二月というこの日

 今日は二月十日である。明日は十一日である。世で言うところ、というかに本国内で言うところの建国記念日だ。知ってる人は自分より知っていると思うが、この建国記念日というのはかなりのくせ者だ。というか、はっきり言ってインチキだ。何しろ、日本書紀がいざなぎでヤマタノオロチが天照大神とかいう何だかよくわからない神話に基づいて制定された眉唾記念日だからだ。とか言うようなことを書くといつか右翼に刺されるようなことになると思うがまあそれも仕方あるまい。私ははっきり言って右翼は嫌いだ。
 でもまあ、とにかく祝日で休みになるんだから別に良いじゃないかという人もいると思うが、実際のところ私にとっては関係ない。なぜなら、今年の時間割から言うと私は水曜日は休みという事になっているからだ。いや本当のところはちゃんと授業があるはずなのだが、いつの間にか行かなくなってしまった。という過去の授業、前期にも取っていた(前期がIで後期がU)のだが、前期はもっとひどかった。何しろ、一回も授業に出ていなかったのだ。試験すら受けていない。にもかかわらず単位があったのは不思議でしょうがない。
でまあ、後期はちゃんと授業に出て試験も受けてちゃんとした形で単位取ろうと思って最初の二,三回は出ていたのだが、秋口に体調を崩してそのまま出なくなってしまった。こういう事を書いたりすると、右翼のみならずまじめに会社や学校行っている善良な一般市民からも刺されそうで怖い。
 刺されると言えば、さっきんは中学生の間で人を刺すのがはやっているらしい。まあ元々が中学生というのはやくざ以上に危険な連中なんだし、そういうことに今頃気がついて大騒ぎしている文部省やマスコミ諸君に対しては認識が甘いと言わざるを得ないだろう。
 どうも最近では死語となっているのか、「不良」という言葉を聞かなくなった。と言うか、不良と一般学生の間の敷居が無くなっている、というのが実際のところらしいのだが。自分が中学生の頃は、「一般学生」「不良」「奴隷」という三つの階級があって(というか、私はこう分類していた)、それぞれのカテゴリーの中で身を寄せ合って生きていたものだ。ちなみに私は「奴隷」階級であった。最も、ただ不良階級の命令を一方的に聞いていたわけではなく、むしろ六法全書片手に不良どもに挑戦したりしていたわけで、その点他の奴隷階級とは違っていたと自負している。
「キレる」という言葉があたかも新語であるかのようにもてはやされているが、こんなのは別に新語でもなんでもない。僕らも日常的に使っていた。人間なら誰だって「キレる」ことがあるのだ。ただ、キレた時の行動の仕方は、違っていた。で、なにが言いたいかというと、要するに不良階級というのはキレたら怖かった。それとは逆に「一般学生」は、たとえキレても暴力を振るうことなど無かった。
 最近の中学生には総じて暴れることが少ないという。みんなおとなしく教師の言うことを聞いている。ところが、一度キレたら平気で人を殺してしまうと言う。やれやれ、要するにみんな不良になっちゃったんだね。そういえば、漫画週刊誌を見るとどこもかしこも不良礼賛の漫画が踊っている。まあ僕が若い頃もそうではあったけど。でも扱い方が違うね。もう不良連中が特殊な存在じゃなくなってる。まさに「漫画は時代を写す」だね。
 どうでも良いけど、この間某授業で教授(N)が「私は大学の教官で良かった。これが中学生相手だったら、私は刺されていたことだろう」なんて言っていた。しかし実際のところ、私の4年くらい先輩に当たる人が、サークル棟で某G氏に「N殺す」といいながら出刃包丁を取り出して見せたことがあったという。やれやれ、危ないのは中学生だけじゃないよ。そりゃそうだわな、そもそも日本全体が病的な状態にあるんだから。やっぱりもう終わりだね、この国。

 てなわけで、今日はちょっと一貫性のない内容だった。まあ良いや。ちょっとした気晴らしのつもりだったし。ということで、私は今回はこれといった結論を出さないことにしてこの文書を保存する。


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