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とりあえず、1月の重要選挙をメモっておく


二日動いただけで、一日寝てもまだ回復しないレベル疲労困憊の荒野草途伸です。健常人のようには行かない。

さて。年が明けたのでもう2016年です。
1月は、いきなり大きな地方選挙が2つあります。

1月17日告示・1月24日投開票
沖縄県宜野湾市長選挙

1月24日告示・2月7日投開票
京都府京都市長選挙

です。

どちらもアベ派対反アベ派が激突する超重要な選挙ですね。

宜野湾市長選は、現職の自民党市長(無所属という扱いになっていますが、元々自民党の衆院議員だったれっきとした自民党候補者です)に、一昨年以来翁長県知事を中心に保守系から社民・共産まで結集する「オール沖縄」が挑む構図です。オール沖縄側の候補予定者は、志村恵一郎氏。父親は自民党の沖縄県議で県議会議長も務めた人で、その辺りの事情は翁長知事と少し似ています。
「だったら、自民vs自民ってことじゃん」と思う人がいるかもしれませんが。まあ、それが今の沖縄です。真っ当な自民党の人はアベ官邸よりも共産党と組む時代なんです。
…ええ、その辺の経緯というか歴史をまとめて書くって去年言って、まだ全然書けていませんね私。はい、1冊の本にまとめるとか大きく風呂敷広げてしまってあれもこれもと書く内容が膨らんでしまったので、一度整理して書けるところから順次書いていくようにします。

ええと、私の事はいいです。1/24は、宜野湾市長選です。
現職の佐喜真市長のことは、書くとまあそれだけで中傷ビラが一枚出来上がるだけの内容になってしまうので、とりあえず一言だけ。なにがディズニーランド誘致だ、経営難に陥って労働争議まで抱えてるオリエンタルランドにまで迷惑かけてんじゃねーよ。

対抗馬の志村氏は、むしろ怖いくらい手堅い印象があります。…まあ、元県職員だし、当然か。
Webサイトは開設してないみたいですが、Twitterのアカウントは昨年作成されました。

志村恵一郎・Twitter:
https://twitter.com/GinowanShimras

更新してるのは若いスタッフの方のようですね。うん、(スタッフ)って一応書いといた方がいいと思う。

そして。奇しくも宜野湾市長選の投票日に告示されるのが、京都市長選挙。

京都と言えば、全国でも最強クラスの共産党の地盤です。特にここ数年全国的に共産党が伸張している事もあって、京都の共産党はかなり勢いづいています。昨年4月の統一地方選では、京都市議会選で第1党まであと一歩という所まで迫っています。
その共産党は、本田久美子氏という元京都教育センター事務局長の人を擁立する予定です。教育センターという事は、元教員かな?

対する現職市長の門川大作氏。この人も市長になる前は教育長だったはずだから、やっぱり元教員か? 教員対決か。
この門川市長、支援する政党は自民・民主・公明の3大政党ですが、門川氏自身が安倍内閣の政策諮問会議に名を連ねるなど、安倍政権との親密ぶりは半端じゃありません。敢えて言ってしまえば、現在のアベ失政の責任の一端をこの門川市長も担っているわけです。まあ門川市長が参加してるのは教育関連の会議なので、経済はあまり関係ないと反論されるかもしれませんが。しかし、門川市長が「アベ派」であることに疑いを差し挟む余地はありません

アベ派の門川市長と、反アベ派の本田氏。この二人の激突になる模様です。

地域政党の京都党がおおさか維新と組んで候補擁立の構えを見せていたらしいですが、どういう事情かはわかりませんが結局候補擁立を断念したらしいです。おおさか維新と組むという話が出た辺りからなんか話がおかしくなり出したように傍からは見えるので、官邸辺りから圧力でもかかったんですかねえ。いや憶測ですけどね。おおさか維新はアベ派の野党ですから。そういう憶測もしたくなりますよ。
さらには、先週には京都選出の福山哲郎参院議員が「共産党と徹底的に闘う!」とか発狂し出す始末。いや、連合京都にそう言えと迫られての発言らしいですが。連合京都にまで官邸の圧力がかかってるんですかね。そういえば、前回の参院選で、「民主党の候補者が共産党に負けそうだから、自民党から票を回してくれ」という依頼があったという、自民党関係者の証言が話題になってましたねえ。そんなに自民党の衛星政党になりたいなら、おおさか維新よろしく「きょうと民主党」でも作ればいいのに。

とまあ、それはさておき。
本田氏は、WebサイトもTwitterアカウントも用意されてます。

Web:
http://www.kyo-mannaka.jp/

Twitter:
https://twitter.com/HondaKumiko2016

ざっと見てみたら、文章長いねー。自分も人のことは言えないけど(苦笑)。いや、京都府知事選のときの尾崎候補のサイトみたいなの想像してたから。
しかし内容はしっかりしてるし、これおそらく本田氏が自分で書いた文章なんだと思う。ゴーストライターとかじゃ無くて。

自分は雇用・経済にどうしても目が行きがちなので、そっちの文章に目を通してみると。

『「公契約基本条例」の中に最低賃金規定の保障を明記します。ダンピング防止により、元請けの経営を守り、「京都市の発注は、だれでも、どこでも、最低1,000円以上(時給)」の賃金を保障し、安定した良質な雇用を生み出します。』

最近新しい労働運動として注目を集めている「AEQUITAS /エキタス」が掲げている、「最低賃金1500円」「中小企業に税金回せ」と似てますね。まあ、1500円じゃ無くて1000円ですが。今の京都市の体力だと、まだそれが限界ということなのでしょうか。

あと、行動カレンダーがちゃんと公開されてます。
https://calendar.google.com/calendar/embed?src=kyotomirainet%40gmail.com&ctz=Asia/Tokyo

選挙追っかけはこれでやりやすくなるね!
自分は体調その他の理由で行けるかわからんけど…。

ああ、メモ書きのつもりだったのに、結構がっつり書いてしまった…。


「派遣法改悪案」は「ブラック企業支援法案」


 労働者派遣法に関して、先週末に野党の要求を呑むとかいう情報が出てきて「ホンマかいな?」と様子見してたら案の定、修正もへったくれも無いそれどころか8日に採決という情報が入ってくる、もう大混乱状態である。

 要するに、金曜日に大阪のバラエティー番組に出演して遊んでいたアベ晋三が土曜日に帰京して「派遣法を採決してから翌週に安保法制を」(修正は一切無し)という指示を出したらしい。
 ほんと状況わかっとんのかと思うが、まあ所詮、2014年雪害で山梨封鎖状態になった時に支援者と料亭で天ぷら食ってたような輩だし、ほんと何も理解していないのだろう。
 派遣法の何がいけないのかも、理解していないし、そもそも理解する気が無いのだろう。

 安保法制に対する国会前集会への反応を聞いていると、どうやら自分の目の前でなんかやられるのはそれなりに効果があるらしい。
 だったら俺も、東京まで出てアベ晋三の目の前で労働者虐殺政策撤回を迫るしか無いのだろうか。

 まあ、それは今夜中に検討するとして。

 とりえあず、Twitterでうpしたと告知したビラ2枚

http://bunsyo.kouyaxatosi.info/img/201508kxzihou.pdf
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/img/201509kxzihou.pdf

 これ、PDFなので、第二号の本文の内容をBLOGに転載しておく。
第一号はBLOG転載済み。)


「派遣法改悪案」は「ブラック企業支援法案」

 9/10の日経新聞1面に「残業代ゼロ法案」(通称:過労死促進法案)は次の国会に先送り(※この情報自体は先月半ばに既に出回っていたはずなのですが…。)という記事の中で、しれっと「労働者派遣法の可決は9/10」という内容が記されておりました。

 日経新聞というと、財界経団連の機関誌で、アベ自民党が推進している「アベノミクス」を全面支持しています。
 そして「労働法制改革はアベノミクスの3本めの矢である」として、労働者虐殺政策でしか無い労働法制改革(労働者派遣法、残業代ゼロ法、解雇要件緩和、特許権の会社帰属化、等)を全面支持しています。

 そんな日経新聞なので、派遣法審議に関わる自民党の重要人物から何らかの情報を得て書いたのでしょう。少なくとも、自民党は9/10に「可決」を狙っているようです。
 アベ自民党は、派遣労働者を生涯奴隷として縛り付けておく為の法案を、取り下げるどころか数々の欠陥指摘も無視して可決させる準備に入ったようです。

 労働問題に詳しい弁護士で、ネット上でも数多くの情報発信をしていらっしゃる、佐々木亮弁護士という方がいらっしゃいます。その佐々木弁護士が、先日Twitter(@ssk_ryo)でこんな事を仰っていました。
附則9条問題があまり話題にならない・・。マニアック過ぎたか・・。:【マニアック】派遣法案附則9条問題の解説と迫る強行採決の危険!(佐々木亮) – Y!ニュース   Twitterに飛びます→

 付け加えれば、付則9条だけでは無いのです。例えば、最大の焦点となっているみなし雇用義務制度の適用条件には、付則でこんな内容が書いてあります。
「但し専門的業務に携わるものを除く」
 しかも明文では書かれていません。C言語のポインタでも使っているかのようにあちこちの条文にジャンプして、ようやく内容がわかるようになっているのです。
 まさにアベ自民党の国民を騙す姿勢が凝縮された条項です。
←(派遣法の複雑さを解説した記事です。)
 他にも、わかりづらい言葉でどうとでも解釈出来るような文章が並んでいて、ブラック企業経営者なら平然と自分の都合の良いように利用できる条文がたくさんあります。この先不利益な扱いを受けた派遣労働者が法律を盾に戦うと、ブラック経営者が独自解釈でねじ伏せる、そういう未来しか見えないのです。

 貴族が俺が法律だとばかりに奴隷を好きなようにこき使う。時の支配者はそれを黙認またはお墨付きを与え、見返りを得る。一体いつの時代の話でしょうか。
 現代日本の話です、と言わざるを得無い日が、残念ながら近づいています。アベ自民党の暴走を止めない限り。


犬山でのこと


 先日8/30の全国一斉反アベ行動で、自分は大垣・豊橋・犬山・川名(名古屋市昭和区)の各集会をハシゴした。どれも主目的は「戦争法案」であり、労働法制に触れているところはなかった。
 理由はわからない。保守派の、特に経営者層の中には、「労働法制には賛成だが戦争法案には反対だ」という人もどうやらいるようなので、労働法制は棚上げして戦争法案反対で「一点共闘」ということだったのかもしれない。

 私の立場はあくまでも「反・労働者虐殺政策」だ。
 が、歴史的経緯を見ても、そういうことを本気でやらかしてくる内閣は、第一次安倍内閣と第二次安倍内閣、この2つ以外にもあるのだけど、とにかくこの2つが突出している。
 なので、「反アベ」という「一点共闘」で、私は行動を共にすることに決めた。

 大垣や豊橋の話も十分書くに事足りる内容はあったのだが、とにかく今すぐに書かねばならないことがあるので、犬山での一件に絞って書く。

 犬山駅前の参加者は、だいたい100名前後という感じだった。もう少し少なかっただろうか。それでも、いわゆる「左翼活動に熱心な定年退職者」といった人達だけではなく、自分と同世代かもう少し若いくらいの人も結構いた。集会が終わる頃には4割くらいになっていただろうか。

 参加者が一人づつスピーチをする時間があった。私は開始冒頭からいたのと、外見が若く見えるからか、「若い人からも一言」とマイクを渡された。

 正直な話、「戦争法案」で何か語れるほどの見識は、自分は持ち合わせていない。前述のように、自分はあくまで「労働派」だ。そして、反アベ派だ。

 だから、派遣法のことを語った。
 戦争法案よりも先に、労働者派遣法が衆議院で強行採決されたこと。先日18日に60日が経過して、派遣法に関しては「60日ルール」の適用が可能になったこと。元々9/1施行と書いてあったのを、それまでの成立が厳しいからとみなし雇用義務規定が適用開始になる10/1前日の9/30に変更しようとしていること。この改正案は派遣労働者の為のものだと言っているが、法案を読めばそんなの全くの逆だということ。そしてなにより、それらのことに殆どの日本国民が騙されているのだということ。
 こういった構図が、アベ政権の本質であり、戦争法案と全く一緒だ、ということも付け加えておいた。一応戦争法案の集会だから。というか、それも事実だし。

 たぶん、上記のようなことを話したと思う。終わりの方では、自分自身の経験だとかその後いろいろあった事やら何やらで感極まって言葉が出なくなりそうになったが、それでも何とか喋りきった。

 その場にいる、少なからぬ人達がうんうんと頷いてくれていた。先に言った、同世代くらいの、子連れだとか独身男性だとか、そういった層だ。
 この人たちみんなが派遣労働者というわけではないだろう。派遣労働者の比率は、実はそこまで多くはない。だが、そこまで少ないわけでもない。自分は正社員でも、自分の家族や友人、親戚、同級生といった交友関係のある人の中に、「ハケン」が一人もいない人を見つける方が、むしろ難しいのではないか。

 自分のことではなくても、かといって他人事でもない。それが、「ハケン」や派遣法の問題なのではないか。
 私自身、その光景を見るまでその事に気づかなかった。

 日経新聞の情報によると、政府自民党は派遣法は来週9/10に可決させる方針らしい。観測気球的な記事で、確定ではないかもしれない。が、アベ自民党政権はそういう日程も視野に入れているという事だ。

 詳しく説明するのも難儀なくらい、この改悪派遣法は複雑で狡猾なやり方で、派遣労働者の権利を奪い取っている。
 それを残り一週間でどう説明して理解してもらって反対に回ってもらって声を上げてもらうか。

 基本単独行動しかできない自分には、今のところ道筋すら見えない。

 とりあえず共産党含め野党諸氏には、例え戦争法案を止められたところで派遣法が通ってしまったのなら、それは野党のアベ政権に対する全面敗北なのだ、ということを肝に銘じておいてもらいたい。

 と、煽るぐらいしか今のところ思いつかない。


20150830全国一斉行動あとアベ自民党はもういいよ


 久々にWebプログラミングやろうとしてうまく行かなくて不貞寝してたら、もう18時前だった。
 やはり1テーブルとはいえ6時間でデータベース操作を伴うWebサイトを構築しようというのは無理だったようだ。ABJWdみたいにoutputだけで作るんだったら数時間でも何とかなるが、inputを伴うとなるとセキュリティを考慮しないわけには行かないし、(例え頭の中で済ませるにしても)ちゃんと設計やらんといかんし。最低でも1日はかかるわ。6時間でやろうとかバカすぎる。

 で、何をやろうとしていたかというと、明日8/30(日)に、反アベ政権の全国一斉行動があるのだが、赤旗で発表されたリストを、開催時間でソートした表が欲しいなと自分自身が思ったのと、どうも一部に漏れがある(少なくとも瀬戸市は漏れてた)ので、まあ共産党本部もてんやわんやで全部は把握しきれてないんだろうし、だったらいっそ自分達で開催情報を入力出来るサイトを作っちまえば良いんじゃ寝?(ピコーン)
 ってかんじで、作ろうとしたんです。先に書いたように、テーブル1つで済むはずだし。

 つーことで。

 東海4県のデータだけ、三四郎(まさかの三四郎)に打ち込んで時刻ソート表は作りました。

http://bunsyo.kouyaxatosi.info/bunsyo/silyou/20150830issei.htm

 まあ、必要な人はこうやって作れば良いって事で、今回は良いよね。。。

 荒野草途伸自身としては、先週来低気圧の所為なのか何なのか、あと詳しくは言わないけど満点取れたんじゃ無いかと思うくらい絶対受かると思ってた資格試験落ちてかなり凹んでた上に信頼してた人にも裏切られて、かなり体調悪めなのですが。
 まあ医者にも少しは外に出ろと言われてるので、自作のプラカードでも下げて、電車であちこち周ってこようと思います。

(こんな感じの奴です)
page001

page002

 戦争法案反対が趣旨みたいになってるけど、だがこの運動は我々労働派が乗っ取る
(言ってやった!)

 上記の表によると、朝一が大垣みたいなので、そこから豊橋まで行って蒲鉾買って、犬山か各務原まで行った後名古屋市内回ってリニモで瀬戸までもどろうかなー。とか考えてます。

 まあ、電車の時間とか次第でもありますけど。

 なんか雨みたいだし。あ、でも午後からは晴れるのか?

 て言うかそれ以前に、起きれるのか…?


「派遣法改悪案」あの衆院強行採決から60日が経過


 いや、もう19日だから61日経過だけど。

 ビラでも作って配ろうかとも思って文章を書いて実は印刷までしたのだが、配るだけの体力が無かった。

 8/18(火)で、「派遣法改悪案」衆院通過から60日が経過しました。
 これにより、アベ自民党政権はいつでも「60日ルール」(法案が衆議院を通過して参議院に送られた後、60日経っても採決されない場合は「参議院は否決した」とみなす事が出来るルール。60日ルールを適用したあとは、衆議院で2/3以上の賛成多数があれば再可決となり、法案は成立する)を発動することが出来るようになりました。

 派遣法は、2009年の年越し派遣村など、派遣労働者にまつわる諸問題を多少なりとも改善する為に3年前に法律に盛り込まれた、「みなし雇用義務規定」が最大の特徴です。
 派遣先の直接雇用義務違反があった場合に、自動的に派遣先の社員として雇用した扱いにするという、法的拘束力を持った規定です。
 しかし、改悪案ではこのみなし雇用義務規定を実質的に無効化する為に、複雑怪奇な追加や修正を加えていて、実質的にみなし雇用義務は発動できないようになっています。
 みなし雇用義務規定は3年前の成立の際に自民党の要求で施行時期を3年後とされた為、今年の10月1日にならないと有効にはなりません。そして今回の派遣法改悪は、法案提出時では9/1の施行となっています。
 さらに、成立見通し時期が後ろにずれ込むと、自民党は
10月1日の前日の9/30に施行日を修正しようという姑息で露骨なみなし雇用義務規定潰しを謀っている始末です。

 派遣労働者とは、本来「著しく専門能力の高い」スペシャリストを「臨時・一時的」に支援要員として入れる為の制度でした。しかし実態は、「練度の低い・経験の浅い」労働者を、正社員代わりに低賃金で常用雇用する為の手段、現代の奴隷制度を維持する為の手段として使われてしまっています。

 これを少しでも改善するはずだったみなし雇用義務規定を、財界経団連の支援を受けるアベ自民党は何が何でも潰そうとしているのです。

派遣法だけでは無い!まだまだ続くアベ自民党政権の労働条件悪化政策!

 アベ自民党政権が成立を図っているのは、派遣法改悪だけではありません。
 派遣法審議が大幅に伸びたたために今国会での審議入りは無くなりましたが、別名過労死促進法とも呼ばれる残業代ゼロ法を次の臨時国会で成立させるとしています。

 また特許法では、社員が発明した特許を、現在は社員のもの(または会社が買い取る)となっているのを、「最初から会社のものとする」とする改悪案が現在審議中です。

 雇用条件も、現在は(判例で)解雇前の事前交渉が義務づけられているのを、交渉無しに二束三文の解決金で解雇できるように労働基準法を改悪する動きも出ています。

 しかし、暗い話ばかりではありません。

 政府自民党の目論見では元々7月頭に参議院で可決・成立するはずだった派遣法改悪は、ネット世論を中心とした猛烈な反対の世論に審議先送りが続き、8月中の成立は絶望的となっています。
 このまま押せば、今国会での成立を阻止することは夢ではありません。
 生活・経済・社会の安定の為には、雇用の安定は何よりも不可欠です。社会の安定を破壊する結果しかもたらさない派遣法改悪に反対する声を、是非よろしく御願い致します。


派遣法改悪案の概要を改めて


 安倍自民党政権による、奴隷法案=労働者派遣法改正案 が、先週末衆議院を通過してしまった。

 派遣労働者にとっては死活問題であり、また、今後安倍政権が目論む”労働改革”と同じ思想に基づく法改正であることを考えれば、正社員にとっても他人事では無い話である。にも関わらず関心は異常に低く、保守勢力による隠蔽工作も相まって、法改正の内容が全く認知されていないのが現状である。中には、安保法制とごっちゃにしている者までいる始末で(ペルシャ湾派遣とかそういうのだとでも思ったのか?)、本当に頭の痛い限りである。

 

 なので、整理してまとめておく必要がある。

 まず、今回の派遣法改悪に至る歴史的経緯を軸に箇条書きでまとめたものを記しておく。

 
・そもそも雇用は正社員(期間の定めの無い雇用)が原則

・後に専門職の一時的な需給を満たす為に派遣労働が認められた(原則は専門・一時的)

・規制緩和の名の下専門職以外にも派遣を開放、専門性の高い業務は期間制限が無くなった

・企業社会で正社員>派遣の階層化が進む

・家も借りられない派遣労働者が続出し、年越し派遣村などの問題が噴出

・民主党政権下で、緊急措置として「みなし雇用義務」規定が導入、但し自民党の抵抗で施行は3年後に

・今年の10月でその3年が来る

・改正派遣法ではそのみなし雇用義務が実質的に撤廃、他にも部署を変えれば期間制限の穴をすり抜けられるなど派遣の待遇を悪化させる規定がずらり

 

 ”派遣会社の正社員”を専門業務派遣する(特定派遣)は派遣期間の制限が無く、特定派遣の廃止に期待する人もいる。が、一般派遣に統合されるだけで派遣先に正規雇用される保証は無し。いづれにせよ、安倍政権はこれらの問題すら議論する気は無く、採決ありき。その結果が先週の乱闘騒ぎ。

 この中でもとりわけ重要なのが、「みなし雇用義務の実質的な撤廃」である。

 これを理解するために、派遣労働者には現在4種類ある事を理解して貰いたい(ここがそもそもいろいろ混同されている)。

 

 まず、業務内容により2区分

・専門26業務(派遣期間の制限無し)

・自由化業務(3年の派遣期間制限がある)

 

 そして、派遣事業者との雇用形態により、2区分。

・特定派遣(派遣事業者と正社員雇用の関係にある)

・一般派遣

 

 以上の組み合わせで、4種類。

 

 今回の法改正で、「特定派遣」は廃止になるため、法改正が施行されると「専門」とそれ以外の2種類に統合される。

 ここで注意しないといけないのは、特定派遣が無くなっても専門26業務の派遣期間は制限無しで変わらない、という点である。言い換えると、3年経とうが何年経とうが、違法では無い、ということである。

 また、自由化業務についても、部署を変えて”厚生労働省令で定める手続き”を踏めば、派遣期間は延長できることになる。この”厚生労働省令で定める手続き”とは、労働組合または社員代表から意見聴取を行うこととなっている。また、この”厚生労働省令で定める手続き”は、行わなくてもみなし雇用義務の適用対象外とされている。

 

 

 みなし雇用義務とは、直接雇用義務などの派遣受け入れの法令を派遣先企業が守らなかった場合に、自動的に労働者と派遣先企業の間に雇用契約が発生する規定である。(参考:allabout/派遣法改正の目玉!?「雇用みなし」とは?/更新日:2012年05月28日)。野田政権下の2012年に導入されたが、今回の安倍政権による法改正では上述のように派遣期間制限に係る部分が実質的に無効化されている。

 

 

 政府側の主張としては、「今年の10月にこの規定が施行されると、その直前に派遣契約を打ち切る”雇い止め”が続出する恐れがあるので、規定を変える」というものである。しかしこれは、強姦罪をそのままにしておくと強姦の口封じの為の殺人が発生するので和姦で免罪される道を幾つか作ります、と言っているようなものである。

 

 改正成立前と成立後の違いを図にまとめた。

 

改正前

20160621改正前

改正後

20160621改正後

 

 安倍政権による派遣法改悪がどういうものか、おわかりいただけただろうか?


屋比久選対一日目を終えて


 諸々の理由から疲れ切ってさっさと寝ようとしたのだが、眠りが浅いまま4時前に目が覚めてしまったので、BLOGの記事でも書こうと思う。
 瀬戸市議選告示日の昨日4/19、屋比久康隆候補の選対事務所で半日ほど手伝いをしてきた。2010年の沖縄県知事選以来、自分の出来る範囲で「ネット選挙」に関わってきた身であるが、実は運動員として直接参加するのは今回が初めてなのである。(今まではただの「一人勝手連」。)
 とは言っても、朝事務所で葉書の枚数チェックをしたのと、出発式KIMG0270
で旗持ちをしながらツイキャス中継をした(しかも屋外でのピントなのか露出なのかがおかしくて映像がまともに映っていない)だけ。あとは何もやることが無いので、14時過ぎには帰ってしまった。
 それでも正直、学ぶところが多かった。未経験のことは全て勉強だ、と思い知らされた。
 Twitterでちょこちょこ言っていたように、心に残った言葉が、「守破離」という弓道の基本理念である。屋比久氏は弓道の錬士五段(弓道はよくわからないが相当すごい段位らしい)なのだそうで。
 この守破離とは、まず基本を守り、次に基本を破り、最後に基本から離れる。という意味なのだそう。今の自分に最も欠けていることでは無いのか。そう思えた。

屋比久氏の経歴

  屋比久氏の経歴は、結構波瀾万丈だ。
 まず苗字からわかるように、ルーツは沖縄だ(沖縄のどこなのか、聞きそびれてしまったが)。但しご本人は、名古屋市で生まれている。
 名古屋の名城大学法学部を出て、最初は法曹の道を目指していたのだが夢叶わず、しかしその他に取った宅建やFP等の資格を生かして多治見や土岐で独立開業や社会事業などに携わっていた。2010年頃(?これも細かく確認とってない)に瀬戸に移ってきて、銀座通り商店街で沖縄料理の店「もやい処」を開業し、瀬戸の商工会議所や青年部とも関わってきた
 そして今回、共産党から瀬戸市議候補として出馬したというわけである。共産党候補としては経歴的に結構異例な方だし(※かつてこの地区からは水野高至氏という会社経営者の共産党市議もいるにはいたのだが)、沖縄系でありながら瀬戸市議、というのも異例だろう。とにかく、異色の候補なのである。
 そんな事情もあってか、各方面から相当注目されているようだ。特に、同時に行われている瀬戸市長選は、今回4人が立候補しており(参考:中日新聞「瀬戸と田原、市長選が激戦に23市議選も19日告示)、自民系が3分裂している上に民主が自民系の一人を推薦しているにもかかわらず民主党の元市議も出馬しているという、大混乱状態なのである。そんな中、今回共産党は市長選で候補を立てていないので(市議選だけで既に背水の陣なので)、逆に各陣営から(票目当てで?)熱い眼差しを送られている、と言ったところなのだろうか。
 なので、屋比久陣営出発式が始まる前から、市長候補の選挙カーや行列が通る度に、(小声ではあるが)「屋比久候補の健闘をお祈りします」とどの陣営もエールを送ってくれるある意味異常事態。(※ちなみにそのすぐ側に公明党候補の事務所が構えているのだが、そっちには特に何も言わない。まあ、投票先が決まってるんだろうけど)。口止めされたので名前は明かせないが、屋比久氏が街宣演説中にたまたま通りがかった某市長選候補者が屋比久氏に握手を求めてくるという状態である。(※何度も言うが、全員これまで共産党とは対立していた党派の人達であり、仮に当選しても共産党はクソうるさい野党になるだけなのである。)
 余談になるが、出発式の原稿を党の上の方から手直しされて自民・公明をより攻撃する内容に修正されたらしいのだが、何しろ目の前に公明党の事務所があるんだし、運動員の方の一人が「いくらなんでも公明党の事務所の目の前で、こんな公明党攻撃するようなこと言うのはねえ…」とこぼしていた。…以前にも言ったけど、愛知県では共産党と公明党(創価学会)は、そんな激しく対立はしていないのですよ…。(参考:Wikipediaでは書かれない伊勢湾台風の話

屋比久氏の政策

  さて、そんな屋比久氏であるが、訴えている政策はおおむね3つ。福祉政策と、商店街等の中小企業振興と、地域交通政策の充実。加えて、国政レベルの話になるが、安倍自民党の独裁的軍事国家路線への批判と、一億労働者層奴隷化政策への反対、と言ったところか。
 特に力を入れて訴えているのが、福祉政策。
 実は瀬戸市は財政力では全国屈指の優良自治体なのだが(企業団地とか住宅団地とかあるので)、しかし福祉に回される予算は殆ど最下位レベル。
 これは自分も実感している。何しろ自分は、ブラック企業に潰されてポンコツにされて精神障害者3級にされた身なので。なのに、名古屋市や尾張旭市では受けられる給付や支援が、瀬戸市には無い。病院への交通費も全額自腹。正直、かなり痛い。
 そして中小企業振興。これは、お店を構えている銀座通り商店街の衰退ぶりを何とかしよう、という周囲からの期待なのだと思う。
 あと、地域交通政策。これは福祉政策とも絡んでいるのだが、コミュニティバスの本数をもっと増やせとか(実際、3~4時間に一本のバスとか、利用価値あんのかと思うし)、バス停のある場所にバス用の停泊所どころか歩道すら無い問題とか、そういうのをどうにかしよう、という訴えをしている。
 と、このような訴えをしている屋比久候補。やたら「実行力!実行力!」と叫ぶばかりで、具体的に何を実行したいのかさっぱりわからない他党派の候補者よりは、遥かに魅力的だと思うのだが。
 どうだろうか。特に、若年層の皆さん。瀬戸市、このまま住みにくい町のままにしておいていいと思いますか?

他共産党候補との棲み分け、等

 一応地域割りとしては、品野・祖東・水野・本山(道泉)の各学区が担当で、他学区は原田・浅井という別の候補者の担当地区になっているのだが、勿論投票は自由なので、誰に投票して貰ってもかまわない。
 一応紹介しとくと、原田氏は荒野草途伸が小学生の頃に市議初当選したベテラン市議で、浅井氏はこの間まで共産党の市議団事務局長(秘書みたいなものか?)をやっていた人である。まあ、市政そのものに関してはこの二人の方がベテランだ。
 うん、結構長くなってしまった。私は屋比久氏の応援要員なので、あくまで「屋比久康隆に一票を」と訴えさせて頂く。
 今日4/20は、とりあえず初日が済んだし人員割り振りはもう済んでいるようなので(割り振った人が事務所に来ないとかいろいろゴタゴタしてはいるけど)、とりあえず顔を出してやること無いか訊いてから、行動を決めたいと思う。
 投票日は4/26日、日曜日。深川から4人出てるから相当厳しいという話ではあるけど、それでも目標は、敢えて、敢えて高く、トップ当選。その為にも是非ご協力を。瀬戸市民で無くとも、瀬戸市民の知り合いに、是非この記事を紹介して頂きたい。
 そして私は、これが終わったら今後の身の振り方を本気で考えようと思う。
 (4/21 一部誤字・日付間違いなどを修正しました。)

4.12統一地方選:個人的願望


 4/12投開票の統一地方選は
・自民党の議席上積みの阻止、目減らし
・京都市議会での自民党第1党阻止(=共産党第1党奪取)
・愛知県議会での共産党空白解消
 これを個人的な目標、というか希望としたい。

 ほんとは北海道知事選も入れたかったところだけど、旧態依然で過去の幻想しか見てないマスコミ連中が「自民対民主」って構図で報道してやがるからさ(--; 
(経緯としては、独立候補に共産党が乗っかったから民主党も後追いした形なのに)
 なので残念ながらリストには加えず。?

 4/26投開票の後半戦については、また別枠ということで
 ほんとは瀬戸市議選で応援している(沖縄系の)候補がいるんだけどね。今名前を書いちゃうと事前運動、というか県議選の最中に別の政治運動やってることになって公選法違反になっちゃうからね。


「TPPと著作権の非親告罪化」勉強会報告書


 3/9(月)に、東京・永田町の衆議院議院会館で行われた「TPPと著作権の非親告罪化」勉強会に行ってきました。
 国際日本文化研究センターの山田奨冶教授の講演の他、参院議員の山田太郎(日本を元気にする会)・徳永エリ(民主党)両議員より、現在の情勢についての報告がありました。

 以下、報告並びに講演の内容を、ざっと列挙していきます。
(※注釈以外は、発言の内容を要約したものであり、荒野草途伸の個人的見解とは異なる倍があることをあらかじめお断りしておきます。)

 まずは冒頭、山田議員からの挨拶を兼ねた報告。

山田議員:
 過去の大臣答弁について言及。下村文科相は過去に「TPPは慎重派のはず」という質問に対し、親告罪化は適切でないとの答弁があったことを確認。
 条約には留保という手段があることを紹介。
※注 国連人権A規約など。後ほど出てくるように、憲法上必ずしも適切な方法では無い)。
 一部条項について留保を適用すべきではないかとの質問趣意書を提出しているが、政府は一向に回答してこない、無視状態。
 一部の与党議員からは「山田さんはあきらめろ」とまで言われている,とのこと。

 また、警察庁に確認したところによると、「同人マーク」(※注 漫画科の赤松健氏らが提唱した、著作権利用の黙認の意思表示の為の統一標章)は、全くの無意味。あろうがなかろうが、捜査対象になるとのこと。

 この後、山田教授による講演会。これも要約した形で列挙する。

 TPP交渉が秘密会議で行われている事に対して大きな違和感を感じている。
 現状を鑑みて、やむを得ず変更しなければいけないならば、という視点で講演。

 

そもそも、非親告罪化とは?

 権利者の意志に関わらず検察が起訴に持ち込める。現状は起訴に持ち込めないが故に警察・検察が動かない(捜査が無駄になりかねない為。現在でも動くことはできる

 アメリカにとっては日本のアニメ・マンガ文化はライバル(穿った見方)なので、日本に制約をかけたい意図もあるのではないか?

現在の流れと影響

 今回の「非親告罪化」の話は、ウィキリークスによって公表された文書に記載されているもの。ウィキリークス日本語訳アカウント @fr_toen はフォロー必須。
 ウィキリークスの内容としては
・非親告罪化は、ベトナムが反対している
商業化限定云々は、日本の提案
・権利者が著作物を利用する権利に限定
 この内容ならば、現状通りの親告罪でいいのでは? という矛盾をはらんだ内容。

 これが通ってしまうと、創作文化に多大な悪影響が及ぶことが懸念される。例えば、孤児作品(著作権者不明の古い作品)のアーカイビングは誰もやらなくなると思われる

 日本国内での動きとして、2009年1月の分科会では、非親告罪化は慎重に検討、という結論になった。
 2012年に違法ダウンロードの刑罰化が規定されたが、これも現在はまだ親告罪である。親告罪は捜査の障害になっていない。告訴しない人は、そもそも捜査に協力しない。
※注 逆に、非親告罪化された場合、警察が勝手に動いた案件で著作権保持者が警察の取り調べを受けるケースもあり得る。さらに言えば、それを別件捜査に利用される懸念も

他にも。。。
・著作権保護期間の70年化
・法定賠償金制度(示談で済まない)
 といった、懸念される改定協議が行われている模様。
 現行法と非親告罪化+上2つで、著作物の利用と保護のバランスが崩れる

 

対処法として

 フェアユース制度は有効なのではないか。これはそもそもアメリカの制度。ただし、今回アメリカはフェアユース制度導入を要求していない。また、商業的規模の二次創作は、フェアユースとはいえない(保護できない)。
 映り込みの規制緩和等(※注 一昨年秋施行の改正著作権法から、「映り込み」に関しては著作権侵害では無いとの明確な規定が入った)は、日本に於けるフェアユース導入議論のなれの果て。このレベルではフェアユースとは到底いえない。

日本政府の姿勢

 徳永参院議員による質問趣意書への回答:
「守るべきものは守り攻めるべきは攻める」(意味不明)

 アメリカ国内ではTPP交渉の秘密主義に対する批判もでている。

 方向性として、「登録著作物のみの非親告罪化(70年化も同様)」という話も出ている。
※注 著作権そのものは自然発生権である為特許のような登録は不要だが、訴訟等に供える為の制度として、文化庁に著作権保持の登録を行うことが出来る。登録された著作物はほぼ企業によるものだから、産業財産権並みの扱いをしてもいいのでは? という話らしいのだが。。。

 政治が文化に悪影響を与えることはあってはならない

 山田教授の講演は、ここまで。
 この後、徳永・山田両参院議員より、改めて報告が行われる。

徳永エリ参院議員:

 アメリカのTPP交渉担当省庁であるUSTRの情報は、一部大企業はアクセスできる。日本政府の秘密主義の深刻さ。(※注 日本は、TPP交渉は一切が秘密交渉であるという建前の元、一般国民には一切の情報開示がなされていない。
 農協改革も、TPPに反対する農協への制裁なのではないか? という声も上がっている。

山田太郎参院議員:

 「国会批准の時に議論すればいいんじゃないの」と言う人がいる事への懸念。条約はほぼ自動成立という憲法上の規定がある。(アメリカとは違う)
 通されたときのための備えが必要。運動を盛り上げすぎると途中で息切れしてしまう。

 これに、山田教授が質問
「条約と関連法は政治手動?」
→山田議員
「政府は秘密でやりかたがっている。批准と関連法を突然一気に出してくることが想定される。逆に先に議員立法で著作権法改正案を出してしまう手もある。」

 この後、質疑応答。誰も手を上げようとしないので、先に荒野が質問した。

「著作権というのはそもそも文化財産権で、特許や商標等の産業財産権とは違う。著作権を産業財産権として扱ってしまっていることに、そもそも無理があるのではないか?」

→山田教授:
 著作権は1970年代とはだいぶ性質が違う。産業財産権の性質も多分に持っている。が、現在の著作権法は複雑すぎる。正直理解出来ない。
 整理し直す為にもドラスティックな改正が必要。

→山田議員:
 著作権は適用が主観依存。適用の線引きが難しい。司法サイドの拡大解釈に依存している。登録著作物であれば、わかりやすいが、そうでないものは線引きが難しい。
 警察はどのみち捜査権は持っているというスタンス。一罰百戒という形になるだろう。懸念されるのは自主規制とお互いの刺し合い。
 また、それってそもそも著作権なのか? という議論は残っている。

 この後、他にも幾つか質問が出た。

質問:
 韓国では米韓FTAに伴いフェアユース制度が導入されているが、韓国でどういう問題が起きているか。日本で適用した場合の懸念点

→山田教授:
 韓国の専門家に訊いたが要領を得なかった。そもそも韓国でもあまり認知されていない? むしろ情報がほしい。

質問:
 フェアユース実施時の権利者の反応について。また、パロディ利用に水を差すのではないかという懸念は?

→山田議員:
 現行法でも権利者は守られている。めんどくさいから権力任せにしたいのではないか。
 今回の次第の懸念は、「なんだかよくわからないけど怖いね」という不安感。

 この件に関して、勉強会主催の「うぐいすリボン」の荻野氏より、報告。

荻野:
 権利者からすればフェアユースは権利の切り下げですらある。権利者からすればフェアユースは本当にイヤ。

質問:
 フェアユースで同人誌は守られないとはどういうこと?

→山田教授:
 そもそもフェアユースがあるから許されると言うものではない。あくまで裁判の時の武器。どっちみち二次創作は裁判上等でやらないといけない。
 また、アメリカから見れば、日本の同人誌文化はフェアユースと同等。むしろアメリカの方が規制は厳しい。アメリカは訴訟大国なので、裁判用の環境整備が必要で、その為のフェアユース制度。日本は訴訟にいく前のことを考えないといけない。
※注 注釈というわけでは無いが、ならば「フェアユース」という言葉は使わない方がいいのでは? という疑問を持ちました。

 ここまでで、予定時間が来てしまったので、会議終了。本日21時までの「緊急声明」への賛同の呼びかけを以て、閉会しました。

 「緊急声明」への呼びかけはTwitter並びにGoogle+で既に行ったので、そちらに任せるとして。
 著作権制度の抜本的改正の必要性と、それを議員立法で行うことによるに日本政府へのカウンターという話には、大変興味を引かれました。
 以前、もうかなり昔になるが、一太郎訴訟の際に関して書いた文書で、ソフトウェアに関して特許や著作権という枠組みでは到底収まりきらない部分が有り、新しい権利制度を創設するべきでは無いか? という事を触れています。
 これを、ソフトウェアに限らず、商業著作物や映像コンテンツ等といった「新しいメディア」を包括する形で権利と利用のバランスの取れた制度を作れないか。という事を感じたというか以前から考えていたのですが、改めて感じた次第です。
 TPP交渉自体が今後どうなるか、全く先が見えませんが。


アベDVD


 「このテロ政党!」の方は、ヤジを飛ばした自民党の山田賢司議員が謝罪したことで幕引きになってしまうようだが、折角のネタなのでBLOGに記録しておくことにする。

 尚、内容としてはTwitterに既に投稿した内容(http://twitter.com/xatosi/status/568390209533902848
)と同じである。


 が、危機は往々にして判断の前提となる予測を超えて起きるものである。志位和夫にヤジを浴びせていた自民党議員は鋭角30°に方向を変え、共産党議員席の死角に入ったところで再びヤジを飛ばした。
「このテロ政党!」
「美坂屋のどらやきっ?!」
 清水忠史の意味不明な叫びにも、安倍晋三はひるまなかった。3,2,1,0。安倍晋三の口から飛び出したのはどら焼きではなく、ヤジだった。
「日教組、日教組!」
 安倍晋三が猛烈な勢いでヤジを飛ばす。決して錯乱しているわけではなく、本気で民主党議員が全員日教組だと信じ込んでいるのだ。
「わ、わぁー・・・これはさすがにちょっとまずいのでは・・・」
そう言いながら、麻生太郎はちらちらと自民党信者を見ている。自民党信者の目には、涙が溜まっていた。

(元ネタ 魔剣 第13話 http://key.kouyaxatosi.info/key/kanon/ss/maken/13.htm


 ※ちなみに、「日教組、日教組!」の元ネタは、「姉DVD」という漫画に出てくる「D・V・D!D・V・D!」が元ネタである。たぶん。俺は安倍晋三じゃ無いから憶測でしかものを語れん。