なので、知れ渡っていないのは当然と言えば当然です。
 似たような内容としては「生涯教育」「社会人教育」「職業訓練」、と、過去に何度も出てきています。

 私は、用語の選定は別として、社会人になってからの学び直しは必要だし、政府がそれを支援するという理念自体は賛成です。
 しかし、自民党にそれができますか?
 という疑念を投げかけざるを得ません。

 3~4年くらい前に氷河期世代を支援するという話が出た際にも、自民党サイドからは職業訓練を柱とすると言う話が持ち出されて、「それじゃない!!!」と猛反発を買った経緯があります。
 何故反感を買ったかというと、氷河期世代が「報われてない」のは、何も教育の機会がなくてスキルが低いからではなく、むしろ大学や専門学校を出てそれなりに学やスキルがあるのにそれに見合った報酬や待遇を得られていない、という不満があるからです。(※ここ、敢えて現在形にしました。)

 さらに言えば、その職業訓練支援の内容も、受講者を支援すると言うよりは教育事業者や派遣業者に新しいビジネスチャンスを与えるものでしかなかった、というのもあります。
 民間に任せれば民間の需要をくんだ訓練メニューを考えてくれるだろうという思惑があったようですが、ぶっちゃけ実態を知らない者の浅はかな考えです。教育業者は現場の需要なんか全くわかっていません。そして自民党は、業者丸投げです。

 例えばITの現場でいえば、「SEが足りない」というのは20年前から言われていますし、これは事実です。ところが、そこで人を育てようという事を外の人に言うと、国でも民間でも「プログラミング教育」をはじめ出すんですね。
 プログラミング教育で養成されるのは、「プログラマー」です。プログラマーも不足しているとは言われますが、高い給料出して人が集まらないほど不足しているわけではありません。「プログラマー」で求人出して人が来ないならそれは単に給料が低いからです。
 慢性的に不足しているのは「SE(システムエンジニア)」です。顧客の要求を理解して、出来ること出来ないことを峻別して、システムを設計出来る人。あるいは、プログラマーを管理する人。プログラマーの代わりに顧客と折衝する人。日本の場合、こういう人がずっと足りていません。
 もちろん、SEには基礎的なプログラミングの知識が必要です。でも、それだけでは事足りません。というか、その程度の話ならコンピュータ系の学科出た新人でも十分知識あります。(そしてそれをやらせて大失敗したのが2000年代初頭です。)
 今社会人教育として必要な教育内容は、そこではないんですね。

 専門に関わる話なのでつい長々と書いてしまいましたが。自民党政権はもう10年もこういう「違う、そうじゃない」ということばっかやらかして、時間と予算の無駄使いを繰り返しているんです。
 こういうの、何もITの分野に限った話ではないと思います。

 今回もまた、「リスキリング」と看板だけかけ直していますが、具体的に何のスキルをReするおつもりですか? と言いたくなります。
 しかも、もう参院選から5ヶ月経ちますよ? 何でまだ具体的な中身がないんですか。

 では学び直しを実現するには、代わりに何をすればよいか。
 必要なのは、「時間」「お金」「調整者」です。

 時間。どんな訓練メニューを用意したって、受講者が時間を確保できなかったら話になりません。8時間労働という原則が守られていれば時間の確保は難しくないのでしょうが、それが出来ていないのが日本の現実です。
 ちなみに、4年前に成立した「働き方改革法」はまだ抜け穴があって、それを修正するよう付帯決議で決められた見直しの時期に来ているんですが、そういう話いっさいありません。

 お金。これは出し方はいろいろありますが、1つだけ間違えてはいけないのは「支援すべきは受講者(労働者)であって、業者ではない」ということです。

 最後に、調整者。現場と教育機関を橋渡しする人が必要です。
 そういうのも民間というか有資格者にやらせればいい、と言うのも一つの考えですが、ただそれをやって失敗し続けてきたのがこの30年です。ある程度行政の力を活用するのが賢いやり方です。
 ただ行政は行政で、今とんでもない人手不足ですし、ところによっては実務を低待遇の非正規職員が担っているという役所もあります。これを是正しないと話にならない。
 
 はてさて。このお金・時間・調整者の3つ、自民党政権が用意できるんでしょうか? 私は無理だと思います。
 それらを用意できる政権に交代させる。そういう時期に来ているのです。


消費税減税では無く現金給付を行うべき理由


 消費税の件でTwitterで吠えたので、現時点での自分の見解をまとめておく。
 理由と題に書いたので、まずは理由を列挙しておく。

・恒常的な現金給付で社会の安定を図るべき。
・生活課税である消費税の税収は全額生活支援に充てるべき。
・財源を所得税に頼ると高額所得者がデカいツラをする。
・消費税減税は低所得者に恩恵がない。
・消費税の逆進性は1980年代のデータを元にした話。

 以下、各項目についてそれぞれメモ書きを付しておく。

・恒常的な現金給付で社会の安定を図るべき。

 2020年の一律10万円給付は失敗などではない。意味が無かったと叫んでいるのは自民党とその周辺だけ。多くの調査結果で生活支援という意味では効果があったと結論づけている。

 日本は起業が少ない挑戦者がいないと昔から言われますけど、生活の保障が無いのに誰が挑戦なんかするか馬鹿、としか言い様がないんですよね。

 生活を安定させ、社会を安定させて、初めて経済の安定がある。(※安定しない経済成長など、それはただのバブル、暴走だ。)財政は経済が安定してから立て直しの方法を議論すればいい。(※再建しなくていいとは言わない。)何が成長して何が収入源になるかなんて、最初からわかってたら苦労しませんよね?


・生活課税である消費税の税収は全額生活支援に充てるべき。

 題字通りで趣旨としてはこれ以上書くことが無いので、消費税収を全額給付による生活支援に充てた場合の試算を書いておく。

 2020年並みの10万円給付を毎月やるには、約151億円の財源が必要。全額消費税でまかなう場合、消費税率は76%にする必要がある。(※財務省公表令和4年度収支に基づき、消費税率1%につき2兆円という前提で計算。)
 消費税率を現在の10%税率を維持したまま全額給付に回した場合は、毎月1万3千円給付できる。高額所得者には雀の涙かもしれないが、月7万円で生活している人には1万円は大金である。生活支援という意味では十分意味がある。
 尚、これを課税扱いにすれば、高額所得者からはある程度回収できる。それらは別の生活支援の財源に充てる事が可能だ。よって、維新が主張するようなベーシックインカムの為の年金制度や生活保護制度などの切り捨ては必要無い。現行の福祉制度を維持したままでも定額給付は実現できる。

 ちなみに、給付対象に所得基準を設けるのは、今の日本の制度下では望ましくない。効率が悪く却ってコスト増になることと、それをやっても不公平は解消しないという2点が理由だ。
 市役所で年収判定をするときには住民税課税対象額を用いるが、これの計算には分離課税扱いの所得が入ってこない。配当や証券売買で高収入を得ている人でも給付対象になってしまい、却って不公平になる。
 課税の仕組みを別途考える必要があるが、一律に給付して課税で回収した方が公平である。

・財源を所得税に頼ると高額所得者がデカいツラをする。給付財源は全員負担の消費税の方が望ましい

 デカいツラというのはまあ感情論であるが、高額所得者がいないと生活支援が成り立たないというのは理屈はともかく現実的にあまり望ましいことではない。実際、高額所得者に有利な税制にしないと日本から出て行くと脅迫されて歪な財政社会をつくられた歴史がある。結果論としてはこんな惨状を作られるくらいなら出てって貰った方が良かったし、だからこそお前らなんか要らん出ていきたいなら出ていけ、と言えるぐらいにしておかないとただの貴族制社会になってしまう。
 所得税は教育やインフラなどの社会作りに充てる。生活支援の財源は何らかの形で全員が負担する。このような形にするのが望ましい。法人税は人間ではない存在が払う税なのでまた話が違ってくるが。

・消費税減税は低所得者に恩恵がない

 現在の消費支出が少ないのだから、支払っている消費税額も少ない。だから減税されても恩恵はない。当たり前。
 ちなみに、消費税を減税・廃止しても、生活必須経費である家賃や交通費は下がらない。
 家賃は同じ契約が続く限り上がることはあっても下がることはないのが現実。法律で決まっているわけではないが、それが実社会の現実。それ以前に、居住専用であれば消費税は非課税扱いなので、消費税がなくなっても家賃が下がるわけがない。(在宅勤務やテレワークの普及で今後この居住専用というのが焦点になってくるだろうけど。まあ税率云々とは別問題である。)
 交通費(運賃)は鉄道もバスもタクシーも届け出制(事実上の許認可制)で、消費税率とは連動しない。
 携帯電話や光回線も、総額込みの契約で支払額が消費税率とは連動していないのが実態なので、おそらくは下がらない。

・消費税の逆進性は1980年代のデータを元にした話。

 現在は生活・消費スタイルがまるで違っているので再検証するべき。特に固定費の概念がまるで違っていることに留意しなければならない。

 現在、固定費として大きいのは携帯電話。これが無いと生活にも就労にも支障が出る必須アイテムだが、1980年代には個人向けの携帯電話は存在しなかった。
 逆に1980年代当時は固定費とされていた食費や光熱水道費は、今は所得によって支出額が随分違う。固定などではない。金の無い人間がUber EATS頼んだりしない。
 逆進性云々を論じるなら、家計における固定費が今どうなっているかを精査しないと意味がない。いつまでも1987年と同じ生活をしていると思っているようでは困る。

 ちなみに、悪税とかいうレッテル貼りは、これはもう本当にお話にならない。悪税なら何で先進諸国は軒並み導入してるんですか? としか。

・財政の安定化という意味で消費税を当てにするのは筋が違う。

 生活支援に回せ、という話と被るのだが。

 消費税は生活に課せられる税である。実際にはBtoB取引への課税額も大きいが、生活に課せられる割合が多くて、影響も大きい。だからこそ天動説の如く消費税減税を唱える連中が出てきてしまうのだが。
 ただ、生活課税であれば生活支援に全額回すのが筋であって、税収の安定の為にと言うのはこれは筋が違う。借金が多いから増税したいという話なら、それは応能負担の税を増やすべきである。払える人間が払わないと借金なんて返せないでしょう? 当たり前。

 更によろしくない話として、自民党政権下のこの10年で、消費税が何に使われてるかわからない、敢えて言えばこれはてめえらの利益誘導だろと胸ぐら掴みたくなる使われ方がされてる、という状態が横行している。
 給付の是非とか生活支援のあり方は議論の余地があるにしても、こういう異常な使い方は正さなければならない。


 正直、私は経済や財政が専門ではないんで、いろいろツッコみたくなる人はいるだろう。大いに議論して貰いたい。ただ、一億総中流はとうの昔に終わったんだという事は、くれぐれも忘れないでいただきたい。


デジタル時代の新技術と権利


 ここ数日「AIによる画像生成」が話題になっている。そんな中、mimicという自動画像生成Webサービスが(たぶんこれで2回目だと思うが)騒ぎになって、一部の絵描きが過剰反応するという事態にまでなっていた。
(※mimicは現在サービス停止中)

 mimicに限らずこの手のサービス絡みの騒動は過去に何度か起きていることで、その度に「学習用に画像データを読み込ませることは違法では無い」と指摘されているのだが。わかっていない人が一部にいて、何回言わせる気だとイラッとしたので、Twitterではキツい書き方になってしまった。

 で、この件、mimicの利用規約に対する疑義もあったので、利用規約も確認した。
 こっちは確かに酷かった。この条項違法だから無効でしょ、ってくらい酷かった。

 AIが生成したデータに誰かの権利が付くかのような書き方がされていた。
 そもそもAIが生成したデータには誰の著作権も付かない。AIは人ではないから。人ならざるものが作った著作物は、作ったのがAIだろうがエテ公だろうが、著作権は付かない。(「サル カメラ 著作権」で検索するといろいろ出てくる。)
 誰にも著作権が無いから、「私が描きました」は当然通用しない。
 なのに、AI生成物に著作権が付くかのように記載されていた。

 さらに、その下の条項で、利用者は著作者人格権を放棄するとかアホなことが書いてあった。日本の著作権法では著作者人格権は放棄できないし、そもそもどの法律でも関係なく法で定められた権利を契約で否定することは許されないんですよ。労働基準法で定められた有給休暇取得の権利を契約で破棄させるのは、違法だし無効なんです。
 ちょっとこの規約誰が作ったんだと。契約で全てを支配できると思い込んでんだったら、ファンタジーライトノベルの読み過ぎだぞ。

 とまあ、あまりにも酷い利用規約なので。mimicのサービス停止はこれは当然かな、と思う。会社側がどういう認識かはわからないけど。

 とは言っても、この手のサービスはこれからもどんどん出てくるだろう。中には「週間のび太」みたいなことやり出す奴も出てくるだろうし、そんなことされたらかなわん、というのはさすがに私でもわかる。
 なのだが、現行法ではこれを止める手段が残念ながら、無い。

 この1日考えて、技術的に止める方法として、電子透かしの導入とか、真贋判定AIの構築とか、AIモデルには構築者の個性が出る点をつくだとか、いろいろ方法を考えたのだが。残念ながら足止めや時間稼ぎにはなっても、抜本的解決になるような方法は思い当たらなかった。

 法的には、著作権という制度自体がアイデアや作風画風といった無形な部分は保護しない、という鉄則があるので、著作権の枠組みで考える限りどうしても壁にぶち当たってしまう。

 しかし著作権が限界だから為す術が無いかと言ったら、そうでも無い。工業デザインやプログラムの場合は、著作権も発生するがそれとは別立てで、意匠とかプログラム特許という保護方法が用意されている。意匠や特許ではアイデアやコンセプトも保護される(というよりそっちがメイン)。

 イラストを含めシナリオとか動画とかと言ったコンテンツ分野は、もはや文化芸術の枠組みを超えて産業として成立している。であれば、そういう前提で産業財産権として著作権とは別立ての権利を用意して、そこでアイデアやコンセプトといったものはある程度保護するようにした方がいいのでは無いか。
 もちろん、著作権のような「自動発生・生きてる限り無期限」とはならず、審査した上で期限付、ということになるだろう。ここは特許・意匠も変わらない。

 新しい権利を創設することになるので、国会議員に作れと要求しても1年や2年では出来ないとは思う。が、ほったらかしてたらいつまで経ってもできないので、ハードルが高いとは思うが勉強して要求していく、という事も必要なのでは無かろうか。


”経済安全保障”の範疇に「半導体」があるけどさ


 半導体不足半導体不足言うけどさ。半導体っていうのはシリコンとかガリウムヒ素とかのことでしょ。太陽光パネルだって殆どが半導体製品なわけですし。不足してるのは半導体に電子回路書き込んだチップでしょ。
 と、私は物理学科卒だからどうしても突っ込みたくなるんだけど。

 で、なんで半導体チップが不足してるかというと、日本のルネサスの唯一の工場が去年末に火事で焼けちゃったからなのね。日本だけで無く世界中でオーダーメイド回路のチップ作ってくれる工場がこのルネサスの工場だけだったから、今世界中が代替品探して大騒ぎになってるわけ。
 PCやスマホは汎用チップ使ってるからそこまで深刻な状況にはなってない。

 じゃあ今後日本が半導体チップ安全保障をするにはどうしたらいいかというと、2つ道がある。
 1つはルネサスの工場を2つ作らせること。でもそもそも2つじゃ採算が取れなくて1つに絞ってたわけだから、赤字補填を日本政府がしないといけなくなる。

 2つ目はチップはメーカーが汎用品を使うようにしてオーダーメイド部分はソフトウェアで実装させるように誘導していくこと。今の汎用チップは性能上がってるからリアルタイム処理でも殆どがソフトウェアで出来るはずなの。

 ただ、電子回路とソフトウェアでは作る技術が違うから、ソフトウェア移行するなら技術者育成しないといけない。あとソフトウェアは大型コンピュータ時代の名残で著作権法で保護することになってるから、権利として弱いという問題もある。アルゴリズムや設計思想も含めてソフトウェアを保護する新たな仕組みが必須になってくるのね。

 半導体チップ1つとってもこんだけの事やらないと経済安全保障なんていえないわけだけど。自民党政権はそこまで考えてるのかね?
なんか、議員も支持者も中国ガー中国ガーとか勘違いぶっ放してる連中ばっかに見えるけど、自民党。


高速メモ帳から送信


ウクライナより日本の方が危機


https://mainichi.jp/articles/20220212/k00/00m/010/295000c #毎日新聞 #ニュース

 記事では沖縄を中心に書いてるが実際は米軍岩国基地に隣接する山口広島両県も続いて感染爆発が起き、沖縄と人的交流の多い大阪、在日米軍司令部のある東京と続いた。
 日本政府が昨年末に手を打っていれば毎日百人以上も死人が出る事態にはならなかった。

 オミクロン株蔓延の原因は米軍と、早期にアメリカに抗議し対策しなかった岸田自民党政権にある。

 にも関わらず、アメリカは烏滸がましくもロシアを挑発する手段として日本に天然ガスの供出を求めた。そして愚かにも、岸田自民党政権はこれに応じてしまった。日本国内のガス料金も石油価格も上昇が収まらない状態だというのに。

 岸田自民党政権は、超えてはいけない一線を越えた。


オタクの間で石油王とか流行ったのも今は昔


 「脱石油」って、環境問題(脱炭素)という意味もさることながら、生活・産業保護という観点からも進めていかなければ行けないことだと思う。

 鉄道の無い地方だと、テレワークの出来ない職場は車運転しないと通勤も出来ないし。
 漁業とか、養殖出ない船出す漁業だとだいぶ前から重油を魚に変えてる産業とか言われてるらしいし。

という事を、このニュース見ててふと思った。


ガソリン高騰で異例の補助金 スタンド店頭価格に変化は?
TBSNEWS 25日 14時33分

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4455741.html


ガソリン高騰抑制 岸田政権異例の一手 本当に値段下がるのか
毎日新聞 2022/1/25 21:03
https://mainichi.jp/articles/20220125/k00/00m/020/255000c

 13年ぶりの施策らしいけど。
 13年前というと、自分はまだ沖縄にいて、プリウス買った直後だったなあ。
(※ちなみにプリウスは高蔵寺引っ越す前に売り払いました。高蔵寺なら車無くても生活できると思い込んでたので。)

 琉大の同級生と集まって話すと、100%ガソリン価格が話題に上ってましたね。 
 沖縄本島にさっさと鉄道引いてれば、生活面ではそこまでガソリン価格が影響することも無かったんだろうけど。

 頭疲れてるから、久々の投稿なのに、あんまよく文章まとまらないね。さっきまで寝てたし。
 と思ったら、今確認したらそんなに久々でも無かった。いつの間にか一文書いてた。

 だいぶ疲れてるね

 


岸田聴くだけ内閣は何ヶ月保つか


 日本国の内閣総理大臣が交代した。新総理は所属する自民党の総裁選の際しきりに「新自由主義からの脱却を訴えてますので!!」と、その言葉だけ聞くとまるで共産党かと思うようなことを叫んでいた。
 ではその新自由主義とは何か。正確には、新総理のいう新自由主義とは何なのだろうか。   

 経済学で言うと、新自由主義とは数理理論に基づきつつケインズ経済学に対抗しようというアメリカの現代経済学の潮流の1であるらしい。
 同じく複雑な数学を駆使する金融工学と相性が良かったことから、その現実社会への応用と繁栄は必然的に金融資本主義と軌を一にすることになった。

 結果、一言でいうと「金のない人間はプレイヤーにすらなれない」という悲惨な現実が世界中を席巻し、先進国ですら貧困が蔓延する事態を生んだ。 

 左派勢力、とりわけ日本共産党はこの状況を揶揄して「新自由主義体制」と激しく攻撃した。
 途中、自分たちと敵対するものに何でもかんでも「新自由主義」のレッテルを貼るという脱線もあって、国民一般からは新自由主義の意味が分かりづらくなってしまった。

 が、2010年代半ば頃から、新自由主義を信奉していた資本家サイドからその矛盾に気づく者が現れ、理論・実践とも見直さなければならないのではないかという機運が生まれた。
 2014年にトマ・ピケティの「21世紀の資本」が大ブームになったのはその典型例と言えるだろう。
 その結果、それまで日本の既得権益層が好んで唱えていた「結果の平等より機会(チャンス)の平等を」という理屈は、前提条件として「資本の平等(=結果の平等)」が必要である、という認識が浸透し始めた。
 「21世紀の資本」で数理的に証明された事柄の一つでもある。

 新自由主義にしろ共産主義にしろ、結果の平等を無視することなどできないのである。

 さて、新しい総理大臣殿は、この件についてどのような認識でいるのだろうか。
 自民党総裁選のさなか、一般学生から教育の在り方についてと割れたとき、彼はためらうことなくこう答えた。「結果の平等より、チャンスを平等にする。こうしなけれなりません!」と。

 彼が叫んでいた「新自由主義からの脱却」とは、一体何なのであろうか?

 元々言う事がコロコロ180°レベルで変わる、言葉に重みがない人物なので、いちいち言葉尻をあげつらうこと自体が無駄なことなのかもしれないが。