月別アーカイブ: 2015年9月

デモ嫌いの荒野草途伸より


 正直に言って、私はデモが嫌いである。

 疲れるし
 めんどくさいし
 なにより、外になんて出たくないし

 だから、外に出て人の多いところにノコノコ入り込んで挙げ句シュプレヒコール唱和など、マジ勘弁御免被りたいところである。

 それでも、この1ヶ月弱。8/30の反アベ全国一斉蜂起、9月第2週の改悪派遣法採決への国会前抗議、9月第3週の戦争法抗議と、立て続けにデモ(またはそれっぽいもの)に加わっている。

 何故か。

 率直に言うと、ネットを使った運動に限界を感じた(敢えてはっきり言うと、ネット民に失望した)からである。
 その一方で、デモとかの街頭行動をやっている側は、着実に結果を出している。
 だったら、結果が出ている方に加わるのは、当然の合理的判断だ。

 そして、実際デモに加わってみて、それまで見えていなかったものも見えてきた。
 これまでも自分は、参戦する選挙がある度に(外に出たくないとはいいつつ)選挙が行われる地域を出来るだけ自分の目で観察するようにしてきた。それだけでも、結構な情報は得られる。
 しかし、デモ実行中の街頭の反応というのは、何も無いときにただ歩き回っているときとはまたわけが違う。単純に言うと、デモに好意的か否定的か、ということだ。この地域は好意的、ここはイマイチ、ここは戸惑っている。少し目線を横にずらせば、町を歩く他人の反応からそういうものは読み取れる。

 自分が加わったのは派遣法の時を除いて基本的に地方都市のデモなので、国会前に集まっていたのでは、こういうものは確かに見えないかもしれない。だが、街中に出れば、ネットでは決して見えない情報が見えてくる。それに気づいたのだ。

 とは言っても、自分がデモ嫌いであることには変わりない。ピーマン嫌いにピーマンの栄養価値をどれだけ説いたところでピーマン嫌いが治るわけは無い。私はこれからもずっとデモ嫌いだろう。
 だから、これからも無闇やたらにデモに参加などはしない。しないというより、御免被りたい。

 だが。今回のような最重要局面では、デモに繰り出すこともあり得る。これは自分が持つカードの一つだ、そう割り切ることにした。

 何人たりとも、私にデモを強要はできないし、行くなという権利も無い。

 これが私の立場である。

 世の中には、外に出て街頭で行動するのが好きな人間もいれば、ひたすら家に引き籠もってパーソナルフィールドを死守したい人もいるだろう。
 どちらも自由だ。当然、どちらもお互いの立場を否定などできない。

 だが、自分達だけでは数が足りない、声が届かないと感じたら。協力を求める必要は出てくるだろう。勘違いしてはいけないのは、これは「歩み寄り」という問題では無い。そもそもの価値感がねじれているのだから、軸そのものが違うことを踏まえたもっと別の手立てを考えておかなければいけない。
 残念ながら今は私はその答えを持っていないので、提示出来ないが。

 (以降、ちょっと言葉がきつい内容になるので、枠囲みさせて貰う。)


 ただ、ネット民は(賛成反対中立問わず)、今回自分達が全く結果を出せなかったという現実は、率直に受け止めるべきである。(これは自戒を込めてのことでもあるが。)
 街頭行動をしていた人達を根拠の無いデマに基づいて批判したり、あまつさえやっかみからSHIELDsを中傷したりなど、もってのほかである。

 一方で、「街頭」側は、少なからぬネット民に「置いてけぼり感」を食らわせてしまったことを、猛省して頂きたい。(本当に猛省すべき人はこんなところは見ていないとは思うが…。)
 以前から気になっていたことなのだが、左翼側でもネット利用が広がったのは結構なのだが、どうも「facebookでネットの声は十分拾える」と勘違いしている御仁が多いように見受けられる。率直に言って、あそこは内輪で傷をなめ合う為の場所だ。リアルで言うところの市井などでは全く無い。

 あと、言うまでも無いことだが、「無関心こそが正義」とでも言わんばかりの冷笑系の連中には、合わせる必要は全く無い。彼らには然るべき時に然るべき場所に行って貰おう。
 ま、こいつらが敵に回るというのなら、それはそれで受けて立つがw

 そして繰り返しになるが、私はデモは嫌いだ。だから簡単には行かない。だが絶対にとは言わない。

 以上
 連休中はデモなんか断って家で爆睡してた、荒野草途伸からでした。


9/27沖縄「荒野草途伸自分の後援会」参加告知


 どうも。アベ自民党の騙し討ちで改悪派遣法成立させられて意気消沈の荒野草途伸です。
 
 9/10で終わった政府と沖縄県の1ヶ月休戦も、ただの政府の時間稼ぎだったみたいですね。翁長知事の徒労感に溢れた顔が印象的でした。
 
 今ある生活に胡座をかいてる連中は、虐げられし者の声に耳を傾ける気なぞさらさら無い。まさに、見えない階級闘争ですよ。

 というよりもむしろ、日本は既に「銃声無き内戦」に突入しているとすら言えるのかもしれません。

 …ということとは全然関係なく。
 
 9/27に、宜野湾コンベンションセンターで行われる「おでかけライブin沖縄スペシャル 23」  に、サークル名「荒野草途伸自分の後援会」で参加します。

 まあ、折角の1年ぶりの帰沖なんで、前後2日ほど滞在するつもりです。
 先月の名古屋のが終わった直後から決めていたことなので、まさか今こういう政治状況になっているとはつゆ思わず。(むしろ、1ヶ月会談で何らかの収束の方向に向かうだろうとばかり…。)

 それはいいとして。

 出品物は、性懲りも無く、また性懲りも無く、名古屋の時にも出した”例のアレ”。
 と、名古屋の時の新刊の、「瀬戸川家で語る駅メモ」。…沖縄は鉄道ゆいレールしか無いから、駅メモなんかやったら秒単位の争奪戦になりそうだけどね。

 そして、今回の新刊として予定しているのが、Charlotte本「S妹!ともりちゃん ぷれびゅー」。
 ぶっ壊れドS妹友利奈緒のSS本「S妹!ともりちゃん」、ということで計画していたのですが、結構構想が膨らんでしまったので、今回はプレビュー版をコピ本ということで。

 折角沖縄のイベントなのに、プレビュー版になって済まぬ。(※次は行けるかどうかすらわからぬ故)

 ということで。以上3点を出す予定です。

 沖縄だから、コンベンションへの行き方は説明する必要無いよね!?


「派遣法改悪案」は「ブラック企業支援法案」


 労働者派遣法に関して、先週末に野党の要求を呑むとかいう情報が出てきて「ホンマかいな?」と様子見してたら案の定、修正もへったくれも無いそれどころか8日に採決という情報が入ってくる、もう大混乱状態である。

 要するに、金曜日に大阪のバラエティー番組に出演して遊んでいたアベ晋三が土曜日に帰京して「派遣法を採決してから翌週に安保法制を」(修正は一切無し)という指示を出したらしい。
 ほんと状況わかっとんのかと思うが、まあ所詮、2014年雪害で山梨封鎖状態になった時に支援者と料亭で天ぷら食ってたような輩だし、ほんと何も理解していないのだろう。
 派遣法の何がいけないのかも、理解していないし、そもそも理解する気が無いのだろう。

 安保法制に対する国会前集会への反応を聞いていると、どうやら自分の目の前でなんかやられるのはそれなりに効果があるらしい。
 だったら俺も、東京まで出てアベ晋三の目の前で労働者虐殺政策撤回を迫るしか無いのだろうか。

 まあ、それは今夜中に検討するとして。

 とりえあず、Twitterでうpしたと告知したビラ2枚

http://bunsyo.kouyaxatosi.info/img/201508kxzihou.pdf
http://bunsyo.kouyaxatosi.info/img/201509kxzihou.pdf

 これ、PDFなので、第二号の本文の内容をBLOGに転載しておく。
第一号はBLOG転載済み。)


「派遣法改悪案」は「ブラック企業支援法案」

 9/10の日経新聞1面に「残業代ゼロ法案」(通称:過労死促進法案)は次の国会に先送り(※この情報自体は先月半ばに既に出回っていたはずなのですが…。)という記事の中で、しれっと「労働者派遣法の可決は9/10」という内容が記されておりました。

 日経新聞というと、財界経団連の機関誌で、アベ自民党が推進している「アベノミクス」を全面支持しています。
 そして「労働法制改革はアベノミクスの3本めの矢である」として、労働者虐殺政策でしか無い労働法制改革(労働者派遣法、残業代ゼロ法、解雇要件緩和、特許権の会社帰属化、等)を全面支持しています。

 そんな日経新聞なので、派遣法審議に関わる自民党の重要人物から何らかの情報を得て書いたのでしょう。少なくとも、自民党は9/10に「可決」を狙っているようです。
 アベ自民党は、派遣労働者を生涯奴隷として縛り付けておく為の法案を、取り下げるどころか数々の欠陥指摘も無視して可決させる準備に入ったようです。

 労働問題に詳しい弁護士で、ネット上でも数多くの情報発信をしていらっしゃる、佐々木亮弁護士という方がいらっしゃいます。その佐々木弁護士が、先日Twitter(@ssk_ryo)でこんな事を仰っていました。
附則9条問題があまり話題にならない・・。マニアック過ぎたか・・。:【マニアック】派遣法案附則9条問題の解説と迫る強行採決の危険!(佐々木亮) – Y!ニュース   Twitterに飛びます→

 付け加えれば、付則9条だけでは無いのです。例えば、最大の焦点となっているみなし雇用義務制度の適用条件には、付則でこんな内容が書いてあります。
「但し専門的業務に携わるものを除く」
 しかも明文では書かれていません。C言語のポインタでも使っているかのようにあちこちの条文にジャンプして、ようやく内容がわかるようになっているのです。
 まさにアベ自民党の国民を騙す姿勢が凝縮された条項です。
←(派遣法の複雑さを解説した記事です。)
 他にも、わかりづらい言葉でどうとでも解釈出来るような文章が並んでいて、ブラック企業経営者なら平然と自分の都合の良いように利用できる条文がたくさんあります。この先不利益な扱いを受けた派遣労働者が法律を盾に戦うと、ブラック経営者が独自解釈でねじ伏せる、そういう未来しか見えないのです。

 貴族が俺が法律だとばかりに奴隷を好きなようにこき使う。時の支配者はそれを黙認またはお墨付きを与え、見返りを得る。一体いつの時代の話でしょうか。
 現代日本の話です、と言わざるを得無い日が、残念ながら近づいています。アベ自民党の暴走を止めない限り。


犬山でのこと


 先日8/30の全国一斉反アベ行動で、自分は大垣・豊橋・犬山・川名(名古屋市昭和区)の各集会をハシゴした。どれも主目的は「戦争法案」であり、労働法制に触れているところはなかった。
 理由はわからない。保守派の、特に経営者層の中には、「労働法制には賛成だが戦争法案には反対だ」という人もどうやらいるようなので、労働法制は棚上げして戦争法案反対で「一点共闘」ということだったのかもしれない。

 私の立場はあくまでも「反・労働者虐殺政策」だ。
 が、歴史的経緯を見ても、そういうことを本気でやらかしてくる内閣は、第一次安倍内閣と第二次安倍内閣、この2つ以外にもあるのだけど、とにかくこの2つが突出している。
 なので、「反アベ」という「一点共闘」で、私は行動を共にすることに決めた。

 大垣や豊橋の話も十分書くに事足りる内容はあったのだが、とにかく今すぐに書かねばならないことがあるので、犬山での一件に絞って書く。

 犬山駅前の参加者は、だいたい100名前後という感じだった。もう少し少なかっただろうか。それでも、いわゆる「左翼活動に熱心な定年退職者」といった人達だけではなく、自分と同世代かもう少し若いくらいの人も結構いた。集会が終わる頃には4割くらいになっていただろうか。

 参加者が一人づつスピーチをする時間があった。私は開始冒頭からいたのと、外見が若く見えるからか、「若い人からも一言」とマイクを渡された。

 正直な話、「戦争法案」で何か語れるほどの見識は、自分は持ち合わせていない。前述のように、自分はあくまで「労働派」だ。そして、反アベ派だ。

 だから、派遣法のことを語った。
 戦争法案よりも先に、労働者派遣法が衆議院で強行採決されたこと。先日18日に60日が経過して、派遣法に関しては「60日ルール」の適用が可能になったこと。元々9/1施行と書いてあったのを、それまでの成立が厳しいからとみなし雇用義務規定が適用開始になる10/1前日の9/30に変更しようとしていること。この改正案は派遣労働者の為のものだと言っているが、法案を読めばそんなの全くの逆だということ。そしてなにより、それらのことに殆どの日本国民が騙されているのだということ。
 こういった構図が、アベ政権の本質であり、戦争法案と全く一緒だ、ということも付け加えておいた。一応戦争法案の集会だから。というか、それも事実だし。

 たぶん、上記のようなことを話したと思う。終わりの方では、自分自身の経験だとかその後いろいろあった事やら何やらで感極まって言葉が出なくなりそうになったが、それでも何とか喋りきった。

 その場にいる、少なからぬ人達がうんうんと頷いてくれていた。先に言った、同世代くらいの、子連れだとか独身男性だとか、そういった層だ。
 この人たちみんなが派遣労働者というわけではないだろう。派遣労働者の比率は、実はそこまで多くはない。だが、そこまで少ないわけでもない。自分は正社員でも、自分の家族や友人、親戚、同級生といった交友関係のある人の中に、「ハケン」が一人もいない人を見つける方が、むしろ難しいのではないか。

 自分のことではなくても、かといって他人事でもない。それが、「ハケン」や派遣法の問題なのではないか。
 私自身、その光景を見るまでその事に気づかなかった。

 日経新聞の情報によると、政府自民党は派遣法は来週9/10に可決させる方針らしい。観測気球的な記事で、確定ではないかもしれない。が、アベ自民党政権はそういう日程も視野に入れているという事だ。

 詳しく説明するのも難儀なくらい、この改悪派遣法は複雑で狡猾なやり方で、派遣労働者の権利を奪い取っている。
 それを残り一週間でどう説明して理解してもらって反対に回ってもらって声を上げてもらうか。

 基本単独行動しかできない自分には、今のところ道筋すら見えない。

 とりあえず共産党含め野党諸氏には、例え戦争法案を止められたところで派遣法が通ってしまったのなら、それは野党のアベ政権に対する全面敗北なのだ、ということを肝に銘じておいてもらいたい。

 と、煽るぐらいしか今のところ思いつかない。