ついてない一日


 きょうで私は、約20日間の潜伏生活を終えた。短いつもりでいたが、結構長かった。帰ってみてこうして改めて我が秘密基地を見渡してみると、愕然とする。まあ、理由は推して知るべし。
 まあ、この部屋の様子だけでも疲れる理由としては十分なのだが、今日はそれ以上に疲れる理由が大きかった。まず、今日飛行機に乗るというのに、夕べは二時まで起きていた。もちろん午前二時である。まあ、そういうわけで今日は少し眠い。そして那覇は暑かった。3月の沖縄というのはGWの名古屋並なのだから、シャツ三枚にジャケットまで着込んでいたら暑いのは当たり前なのだが、まあいいだろう。
 でもって、HDのケーブルを忘れた。そう、潜伏中も私は秘密活動を続けるべく、HDを持ち歩いていたのだが、それを繋げるためのケーブルを現地に忘れてしまったのだ。ケーブル無しでHDを繋げる技術は未だ未完成なので、このままではコンピュータを起動させることすら出来ない。いや、フロッピーからなら起動できるから、DOSなら使える。・・・ええい、今この時代に、DOSで何が出来るというのだ。そもそも私はDOSを使えない。
 愕然としながら、すぐ下の弁当屋で弁当を買う。飲むものを自販機で買おうとしたら、取り出せない。訳の分からないプラスチック板が、取り出し口を塞いでいるのだ。・・・・・どういうことだ。CIAが私を脱水状態にして抹殺しようとしているのか。何だってかまわんが、100円払って商品も出てきているのに、それを取り出せないとは何たることだ。調べてみたところ、何だかよくわからない金属の箱が中に置かれていて、板が開くのを阻止しているらしい。おのれ、無機物の分際でこの私に挑戦するとは。ぶちこわしてやる! とも考えたが、面倒なことになるとまた疲れるだけのような気がしたのでやめた。まあ結局飲料は取り出せたのだが、大汗をかいてしまった。これ以上善良な市民が被害を受けると、琉大近辺の社会経済に悪影響を与えるので、『故障中』の張り紙を張っておく。
 HDのケーブルは、結局友人の元に余りがあることが判明。わざわざ持ってきてもらう。いや誤解の内容に言っておくが、ほんとうは自分が出向いて借りて来るつもりだった。決して居丈高に命令したわけではない。
 まあ、そういうわけで今日は疲れた。ああ、何だか日記になってしまったではないか。これって日記じゃないのに。

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