日別アーカイブ: 2006年5月20日

私事ですが真面目な話30代女性との出会いがないんです


少子化対策「お見合い国営で」 猪口担当相(asahi.com)。
 こういう案自体は酒井順子が「負け犬の遠吠え」で提案していたものでもあり、目新しいものではない。が、政治家は出てきた案を実行に移させるのが仕事であるから、これは十分に意義のあることだと思う。
 正直、猪口氏にはあまり期待していなかった。元々国際政治が専門だから、少子化担当なんてやって大丈夫か? と思っていた。が、先にも出産費用の無料化を打ち出したり、意外と意欲的に仕事してくれているようだ。ただ、それをことごとく自民党系の人間に潰されてしまっているのが、残念なところではあるが。
 まあそれはともかく。国がこういう事に乗り出すのは良いことだと思う。21世紀の現代日本では、「出会い」の場があまりにも少ないからだ。
 例えば。30前後の男性で、男子高校を出て工業大学を経てそのまま技術者になったような人がいるとする。そういう人は、この15年間女性との出会いが全く無かったといって良いだろう。
 何故なら、10年前は工学部には女子学生など殆どいなかったし、ましてや技術者となるとさらにその数は減る。今でこそ理工系の女子学生も増えたが、15年前には「女は理系に進むな」という偏見が、結構根強く残っていたのだ。
 プライベートで積極的に活動できる人間なら、それでもどこかで出会って結婚して行けたのであろう。が、真面目に勉学や仕事に励んでいた人だと、そういうのも無い。そもそも「そういう軽くてチャラチャラしたのが嫌いだ」ってんで堅い技術職を目指した人だって多いのだから。
 とまあ、とりあえず男性側の例を挙げたが。おそらく、女性側にもこんな様な立場の人はいるのではと思う。
 さて。こういう人は、ただ出会いが無いだけではない。異性との接し方、話し方、近づき方、そういったものが全然わからない。経験が全く無いし、教育を受けているわけでもないのだから、当然だ。教科書になるようなものもない。強いてそれを挙げるとすれば、“少女漫画”とか“ギャルゲー”といったものになってしまう。
(逆にその分野を極めてしまえばいずれ同人の世界に行き着くので、そこで出会いがあったりするらしいのだが。普通はそこまでは行かないので、やっぱり異性との接触はないということになってしまう。)
 なので。少子化対策に加えて、こういった人たちに対する一種の公的救済措置(セーフティネット)という意味でも、国が出会いの場を用意するというのは意義のあることだ。
 「こういった仕組みは既に民間で用意されており、不要だ」という意見もあるかもしれない。
 だが、民間の結婚紹介業者とか出会い系サイトとか、そういうところは本当に「ただ場を用意するだけ」であり、そこから先は完全自己責任である。未経験者は、何をしたらいいのかさっぱり判らない、一般論すら理解できないのに、業者は何も教えてはくれない。こういうところに彼らが入ったところで、結局金と時間を浪費するだけだ。
 「女は自分の妹とギャルゲーヒロインしか知らない」なんて男がお見合いパーティに行ったところで、一人黙々と飯食って帰ってくるのがオチである。
 なので。国がやる事業としては、場を用意するに留まらず、こういった分野での基礎教育も併せて行う必要があるだろう。むしろそちらに力を入れた方がいいかもしれない。いっそ、「国立恋愛学院」とか作ったらどうだろう。共学で。
 ・・・なんか、一気にギャルゲーっぽい話になっちまった。おっかしいなー・・・?
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