SE」カテゴリーアーカイブ

統一地方選後半ですが、私は試験を受けていました


 日曜日は情報処理技術者試験、というか情報処理安全確保支援士試験を受けていました。
 ちょっと2~3ヶ月ほど時間の余裕が出来たので、まあその間に資格でも取ってみようかと。
 大学1年の時にくっそ暇で暇で仕方なくて行政書士試験受けたときと、少し状況が似てますね。まあ行政書士試験の時は、前日が沖縄県民大会と物理学科の懇親会が被ったりと、もっと波瀾万丈だったんですが。その件は、いずれ機会、というか需要があったら書くことにしよう。

 で、情報処理安全確保支援士試験の方ですが。試験スタイルとしては、いわゆる高度情報処理技術者試験と同じスタイルです。
 名古屋市内(※出願時に指定した都市)の学校に集まって、朝の9時半から夕方の16時半まで、「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」という4種類の試験を受けるわけです。

 午前Ⅰというのは、高度情報試験の共通問題。択一式。ちなみに、1年以内に他の高度情報に合格していると、午前Ⅰ程度の知識はあるということで次の試験で「午前Ⅰ免除」となります。
 午前Ⅱが、各試験の択一問題。試験によって難易度が違います。
 午後Ⅰは、各試験の記述式試験。と、いう建前になっていますが、実際には50字程度の論述が入ることもあります。
 午後Ⅱは、昔は論述試験で、250文字から長いと1000文字くらいの小論文を書かせることもありました。が、今はガチの小論文を書かせることは無いようです。採点者が大変ですからね。ただ今後は、一部の国家公務員の中途採用でやっているような、事前に論文を書かせて出願時に電子データで提出させる、という方向も有り得るかもしれません。電子データならAIの支援で採点することも可能になりますからね。
 上記の4つの試験で、それぞれ60%以上の得点をしないと、合格出来ません。さらに、60%に達していない試験があると、それ以降の試験の解答は採点すらしてくれません。情報開示請求しても点数は出てこないのです。
 

 ちなみに高度情報というのは、幾つかある情報処理技術者試験のうち、応用情報処理技術者試験より上位(というか専門的)な試験のことを指すらしいです。
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/list.html
 らしいというのは、以前は高度情報は基本情報より上で、応用情報技術者もソフトウェア開発技術者という名称で高度情報の1つに位置づけられていたからです。
 さらに言えば、システム監査は高度情報よりも上位という位置づけだったのですが、いつの間にか高度情報の1つにされてしまったようです。

 システム監査というと、20世紀の頃は特種情報処理技術者試験と呼ばれた、情報処理技術者試験の最上位の資格で、受験資格も40歳以上で実務経験15年以上ないと受験すら出来なかったのですね。NECとかのIT系メーカーだとこれが無いと部長や本社課長にはなれない、というプレミア資格だったんですが。
 今やプロマネ(=IT系では係長や課長ぐらいが要求される資格)と同格とは。

 セキュリティ系だと、かつては高度情報の1つに”情報セキュリティスペシャリスト”という試験区分があったのですが、これが6年前に高度情報とは別枠の情報セキュリティマネジメント試験と、現在の情報処理安全確保支援士に分割されたのです。
 情報処理安全確保支援士試験発足当時は士業の試験ということで高度情報とは別枠という扱いでした。ちなみに、受験料も無料でした。士業といっても、税理士や建築士みたいに何か独占業務が法で担保されてるわけでは無いんですけどね。
 それがいつの間にか、士業試験だけど高度情報の1つという扱いになってて、受験料も他の高度情報と同額を支払うようになっています。但し課税区分(=消費税の有無)が違うのですが、実際に支払う金額は同額です。つまり、情報処理安全確保支援士の方が単純な受験料が高いのです。無料とえらい差ですよね。

 ところで、他の高度情報を受験した場合、IPAはインボイスを発行してくれるんでしょうか?? 

 まあ、私が今回受けたのは情報処理安全確保支援士の方なので、インボイスは関係ないんですが。そもそもインボイス制度(というよりも日本の税制自体)が個人事業主を想定して設計されたものでは無いので、このまま予定通り10月に導入されるとは思えないですけどね。表現の自由戦士様が大好きな自民党の赤松健はこの辺の事全く理解していないみたいですけど。

 まあ、その辺はともかくとして。

 私が受けた試験の結果の方なんですが。
 問題の難易度はともかく、体力的にははっきり言ってセンター試験よりもキツいです。センター試験は10時始まりでしたから。10代の頃のセンター試験もキツかったですが、40代のおじさんが丸1日ぶっ通しで4科目の試験を受けるというのは、もっとキツいですわ。いや実際私、過去に別の高度情報の試験受けて、午後Ⅱの途中でぶっ倒れたことありますから。

 ただ、今回は午後試験はめちゃくちゃ簡単でした。途中退室する余裕があったくらいだったので、体力は大丈夫でした。コンビニで買ったドリンク剤Ⅱ本飲んで備えたのですが、そこまでする必要は結果的には無かったです。
 ただ、午後Ⅱが何か難しくて、時間切れできちんと解けませんでした。
 昨日午後Ⅱだけ自己採点したら、25問中正答は15問。ギリギリ60%です。マークミス等の可能性を考慮すると、もしかしたら落ちてるかもしれない。余裕ぶっこいて書いた午後試験の解答は、採点されることも無く闇から闇へ葬り去られてしまうのかもしれない。
 同志SEよ、これが国家試験だ。

 まあ、泣こうが喚こうがこの試験は終わったので。私は次の舞台に上がる。


勢いでセキュリティについて語る


 私とて決してセキュリティ意識の高い人間では無いのだが。それでも苦言を呈したくなる事は、ある。

 Twitterの「連携アプリ」機能を使った(流用した)Twitter連携ログインができなくなるとかで、一部の人達の間で騒ぎになっている。

 自分は3年前に Twitter全垢凍結食らって以来、 Twitter連携ログインは危険極まりないものだと悟った。ので、自分はTwitterログインはそれ以降一切使ってないのだけど。
 結構な騒ぎになってるということは、危険性を承知してない人が多かったんかなあ。   
 Twitter連携以外にログイン方法が無いというふざけたアプリも確かにあったけど。

 ところで脇に逸れるが、ことこの件に関してはイーロン・マスクに文句を言うのは筋違いである。Twitterにログインを委ねていた貴様がセキュリティ意識低過ぎ、という話だし、そもそもイーロン・マスクが経営権を握る以前からの問題だ。

 さて。Twitterの話から入ったが、問題はTwitterに限らない。SNS連携によるログインは全て同じ危険性を孕んでいる。
 そもそも、SNSアカウントというのは他サイトでのログインに使うことを前提に作ってるわけではない。元々複数サイトでのログインを目的に設計・実装されているSSO(シングルサインオン)アカウント(GoogleやMicrosoft、Yahooなど)とは全く違うのだ。
 だから、いつ仕様変更やサービス停止になるかわからないし、セキュリティ強度も決して高くは無い。
 SSO運営事業者も倒産してサービス停止という可能性は無くは無いが、一応利用契約で事業継続が定められているのでそこまで心配はしなくても良いだろう。

 対して、SNSアカウントは他サイトでのログイン用に使うことを目的としていないし、ログイン目的での利用継続の保障も無い。
 なのに何故、SNSアカウントをSSOアカウントとして使う風習が普及というか蔓延してしまったのか。 

 日本人のセキュリティ意識の低さの表れなのか。
 何しろ、ドアの前の植木鉢の下に家の鍵を置くという呆れた行為を平気でやる人が昔からいる国である。

 ところでここ数年、携帯電話SMSによる認証をわざわざ義務づけてくる呆れたサイトが増えている。SMSは必ず11桁の数字(※実質は9桁)のみからアカウント名が決まるので、メールアドレス認証とすら比べものにならないくらいセキュリティ強度が低いのだが、何故か、と言うか携帯電話会社と関係性が深いところがどんどんこれを強制してきて、大迷惑である。

 自己防衛でセキュリティを高めようとしても、事業者の側がわざわざセキュリティ強度を低くしてくる。
 そういえば、割と最近まで「パスワードの桁数の“上限“が8桁まで」というクソサイトが結構あった。金融系に多かった。(さすがに今は無いと信じたいが。)

 話が飛ぶが、防衛省自衛隊の広報誌の名前は「セキュリタリアン」というらしい。この自衛隊がサイバー防衛云々とか口実を付けて、日本国の情報セキュリティに口出ししてくるつもりらしい。
 端的に言って大迷惑である。はっきり言って、自衛隊は情報システムに関しては素人集団でしかないからだ。私もシステムエンジニアとして仕事をしてきたからよくわかる。詳しく書くと情報漏洩になりかねないので書かないが。
 自衛隊に日本のサイバーセキュリティを委ねたら、わざわざセキュリティ強度を低くしてくるポリシーを一般国民に強要してくる未来が目に見えている。

 情報セキュリティとは別の話になるが、反撃能力云々とかいうのも、わざわざ射ってくれと宣言してるようなものだという意味では、国防的な意味でのセキュリティ強度を低くしてるとも言える。

 この辺、自衛隊が言いだしてるのか、知ったかぶりの多い自民党が迷惑な花火を打ち上げた結果なのかはわからないが。

 何であるにせよ、俺らが尻拭いをさせられるのは御免だぞ。とっととどうにかしやがれ、てめえらで。
 

 (本当は、独身増税のことについて書くつもりだったのだが。まあ、こっちはまた後日書こう。)


「リスキリング」と言いますが


 リスキリングという言葉は、まだあまり知られていないようです。自民党の岸田政権が突如言い出した言葉なので、知れ渡っていないのは当然と言えば当然です。
 似たような内容としては「生涯教育」「社会人教育」「職業訓練」、と、過去に何度も出てきています。

 私は、用語の選定は別として、社会人になってからの学び直しは必要だし、政府がそれを支援するという理念自体は賛成です。
 しかし、自民党にそれができますか?
 という疑念を投げかけざるを得ません。

 3~4年くらい前に氷河期世代を支援するという話が出た際にも、自民党サイドからは職業訓練を柱とすると言う話が持ち出されて、「それじゃない!!!」と猛反発を買った経緯があります。
 何故反感を買ったかというと、氷河期世代が「報われてない」のは、何も教育の機会がなくてスキルが低いからではなく、むしろ大学や専門学校を出てそれなりに学やスキルがあるのにそれに見合った報酬や待遇を得られていない、という不満があるからです。(※ここ、敢えて現在形にしました。)

 さらに言えば、その職業訓練支援の内容も、受講者を支援すると言うよりは教育事業者や派遣業者に新しいビジネスチャンスを与えるものでしかなかった、というのもあります。
 民間に任せれば民間の需要をくんだ訓練メニューを考えてくれるだろうという思惑があったようですが、ぶっちゃけ実態を知らない者の浅はかな考えです。教育業者は現場の需要なんか全くわかっていません。そして自民党は、業者丸投げです。

 例えばITの現場でいえば、「SEが足りない」というのは20年前から言われていますし、これは事実です。ところが、そこで人を育てようという事を外の人に言うと、国でも民間でも「プログラミング教育」をはじめ出すんですね。
 プログラミング教育で養成されるのは、「プログラマー」です。プログラマーも不足しているとは言われますが、高い給料出して人が集まらないほど不足しているわけではありません。「プログラマー」で求人出して人が来ないならそれは単に給料が低いからです。
 慢性的に不足しているのは「SE(システムエンジニア)」です。顧客の要求を理解して、出来ること出来ないことを峻別して、システムを設計出来る人。あるいは、プログラマーを管理する人。プログラマーの代わりに顧客と折衝する人。日本の場合、こういう人がずっと足りていません。
 もちろん、SEには基礎的なプログラミングの知識が必要です。でも、それだけでは事足りません。というか、その程度の話ならコンピュータ系の学科出た新人でも十分知識あります。(そしてそれをやらせて大失敗したのが2000年代初頭です。)
 今社会人教育として必要な教育内容は、そこではないんですね。

 専門に関わる話なのでつい長々と書いてしまいましたが。自民党政権はもう10年もこういう「違う、そうじゃない」ということばっかやらかして、時間と予算の無駄使いを繰り返しているんです。
 こういうの、何もITの分野に限った話ではないと思います。

 今回もまた、「リスキリング」と看板だけかけ直していますが、具体的に何のスキルをReするおつもりですか? と言いたくなります。
 しかも、もう参院選から5ヶ月経ちますよ? 何でまだ具体的な中身がないんですか。

 では学び直しを実現するには、代わりに何をすればよいか。
 必要なのは、「時間」「お金」「調整者」です。

 時間。どんな訓練メニューを用意したって、受講者が時間を確保できなかったら話になりません。8時間労働という原則が守られていれば時間の確保は難しくないのでしょうが、それが出来ていないのが日本の現実です。
 ちなみに、4年前に成立した「働き方改革法」はまだ抜け穴があって、それを修正するよう付帯決議で決められた見直しの時期に来ているんですが、そういう話いっさいありません。

 お金。これは出し方はいろいろありますが、1つだけ間違えてはいけないのは「支援すべきは受講者(労働者)であって、業者ではない」ということです。

 最後に、調整者。現場と教育機関を橋渡しする人が必要です。
 そういうのも民間というか有資格者にやらせればいい、と言うのも一つの考えですが、ただそれをやって失敗し続けてきたのがこの30年です。ある程度行政の力を活用するのが賢いやり方です。
 ただ行政は行政で、今とんでもない人手不足ですし、ところによっては実務を低待遇の非正規職員が担っているという役所もあります。これを是正しないと話にならない。
 
 はてさて。このお金・時間・調整者の3つ、自民党政権が用意できるんでしょうか? 私は無理だと思います。
 それらを用意できる政権に交代させる。そういう時期に来ているのです。


荒野草途伸の経歴メモ


1975年(昭和50年)
 愛知県江南市の病院にて産まれる
(...が、父親が出生届を一宮市役所に持っていった為、戸籍上は一宮市の母親の実家で産まれたことになっている。)

1981年(昭和56年)
 瀬戸市五位塚町に移住。この歳から瀬戸市立古瀬戸小学校(※現・瀬戸市立にじの丘学園)に通う。

1987年(昭和61年)
 瀬戸市立祖東中学校(※現・瀬戸市立にじの丘学園)に入学
 陶芸部に所属。
 2年生の時に病気を患い、入院を挟んで1年近く学校に通っていなかった。

1990年(平成2年)
 愛知県立瀬戸西高等学校 普通科入学
 郷土研究部に所属。部員は有名だが部活動は知られていない謎の集団だった。
 当時瀬戸市の海上の森を会場に計画が持ち上がっていた、愛知万博について調査提言をまとめた。

1993~1994年
 浪人。
 受験勉強の合間を縫って、八事の中京大学構内にある放送大学学習センターに通っていた。

1995年(平成7年)
 琉球大学 理学部物理学科入学。
 沖縄県中城村に移住。
 当時は光エネルギーの研究者になるのが目標だった。
 1年生の時に非常に暇だったので、通信教育で行政書士試験の勉強をして合格した。
 
1999年(平成11年)
 琉球大学卒業。
 当時は就職氷河期であり、就職先が決まらず約1年コンビニでアルバイトをしていた。

2000年(平成12年)
 沖縄のIT系の会社に就職。
 採用と同時に研修も何も無しに福岡の日立情報システムズ(※現・日立システムズ)九州支店に派遣。
 初任給は11万円だった。
 自治体・公共団体向けシステムを手がける。

2001年
 当時リリースされたばかりのMicrosoft .NETテクノロジを用いたシステムから選ばれた「.NET AWARD」に、自身が設計開発の一部を手がけたシステムが選ばれる。

2002年
 某市の文書管理システム導入の支援に入るが、主担当者が産休に入り人員補充がされないままなし崩しに自身に全責任がかぶせられ、鬱病を発症。
 医師がストップを出しているにも関わらず働かせ続けようとした為、医師が怒って会社に電話をかけるという事件も起きた。
同年
 名古屋の日立HBM中部本社に派遣先が変更になる。
 これに伴い瀬戸市に居住地が戻る。

2003年(平成15年)
 ソフトウェア開発技術者試験(※現・応用情報処理技術者試験)取得

2004年(平成16年)
 給与10万円代ボーナス3万円という状況が改善せず、退社。
 派遣SEとして数社を渡り歩く。
(東海共同印刷、等)

 趣味で書いていたkeyのKanonのSSの最終回をアップしたところ、当時利用していたinfoseekのWebサーバがアクセス過多で落ちてしまう事件が起きる。

2005年(平成17年)
 外為どっとコム沖縄支店にSEとして採用される。
 沖縄県浦添市に移住。
 ヒラのつもりだったが、知らない間に主任にされていた。

 日本共産党や沖縄社会大衆党の集会や政治資金パーティに顔を出すことはあったが、これと言った政治活動はこの頃はしていなかった。

2008年(平成20年)
 係長に昇任。

2009年(平成21年)
 病状悪化に伴い外為どっとコムを退社。

2010年(平成22年)
 病気療養の為再び瀬戸市に戻る。

2011年
 沖縄県知事選の関係で沖縄社会大衆党のサポーターに加入する。
(が、その後現在に至るまで音沙汰無し。)

 この後、短期契約やフリーランスでSEなどの仕事をちょくちょく行っていた。
(中部産業連盟、アイムテック、等)

2013年(平成25年)
 インターネット選挙解禁に伴い、選挙支援に関わるようになる。
 労働問題で実績を上げていた日本共産党を中心に支援していた。

 この頃から、Twitterを中心にネット上での政治的発言が急速に増えていった。
 RT専用アカウント「@xsread」開設。

2016年(平成28年)
 瀬戸市議選で共産党候補を支援した縁で、日本共産党に入党。

2018年(平成30年)
 春日井市の高蔵寺NTに移住。
(出社勤務の際の交通の便から)

2019年(令和元年)
 合併前の立憲民主党のパートナーズに登録。
(※合併前の立憲パートナーズ制度は他党の党籍を残したまま登録できた)

2020年(令和2年)
 日本共産党離党。
 立憲民主党と旧国民民主党の合併に伴い、立憲パートナーズからも離脱。

2021年(令和3年)
 経済産業省中部経済産業局の局内SEとして勤務(身分は非常勤職員)。

2022年(令和4年)
 中部経済産業局退職。フリーのSEに戻る。
 立憲民主党あいち政治スクールに参加(非党員)。

そして現在に至る。
労働組合には加入したことがないが、政治的関心事項の筆頭が労働問題なので、出来れば関わりを持っておきたかった。


立憲野党はIT現場に強い


 ↑というタイトルを見ると、「えっ」という人が多いかもしれない。正直、私もこのタイトルを付けるか迷った。今回の参院選の候補を見ても、ITに強そうな人はあまりいない。実務経験のある人は更に希少だ。だがそれでも、「相対的に見れば」他党より立憲野党の方が強いと言わざるをえない。それが現実だ。

 さしあたり、今回の参院選に立候補している中から、3人ピックアップしてみる。

 まずは東京選挙区立憲民主党から松尾明博という人が出ている。
 恥ずかしながら私も参院選告示まで知らなかったのだが、元NTTの技術者で、サーバー運用をしていたらしい。(現在は弁護士をしている。)本物のIT現場出身の候補者だ。

 神奈川選挙区は、共産党から浅賀由香という人が再挑戦している。
 どこに勤めていたかはわからないが、派遣でSEをやっていた期間があるらしい。ITの現場のことは解っている人である。

 比例では、立憲民主党栗下善行という人がいる。
 (今回参院選では何故か表現界隈向け政策を前面に掲げるというトチ狂ったことをしているが、)ORACLEで営業をしていたらしい。技術者では無いが、何もわからんはずはない。でないとORACLEの営業なんて出来ない。

 他にも、業界出身では無くてもITに詳しい候補者はいるし、現職の国会議員にはもっといる。
 ミスター年金で有名な長妻昭だって、NECの汎用機営業出身だ。(NECでSEやってた父親に聞いたら知らないと言われたが。)

 対して、他党はどうか。

 維新はITに強いと思っている人がいるかもしれないが、そんな事は無い。私の中では大阪市役所のシステム障害であたふたしていた印象しかない。3年前の話ではあるが。
 今回参院選で愛知選挙区からKINGSOFTの創業者が出ている(※選挙広報で初めて知った)が、それ以外の候補のことは全くわからない。というか愛知県は減税日本の候補を維新が共同公認しているだけなので、純粋な維新候補では無い。
 こんだけだ。

 自民党はどうか。まあ正直酷いものである。
 ITの現場出身の議員なんて一人もいない。マスコミからIT通とか持ち上げられている議員はいるが、通ぶってシッタカかまして混乱を招いている連中ばかりである。

 デジタル庁という役所が去年発足した。どんな仕事をするのかと様子見をしていたが、仕事の結果云々以前に職員が大量辞職して、挙げ句わずか1年で事務方トップまでやめてしまう事態になってしまった。

 職員が辞めた理由はわからない。だが察しは付く。無能な自民党議員のせいだ。

 デジタル庁は発足前に職員募集を行っていたが、その大半はSEやWebデザイナーと言った現場レベルの技術職だった。大半はシステム開発か、せいぜい上流工程に当たる仕事をする前提で応募した人間だろう。
 ところが自民党は、そんなデジタル庁に「政策立案能力」を求めたのである。
 だったら最初からそういう前提で人を集めろという話である。否それ以前に、デジタル庁は自民党政権肝いりで発足した役所だ。だったら政策レベルの話は自民党で用意するのが当然では無いか。政策立案を役所に丸投げすること自体恥ずかしい話である。

 これが自民党の「IT通」と呼ばれる議員のレベルである。

 更に言えば。誰に吹き込まれたか知らないが今回の参院選で自民党、というか岸田総理総裁が掲げた公約。
「メタバースを含むWeb3の推進」。
 言葉の意味を知っている人間なら、首をかしげずにはいられないだろう。それ以上に、具体的に何をやろうとしているのかさっぱりわからない。それはそうだろう。自民党の連中がなにもわかっていないのだから。

 ちなみにWeb3というのは暗号化技術を使ってPCやスマホ同士でサーバを介さず直接データをやりとりすることで特定の組織に運営を依存しなくてすむWeb技術、という”理念”である。
 その中でメタバース空間を構築できないわけでは無いが、大勢の人間が集まることが前提ならサーバを介した方が効率的に決まっている。Web3である意味が無い。

 更に言うならば。参院選告示前に、大阪の朝日放送がメタバース討論会をやろうとして各党に呼びかけたところ、1党を除いた各党が参加を表明した。その唯一不参加表明したのが、自民党。
 メタバース云々を公約に掲げておきながら、メタバース討論会に対応できる議員が一人もいなかったのである。300人もの国会議員がいながら。

 これが自民党の「IT通」と呼ばれる議員のレベルである。

 ほんと勘弁して。マジ勘弁して。

 こんな政党が権力を握っているようでは、日本はどんどんIT後進国の下り坂を転げ落ちていくだけである。

 つい昨晩、松尾候補者のTwitterスペースで、コロナ対応のデータベースが国と東京都で分かれていて二回入力しないといけないという話が出ていた。データベースを統一するか、分けるにしてもデータ同期するようにすればそんな現場の二度手間はいらなくなるのだが、そうはならないらしい。

 大手SIからすれば、システムが分かれていた方が受注機会は増えるし、他社との協議が必要なデータ同期なんて面倒なことはせずに「現場運用」させた方が目先の利益はでるだろう。
 中には、下手に情報システムに詳しい議員が与党にいるよりも、「神輿は軽くて馬鹿がいい」とばかりによくわかっていない議員をおだてて既得権益を守った方がいい、と考えている人間もいるかもしれない。

 だがよく考えて欲しい。
 そうやって現場の不興を買うようなシステム作りばかりやっていたら、そのうち「DXだのIT導入だの、そんなのいらない!」という声が出かねない。そうしたら、待ってましたとばかりにアナログ老害が嬉々としてIT追放に乗り出してくるだろう。
 軽くて馬鹿な神輿に縄かけて自分の首を吊ることになるのだ。

 IT関係者も、そして関係者で無い人達も、どうかよく考えて今回の参院選の投票先を選んで貰いたい。


20年前のあの日


 20歳で琉大物理学科に入って24歳で卒業しコンビニバイトの後25歳で入った会社は研修どころか出勤すら無く福岡の日立情報に放り込まれ、奴隷ですら無い資材扱いで暗闇の中で剣を振り回すが如き日々を送りながらもWeb技術でなんとか足場を確保した
 と思ったらそれが裏目に出て、営業が大嘘ぶっこいて取った破滅案件の責任を押しつけられ、客先からふらふらと最寄りのJR春日駅まで行って橋上から線路眺めながらとりあえず先に来た電車に乗ろうと決めたら門司行きの電車が来たのでそれに乗った。以降どんどん普通列車を乗り継いで広島駅まで流れ着いて、精算したら駅を出て蒸発しようと思ったら現金が無くカードでは精算できないと言われ2時間くらい駅構内で頭抱え込んでいた。が警察に捕まれば日立に送り返されると気づきそれだけは回避しようと文字通り死に物狂いで知恵を振り絞った結果、新幹線に乗車するからそれを買い直す扱いにしてくれと駅員と交渉して名古屋まで新幹線に乗り瀬戸の実家まで行って、それで一命を取り留めた。

 それが、ちょうど20年前の今ぐらいの頃。

 労災というモノを当時は知らなかったので、労災申請はしていない。現在に至るまで。


高速メモ帳から送信


総選挙で野党が伸びた県


 専門職非常勤とは言え一応今の身分が国家公務員なので、今回の総選挙には政策論評以外関わることが出来なかった。何でこんな事になったのかといえば生活費が困窮していたからで有り、その件についていろいろ言いたいことはあるが、突き詰めて集約すれば結局「社会が悪い、政治が悪い」という話に行き着くので、今回は言うまい。

 それより、野党共闘(左派連合)が不発に終わった、という事で、野党第一党立憲民主党の枝野代表が辞任するらしい。個人的には責任を取るべきは連合の会長、えっと名前何つったっけ、あいつだと思うけどね。

 まあ、責任論はさておき。

 実のところ、立民・共産が減らしたのは「比例区」であって、小選挙区では立民は増えてるんですよね。
 
 じゃあ、どこの県で増やしてるんだろうと、ざくっと見てみた。

(東京大阪は除外してる。大阪は都でも県でも無いので)

新潟(6)
立民 3→3
無所属 0→1
https://mainichi.jp/senkyo/49shu/area/?kid=15

香川(3)
立民 0→1
国民 1→1

千葉(13)
立民 1→4

神奈川(18)
立民 5→7

静岡(8)
立民 1→2

兵庫(12)
立民 0→1
(維新 0→1)

 特に新潟6区はでかい1勝ですね。130票差。
 静岡も静岡6区取れれば立民3議席になったはず何だけど。市民連合がラブライバーに喧嘩売ったれいわ新選組と組みやがったからね。沼津でラブライバー敵に回したら、勝てんよ。

 とはいえ、上記のように選挙区では東京も含めて増やしてるとこもあるんです。
 特に新潟は、6つのうち4で勝ってるので、過半数ですよ。新潟移住したいね、雪かきさえ無ければ。

 逆に選挙区でもボロ負けしてるのが、長野と愛知。
 愛知の事情は地元なんで敗因はわかってるけど。
 長野は何があったの? 今まで野党が勝ててたとこなのに。維新が立てた2区以外取れてない。


 で、比例は立民と共産がボロ負けしてると。

 共闘してるから、バーターで比例は降ろしたところに、というそもそもそういう話だから、選挙区で統一候補の多い立民の票が前回より減るのは当たり前なんですよ。
 だかられいわは比例で0から3になってる。本当は東海ブロックでも取れるだけの票取ったのに、小選挙区との重複立候補しか立てなかったもんだから選挙区で法定得票数取れなかったから公選法の規定で当選者無しになって、その分が公明党に回っちゃったんですよ。まあ比例で取れると思ってなかったんでしょうけど。
 「選挙区は立民、比例はれいわ」という人が多かったという事ですかね。名古屋の緑区あたりはそういう人が多いと以前から聞いているので。
 逆に共産党は、比例で立民支持層を取り込めなかったと。相変わらずの本村伸子個人票頼み。

 比例東海、前回も、立憲民主が大量得票したのに比例候補が足りなくて、自民に1議席回しちゃってるんですよね。
 


 立民は以上のような次第として。問題は共産党。

 迂闊な事言うとあの連合のバカ会長の同類と思われかねないからSNSだとダメ出しすら出来ないんだけど。いくらなんでも志井委員長の「我々に責任は一切無い」発言は無いわ。無責任にも程がある。有権者バカにしとんのか。

 そもそも、共産党だって本気で野党共闘してたか?
 してなかっただろ。勝てるはずの選挙区で共産党が駄々こねて、”共闘”しなかっただろが。

 典型例が岐阜5区。立憲民主から今井瑠々(ATOKでも変換できない)という25歳の女性新人が出て、序盤劣勢と言われながら結果として自民ベテランに1万4千票差まで詰め寄っている。共産党候補が取った票が8736なので単純合算しても及ばないが、共産党が候補を降ろして接戦と言われていた岐阜4区の今井雅人が1万9千票差だったことを考えると、ここを「共闘区」として力を入れていれば、勝てたはずだ。

 同じ事は、私の地元の愛知6区、以前の住所地の愛知7区でも全く同じ事が言える。両区とも元々リベラル地域なので、一本化すれば100%勝てたはずだ。

 6区7区の共産党候補、2人とも顔見知りなんだけどね。
 ほんと一体何のつもりだと。

 予め断っておくが、来年の参院選に出てきても、俺は絶対に入れんぞ。

 
 激おこ、というより、情けない。

 国家公務員の分を超える文章を書いてしまったかもしれんな。せめてボーナスが出るまではクビにしないで貰いたいんだが。


日本のIT化を引っ張る”東京IT文化政権”


 くっそだるくて家事もこなせない中、情報収集というより気晴らしに毎日新聞Web読んでたら、例のデジタル庁の記事がでてた。

月1日発足「デジタル庁」 その意外な前評判 霞が関は注視 | 毎日新聞   
https://mainichi.jp/articles/20210828/k00/00m/020/244000c

 そしたら、民間兼業非常識職員が、とんでもない暴言吐いてやがったよ。

>「霞が関組」と一緒に働き始めて間もなく「文化」の違いに気づいたという。「霞が関はミスを嫌うが、ITやスタートアップは失敗するリスクを負ってでも最短距離で成功を目指す。発想がまるで違う

 いや、発想違うのコイツの周りだけだよ。

 実験的なWeb系サービスならそりゃリスク無視の最短でプロジェクト進めるだろうけどさぁ。
 業務系や制御系、とりわけカネ・個人情報・何より人命が絡むシステムでリスク無視だなんて、んなもん許されるわけがない
 ていうかさ。IT導入の目的の一つに、「ミスの軽減」があるわけよ。どこの事業所であっても。カネが余って仕方ないから何かテキトーなもん作らせてみた、とかいう成金社長の道楽事業で無い限り。

 何、東京IT文化人って、今ここまで腐敗してんの!? 

 文化、違いすぎ。

 だから、「テレワークメインでもメインオフィスは東京都心に無いと(他の東京IT文化人に)格好つかないデジタル庁は東京ガーデンテラス紀尾井町でないとヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ」ってなったわけか。
 そんな腐った人材を200人も集めちゃってわけ!? 大事な税金使って。


 ふざけんなおい

 今の東京のIT界隈、こういう連中の支配下に置かれちゃってるわけね。今というか、たぶん遅くとも10年前には。
 あー、だから、みずほフィナンシャルのシステム、20年近く経っても未だに完成しない上に最近障害が頻発してるのか。一番大事な知識というかモノの考え方が備わってない人間が仕切ってんだろうねおそらく。

 あー、「反東京IT連携地方連合政府」みたいなの、つくれないかなー。


ガラケー紛失


 PHSからそのまま移行したYモバイルのガラケーが見当たらなくなって、約2週間経ちます。

 位置情報検索サービスを使おうとしたら、なんか対象外とか意味不明な事言われました。(基本プラン入ってるはずなのに)

 Webで問合せをしようとしたら、この有様。

カスタマーセンターへのリンク


電話でしか問合せできない

 電話を紛失してんだから、電話で問合せできるわけねえだろが!
 ふざけんな!!!

 ぶっちゃけ、PHSを守る為に今の回線契約し続けていただけなので、良い機会なのでこれを機に電話持つのやめようと思います。
 電話、使わんし。というか難聴持ちだからそもそも電話連絡は困るし。

 てか、willcomからYモバイルに会社変更になってから、いろいろと酷い扱いだったし。(最初料金確認すらできなかった。どうも親会社のソフトバンクモバイルに問題があるみたいだけど。)

 解約します、Yモバイル。


 ここを見ている関係者の方、上記のような次第で、今までの電話番号(070-5414-8663)使えなくなります。
 新たな回線を契約する予定もありません。連絡は、従前から言っているように、メールでお願いします。


まともなIT人材を悩ますデジタル庁文明人


 Twitterに書こうとしたらまたしても140字越えたから、こっちに書く。て言うかそろそろこっちメインに復帰するか。

デジタル庁人材を悩ます霞が関の「紙とメール」 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20210507/k00/00m/020/197000c

 という記事があったので読んでみたんだけど。

 いやこれ、東京系”IT文明人”の「俺達がベストとと考えるIT化」がたまたま霞ヶ関で採用されてなかったもんだから、ブーたれてるようにしか見えないんだが。

 メール文化とか、いやむしろこれお前らがこれに慣れろよ。セキュリティを理由にするならまだしも、「情報共有」という点で最強なのは、未だにe-mailだぞ。ccをちゃんと入れない人がいるってのは確かに問題だけどもさ。
 インターネットが世界に普及して30年、その間無くなっていったサービスやその為のプロトコルが数ある中で、生き残っているのがHTTPとe-mailだぞ。
 特定企業が提供する外部サービスにばっか頼んなレベルの話だし。
 その意味考えたことあんのか?

 それと、PDFをPC画面で見た方が楽と本気で思ってるなら、眼科か精神科行った方がいい。
 何でもかんでもPDF文書にしてしまうとか、あまつさえExcel方眼紙使ってるとかだったら、そりゃブチギレ案件だけどもさ。

 俺らがデジタル庁に期待してった事って、そういう話なんですけど。
 この記事の通りの実態なんだったら、デジタル庁より「霞ヶ関」の方がマシでした、って話じゃねえか。

 ほんと、ふざけんじゃねえぞおい。

763文字