荒野草途伸ルート >> 日常の愚痴 >> 沖縄の政治は面白すぎるんですよ

沖縄の政治は面白すぎるんですよ

 
 
 今年の沖縄県議選は野党勝利で終了。
 
 もう選挙終わったので、基本何書いても差し支えないだろう。まあ自分はネット選挙禁止は憲法違反だと思ってるので、逮捕されたら裁判で徹底的に争うつもりではいるが。
 
 とはいえ、どのみち今回はそんな大それた事書く気はないのだが。
 Google+でコメントした気もするが(この「気がする」という時点ですでに脳が怪しい)、今回の沖縄県議会選挙は静観を決め込むつもりだった。
 年初にたまたま関わってしまった宜野湾市長選で、「荒野草途伸が支持する候補は落選するの法則」が見事に発動してしまって結構ショックだった上に、春には北朝鮮が先島方面にミサイルぶっ放すとするというとんでもない愚考をやらかしよったので、まあ今回は革新不利だろうし、そんな状況で荒野草途伸みたいなはた迷惑な奴が関わったら目も当てられない大敗北になる、と思い自重した。
 なので、日曜日も結果も見ずにさっさと寝てしまって、翌日の昼休みにニュースサイトで野党現状維持の記事見て、「えっ」と思ったものである。
 やっぱ、自分はいらんことしない方がいいね。二木佳奈多は醤油系女子とかほざいてるのが分相応って事か。
 
 
 とはいえ飯より好きな選挙に無関心でもいられないので、自分なりに今回の選挙結果を分析してみようと思う。
 
 まず、以下の前提事項を元に文章を書いているので、その点は留意いただきたい。
 
・今回、民主・そうぞうは中立に分類した。
(沖縄の国民新党は事実上そうぞうなので、そうぞうとして扱った。)
・無所属候補の分類は、多少荒野草途伸の独自分類が入っている
 
 ここで「中立」という用語が出てきたが、これは沖縄県外の人には「???」な分類だろう。
 結成直後の旧民主党の「ゆ党」みたいなもの、というのとは少し違うか。「保守とか革新関係なく地域代表として立候補したのでどちらの勢力にも組みしない」とか「基本与党なんだけど知事のイエスマンではないよ」とか、そういう議員や候補者のことを沖縄では中立系と表現しているのである。福岡県の人なら、農政連と似たようなもの、といえばわかってもらえるだろうか。
 
 さて。早朝の2時間だけでまとめた適当なデータを元に、分析ごっこをしてみようか。
 
 議席数で見れば、革新・中立が現状維持の過半数。但し野党だけで見ると21議席で、与党と全くの同数。中立系は今後かなりの議員が与党に回る公算大といわれており、特にそうぞう系の4議席が与党に回れば仲井眞県政は過半数確保である。
 さらに、上位当選者を見ると、軒並み自民系。浦添・沖縄・石垣以外は全部自民か自民系、沖縄市も公明。各選挙区の当選上位1/3を取ってみても、自民系9,公明3で与党は合計12議席、対して野党は社民系3、社大・結系1の4議席、中立を含めてもそうぞう系の1のみで、上位当選者を見ると与党のダブルスコアである。
 実質的に仲井眞与党の勝利とも言っていいだろう。仲井眞県政は信任されている、ということか。
 
 しかし、単純な議席数で見れば、社大・そうぞうが1議席増、公明・民主が1議席減、自民・社民・共産は変わらず。トータル野党1議席増なのである。
 沖縄県民の民主党への怒りはハンパないので、全滅しなかったのが不思議なくらい。ただ唯一の民主党当選者を出した島尻群区は、民主党の瑞慶覽長敏衆院議員の地盤であり、その瑞慶覽氏は事実上社大党の人であるため、それが影響したか。
 その社大党は、中頭群区で前職が復活して1議席増。社大党復調の兆しか?
 公明党が、公認は全員当選しているが、系列を含めると1議席減。とはいえ、そもそも中頭群で候補者を立てなかったからなので、何とも言えない。仲井眞県政与党有利+低投票率で組織票圧倒有利、な状況だったのに、勿体ないことを。まあおかげで野党が1議席取れました、本当にありがとうございます。
 そうぞうが宜野湾市で1議席確保(国民新党公認だが、前述のように荒野草途伸はそうぞうとして扱う)して、社民現職が落選。しかし社民は那覇で1議席奪還。代わりに民主現職が落選。合計で見れば、そうぞうが民主から1議席奪ったことになる。
 …そうぞうの事実上の全国組織である国民新党は野田民主党政権の与党なんだけどねえ。しかも亀井静香を追い出して国民新党の実権を握った下地幹生が、そうぞうの事実上のリーダーなわけなんだが。皮肉な話である。
 
 
 得票数で見ると、与党系23万2606、野党系18万8594、中立系72857。何度も繰り返すが分類は荒野草途伸基準。
 与党が野党に5万票近い差を付けているが、野党+中立だと26万1451で、与党を上回る。しかしその中立系の当選議員は今後与党になる可能性大。入れた人がどういうつもりで投票したのかなんてわかるはずないし、なんとも言い難い結果。というか、そもそも糸満・南城・宮古島と3選挙区も無投票だったので、そういう意味でもなんともなんとも。(とはいえ糸満宮古島はだいたい保守革新が2分している地域なので、票数的には多分同じような結果になったのでは無いかと。あくまで憶測だが)
 
 与野党でなく保守中道革新の分類で見ると、
保守系(自民、そうぞう)23万8487
中道系(公明、民主)7万5232
革新系(社民、社大・結、共産、新政)18万0338
となる。
 前述のように3選挙区で無投票だったので参考程度にしかならないが、なんとなく革新系が退潮している印象を受ける。…というよりは、なんだかんだ言ってやはり仲井眞与党への支持が多い、という事なのか。そうぞうが仲井眞与党にまわるであろう事は多分織り込み済みだろうし。
 にしても、中道系の票が極端に少ないのは、低投票率がもろに影響しているという事だろうか。2009年まで民主党に期待してた人が、今回こぞって棄権した、って事かもしれない。かつて沖縄で保守が四分五裂したように、もしかしたら今後、沖縄の中道系地域政党結成、という動きが出るかもしれないな。あくまで憶測。
 
 あと、選挙区別に、保守革新中道の各系統の支持傾向を感覚で分類してみた。
(今回の得票数に、従来の支持傾向を加味して荒野草途伸の主観で分類したものである。無投票の3選挙区は、なぜ無投票になったか、という理由を考えて分類した。)

*保守牙城
 国頭
*保守圧倒的優勢・中道革新拮抗
 浦添・うるま・島尻
*保守やや優勢・革新やや劣勢
 石垣・南城
*保革拮抗・中道埋没
 沖縄・宜野湾・名護・豊見城・糸満・宮古島
*保守中道革新拮抗
 那覇
*革新圧倒的優勢・保守中道拮抗
 中頭
 
 一時期は革新地盤だった宜野湾で保守が伸張し、浦添は保守牙城になりつつある、のかもしれない。その一方で、近年は保守が強かった名護で革新が勢力を盛り返してきている。やはり市長を押さえるのは大事らしい。一方で、ここんとこ保守優勢の傾向があった那覇では、革新が勢力を取り戻しているようにも取れる。いろいろと地盤変化が起きているようだ。
 まあ、投票率低かったから、一概に言えないけどね。いや、そもそもその投票率の低さこそが最大の地盤変化、という可能性も…。沖縄も都市化してるしね。
 
 
 まあ、何はともあれ荒野草途伸個人としては良い結果で良かった。仲井眞知事は大変だろうが、ピンチはチャンスという言葉もあることだし、これを逆にバネにするくらいの気概でがんばっていただきたい。
 
 
 現住地である愛知県の政情も分析しないのかって? いや、愛知県政界って、なんか分析してもあんまおもしろくないし…。いつぞやに愛知県選挙管理委員会に問い合わせた件も、未だに回答ないしさあ。
 
 
 
 
 
 
 
 
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